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「薬草発酵博覧会(2023年5月)」は、学んで、食べて、買って楽しいイベント

今回はアンドウ→ナカタさんへ。前回に引き続き奈良と薬草のお話。
(ちょっと間が空いてしまったけど・・)

ナカタさん、滋賀銘菓の素朴系&ネオ和菓子の情報ありがとう。どっちも知らなかった。食べてみたい。というか安曇川ってどこ?とかネオベリーって何だ?と調べまくってしまいました。滋賀、知らないことがありすぎる。奥深いわ~。

さて、私は薬草の旅の続きね。
以下、昨年2023年5月、奈良の大宇陀で開催された薬草発酵博覧会へ行ったときの2日間の旅日記です。(ちょうど1年くらい前ですね。ちなみに今年2024年も同時期に開催されるようです)
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1日目
朝9時台に榛原駅のバス停に並ぶ。
いつもはほぼ人のいないバス停とはいえイベントがあるからさぞや並ぶだろうと思い、早めに行ってみたが、誰もいない。しばらく待っているうちにだんだん不安になってくる。しばらくして女性が一人来たので聞いてみると、博覧会に行くというのでとりあえず安堵。

女性はたまたま関西の実家に帰省中にこのイベントのことを知って急遽やってきたという。「薬草がお好きなんですか?」と何気なく聞くと、以前から持病があり、それを治すために薬草だけでなくあらゆるホリスティック療法を試しまくってきたらしい。「蜂針療法って知っていますか?」「楽健法は?」「キネシオロジーは?」と次々にディープな自然療法について教えてくれる。本場インドのアーユルヴェーダ治療院から日本の山奥の蜂針療法家のところまで行ったというから驚きだ。ちなみに楽健法というのは、奈良のお坊さんがあみ出した健康体操?だとか。うーん、マニアック。おそらく60代くらいと思われるHさんのパワフルさに脱帽する。健康か病気であるかという状態と、その人が本来持っている行動のエネルギー量とはまた別ものだということがよくわかった。

振り返ってみると博覧会で得た知識より、彼女から聞いたことの方が内容が濃かった気がするほどだ。

そんな話をしていたらバスはあっという間に道の駅に到着。Hさんと連れだって会場の一つの日帰り温泉の施設へ向かう。
博覧会の会場は5カ所に分かれていて、各会場で出店やワークショップが開催される。ワークショップはタイムテーブルが事前にウェブに出ていたので、予約で定員がいっぱいの講座も多かった。

薬草料理作りのワークショップに参加するというHさんとそこで別れ、薬草関連の出店を見て回る。食べ物や物販ブースがいくつか並ぶ中、以前、奈良の薬草イベントで見たことのあるTHERAさんのブースを発見。前にこの店で「YOJO灸」という火を使わずに水で発熱させる不思議なお灸を買ったことがあるのだ。クロモジなどのハーブウォーターが入っていて香りも楽しめる面白いお灸で、私はこのTHERAさんでしか見たことがない(ほかにあるのかなあ?)。
「前に奈良の薬草イベントにいらしてましたよね?」と女性店員に明るく言われて驚く。客をいちいち覚えているなんてすごい記憶力だ。
「今回は大和当帰のお灸を作ってきましたよ!」というので、そのおすすめを買い、ついでに化粧品お試しセットも買う。この女性が自ら製品開発をしているようなので(わからないが)、若いのにすごいなと感心。


築120年の古民家のゲストハウス「奈の音」がメイン会場

温泉場からイベント特設のシャトルバス(というか小さいバン)に乗り、奈の音という旅館を使った別会場へ向かう。奈の音は雰囲気のある広い古民家で、ワークショップ教室がいくつかと物販のブースが結構たくさん出ていた。満席のワークショップはあきらめ、ひたすら買うものを物色する。私がここで買ったものは以下だ。

