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デミロマンティックとアダルトチルドレンの関係について考えてみた


以前書いたデミロマンティックの記事の反響が未だにあるので、何気なくGoogleに“デミロマンティック”と打って検索してみました。

すると…



( ゚Д゚)!!!

なんと、あのGoogle検索結果の5番目に私の記事が表示されていたではないか…!!

当然、noteのビュー数も5位と高い(※183記事中)

その記事がこちら。

(ついでにこちらは半年後の続編的な記事です。こちらも未だに反響が。)


思いのほか、デミロマンティックというワードに多くの関心が寄せられていることを実感しました。

また、以前からちょくちょく参考にさせてもらっているデミロマ会議さんのnoteにも、アダルトチルドレンとデミロマンティックについての記事が投稿されていて、

この記事を書く上で参考にさせて頂きました。




さて、ポップな感じでお届けするのはここまでにして、

ここからは真面目に、デミロマンティックとアダルトチルドレンの関係について考えていきたいと思います。

まず、デミロマンティックとアダルトチルドレンの関係について調べようとしても、それらしい文献は出てきません。

ご紹介したデミロマ会議さんの記事が出てくるだけで、これといった情報源は見当たらない模様です。(※2023年10月現在)

ということで、独断と偏見が混じった個人的な解釈になってしまいますが、私なりの考察を書きます。



本題に入る前に、デミロマンティックとはなんぞや?ということで、その定義をご紹介しておきます。

デミロマンティックとは…

デミロマンティック(demiromantic)とは、「強い感情的な絆や、信頼関係が築かれている関係」の人に対してのみ、稀に恋愛感情を抱くセクシュアリティです。

デミロマンティックとは?【デミセクシュアルとの違い】より引用

とあります。

デミロマンティックの特徴をあげてみると

なかなか人を好きになりにくい
人を好きになるのに時間がかかる
まわりの恋バナについていけない
ゆえに孤独や孤立感などを抱えがち

などがあります。

恋人がとぎれたことがない人に出くわすと、なんでそんなにすぐに次の人が見つかるの?と頭の上がハテナ状態で、

ワンナイトラブはおろか、マッチングアプリを使いこなしている人たちが勇敢なアベンジャーズにしか見えない…。

デミロマンティックの生きづらさは、世間一般に存在する

ある程度の年齢に達したら恋愛経験はあって当然
恋愛経験があまりない人は人として魅力的ではない

といった、間違った観念に苦しめられることが多いのではないかと思います。

人のことをなかなか好きになれない自分自身は、どこか人として欠けた存在なんだろうかと思ってしまう。

「恋人はいるの?」「今まで何人と付き合った?」といった質問の返答に困ってしまう。

そもそも、恋人の有無や恋愛経験に関する質問に異様なほどの不快感を感じてしまう。

みんながみんな恋愛するわけじゃないから。
恋愛がステータスみたいな風潮好きじゃない。
そもそも恋愛が当たり前の価値観で生きてない。
そんな自分の生き方がまわりに理解されなくてしんどい。

といった気持ちを抱えながら、過ごしている人も多いのではないかと思います。



デミロマンティックの傾向を考えたときに、当然ながら幼少期に受けた影響が考えられます。

もちろんひとくくりにして語れるわけではなく、本人の気質やそれぞれの家庭環境など一人ひとり違った状況が関係していると思われますが、

私自身を振り返って思うのは、紛れもなく家族の影響があったということです。

長年の冷めきった夫婦関係から離婚した両親や、また授かり婚をしたのち離婚した姉を持った身として、

“なんでちゃんと育てられないのに子どもを作るんだろう?”

と、どこか男女の恋愛に対して冷めた目で見てしまったところがあります。

私は両親や姉の離婚から、

なんで別れるのに付き合うの?
なんで別れるのに結婚するの?
なんで別れるのに子ども作るの?

という疑問を根強く持つようになり、その結果、恋愛が素晴らしいものとは到底思えなくなり、

恋愛・結婚は不幸な人間を作り出すものでしかないのではないかという考えから、反出生主義のような感覚さえ持っていました。

恋愛に対して、“憎む”とまではいきませんが、

儚い
一時的な欲求でしかない
長続きしない
利己的で自分勝手な行為
無責任な結果しか生まない
不幸にしかならない

というネガティブなイメージを持っていたんです。

それが、なかなか人を好きになりにくいというデミロマンティックに代表される恋愛傾向につながっていたのではないかと感じます。


また、アダルトチルドレンは対人関係において悩みを抱えやすいとされています。

過度な依存関係になってしまったり、逆に距離をとりすぎて人と適切な関係を結べなかったり…。

私の場合、回避性性格という性格タイプに該当することが多いと感じます。

回避性性格とは…

・批判、非難への過剰反応や怖れ
・劣っている点は、必死に隠す
・人間関係に深入りできず表面的な付き合いしかできない
・自己開示できない
・失敗や恥を恐れてチャレンジできない
・高い自己イメージへの空想と、無意識に潜む低い自己評価 ・コンプレックスと、その反動のプライド

回避性性格(依存)~逃げる、先送りする、向き合わない心理~より引用


また、回避性性格の恋愛傾向として…

回避性性格の恋愛は、愛されているという確信がないと恋愛に踏み込めない場合が多く、傷付いたりするのを恐れる為、自分の方から真剣に告白することなく相手がこちらに傾いてくるように仕向ける場合が多いようです。
初期段階では「好き避け」も観られます。

回避性性格(依存)~逃げる、先送りする、向き合わない心理~より引用

恋愛関係になっても、深みにはまり込んだりしないようにしたり、これは女性の場合に多いのですが、深い関係になりそうになると自分から関係を断ったりすることもあります。

回避性性格(依存)~逃げる、先送りする、向き合わない心理~より引用

これらの傾向は、どことなくデミロマンティックの恋愛傾向と重なる気がします。(完全にではありませんが)

とくに、

愛されているという確信がないと恋愛に踏み込めない

という部分は、ご紹介した記事内で書いた、

いいな、好きだなと思っても、そこから恋心をきちんと自覚するまでが、えげつないほど長い

デミロマンティックと診断されたので自分の恋愛傾向を振り返ってみた

という部分となんとなく重なる感じがします。




ちょっとここまで重めな話が続いてきましたが、

じゃあいったいどうしたらデミロマンティックの生きづらさから解放されるの?

という疑問に対して、自分なりに感じたことをご紹介したいと思います。

まず、私自身が今回の記事で気づいたことでもあるのですが、“恋愛”に対して自分の中でどんなイメージがあるのか一度書き出してみるということです。

デミロマンティックうんぬんの前に恋愛に対して否定的なイメージを持っていれば、当然人を好きになりにくい傾向になってしまいます。

おもしろそうなテーマパークには誰だって行ってみたいものですが、

親しい人が「あそこのテーマパークおもしろくなかった」とがっかりした様子で話しているのを聞いたり

自分自身が幼少期に行ったテーマパークで怖い思いをした、などの経験から、

世間的にテーマパークは素晴らしく楽しい場所と言われていても、自分は行きたくないと思うことがあります。

その上で、

テーマパークは本当に楽しくないものなのか?
どんなテーマパークだったら自分は行きたいと思うのか?

などと考えることで、自分の中の価値観や考えが良い方向に変わることがあります。


また、なによりも大事なのは、“恋愛”という物差しを判断基準にしないということです。

恋愛できる・できないではなく、自分らしくいる上で“恋愛”は自分の中でどのような位置づけになるのか。

大事にしていきたいのか。それとも、優先順位は低いのか。

恋愛は素晴らしいもの
恋愛をしてこそ一人前

なのではなく、自分らしく生きる上でそれが気づきや癒しになると思えば積極的にしていけばいいし、

というか、単純に寂しいな、誰かと深くつながり合いたいなと思えば、自分に合う人を探せばいいし、

やりたいことや自己実現を考えたときにそんなに重要じゃないかなと思えば、他の人と同じようにお金や時間をかけなくてもいい。

大事なのは、自分はどう生きたいか、どうしたいか、どうありたいか、自分らしさという観点で考えたときに、恋愛がどういう位置づけになるのかということです。

そして、それは当然ながら人それぞれであって、必ずしも自分の人生を恋愛を主軸に考えなければならないということではありません。

かといって、恋愛によって人生が不幸になるということでもありません。

自分はどうしたいのか。

愛し愛されたいと思えば、そのような関係が結べるように行動していけばいいのです。

恋愛に限定しなくてもいい、家族や友達やペットとの仲を深めることで十分だと思うなら、そうすればいいのです。

いずれにせよ、どうすることが自分らしく生きることなのか。恋愛を楽しむことか、それだけとは限らないのか。

それを決めるのはあなたの自由であり、誰にも邪魔されたり文句を言われる筋合いはありません。

どうか堂々と、あなたらしく人生を謳歌していってください。

そこに恋愛があろうとなかろうと、あなたが自分らしいとさえ思えていれば、それで世界は完結するのです。





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