〇大和当帰のハーブソルト・ふりかけ・乾燥スープ
お店の名前は忘れた。ハーブソルトの種類が多い。いろいろ買ってから、アミノ酸入っているなあ・・と気がついたけど、後からこのハーブソルトが一番重宝した。

〇野風工房さんのハーブティ
大和当帰・芍薬の花・陳皮・ナツメのブレンド、ホーリーバジル、川緑のハーブティを購入。安いうえにすごくおいしかった。特にホーリーバジル。くせのないウォータリーな味で飲みやすい。香りもなんともいえない優雅でおしゃれな感じ。川緑は初めてだったが、ミントのようなスパイスのような少しクセのある味だ。

〇ポニーの里ファームの大和当帰の粉とハーブティ
大和当帰をミントとブレンドしてあるハーブティがおいしかった。当帰のクセをミントがさわやかにしてくれる。大和当帰の粉末の方はどう使ったらよいのか店の人に聞いたらスープがおすすめといわれたので、帰ってからトマトスープに混ぜてみたらヘドロのような色に・・。味は悪くないのだけれど、見た目はどう見てもジャイアンシチュー。

〇とどろっぷのトドマツアロマ
なぜか北海道の精油ブランドのお店があった。なんとなくトドマツの精油を購入してしまう。

ポニーさんのキハダ茶は身体によさそうな苦みがクセになる

2日目
昨日と同じ榛原駅発のバスに乗り大宇陀道の駅へ。ここから歩いて昨日とは違う会場のお寺へ向かう。今日はワークショップに予約してあるのだ。

クレメンツかおりさんの薬草のワークショップはかなり盛況で、40名の定員は満席。関東民の私はよく知らなかったが、どうやら関西のこの辺りではとても有名な薬草家の先生らしい。ヨモギやフキ、ユキノシタなどの身近にある薬草をおひたしや佃煮などでおいしくいただく方法をいろいろ教えてもらった。しかしびっくりしたのは先生の自己紹介のお話で、大きくなるまで病院の存在を知らなかったとか。具合が悪くなると薬草で治すというような民俗学的暮らしが、ほんの少し前の奈良の奥には残っていたんだなあと感慨深かった。

いろんな薬草をちょっとずつ味わう

終わるとまたミニシャトルバスで昨日行った奈の音へ移動。今度は里山文庫の前田知里さんのワークショップに参加。以前から里山文庫さんのアジアの薬草に関するフィールドワークを動画やブログで見るのが好きで、今回は初めて直接お話が聞けるのでとても楽しみだった。

15名くらいの小さな部屋でスライドを交えながら、タイや台湾の薬草フィールドワークでの体験や現地の人が薬草をどのように考えているかなどを聞く。その中でも里山文庫さん自身の薬草についての想いやフィールドワークのやり方などを聞けたのが個人的には収穫。

ワークショップを終えると、奈の音で前日に食べ損ねた薬膳カレーを食べ、満足してイベントを後にした。

薬草を使ったカレー めちゃくちゃおいしかった

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と、まあこれが2日間の薬草イベント体験記です。
人が写っちゃうからあまり写真撮れなかったのだけど、なんというか全般的にまるで地元のバザーみたいなアットホームでのんびりした雰囲気のイベントでした。みんなマスクもしてなかったし(2023年5月)、ご近所の集まりみたいな気の置けない感じ。とはいえワークショップの講師は知識の豊富な専門家の方々だったし、薬草関連の物販もコアな感じでイベントの内容は本格的でしたよ。いろいろとっても勉強になりました。

以上が私の奈良薬草発酵博覧会の歩き方でしたー。今年も行こうかなって悩んでおります…。そしたらナカタさんのレストランにも行けるしね。

最近、ご夫婦でスペインレストランをオープンさせたばかりのナカタさんに、きれいになるスペイン料理の極意をおしえてほしいです。地中海料理って長寿料理っていうじゃない?体によさそうだよね。
よろしくです!

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