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闇のかなたで羽ばたくもの

それは不思議の国の物語

その大陸は
ひとつの巨大な翡翠で出来た
楽園であった

それが割れてしまう前
長く栄華を誇っていた
古の血筋の王家が統治する
女王のいる国があった

月光からしたたる雫で染められた
長い銀髪が朝日ににじむ

見る人の心を凍らせるような
青玉の瞳に笑みは浮かばない

白く冷徹な横顔を見せる
その人は銀の女王と呼ばれた

古い血脈のその果ての
女王となるべき為に生まれてきた
彼女には忌まわしき二つ名があった

「国を滅ぼす処女王」

若く美しい銀の女王
求婚者は国内外にあまたといたが
銀色の氷を抱えたその胸を
溶かすものは現れない

戯れに言った

剣で勝ったものに我を与えよう

その言葉に男達は
剣で戦い、毒を忍ばせ、夜道に潜んだ

しかし、正々堂々と剣で戦ったものたちは
みな相打ちで死んでいった
互いの、胸に、首に、目に、惨く血が流れる

恋敵に毒を飲まそうとした痴れ者は
病に倒れ、自分の吐いた血にまみれて絶息する

夜道に潜んで恋敵を亡き者にしようとした卑怯者は
足を滑らせた崖の下脳髄と贓物をまき散らす

その報告を聞いても
銀の女王は眉ひとつ動かさない

銀色の氷の女王の
凍り付き、そうして乾いた心

誰にも言わない秘密があった
誰にも知られてはならない
秘密が銀の女王を
「国を滅ぼす処女王」にした

女王の心をうつしたように
日照りが続き田畑は乾く
嵐がひとびとの貧しい家を崩した
冬の冷気はすさまじく
家をなくした人たちが
雪の像になった道に転がる

あるひとびとは思った

「銀の女王の心を溶かせば豊かな国に戻るだろう」

あるひとびとは声をあげた

「孕まぬ処女王が国を治める限りこの国は滅びる」

国を憂い、銀の女王が幼い頃から仕えている
宰相は銀の女王に哀願する

「王の役目なのです、子孫を、世継ぎを残すことは。
 夫を持ち、お子に恵まれさえすれば、口さがない噂も消えましょう。
 天災などは一時のこと、国に恵みをもたらすのは、女王のお子だけなのです」

父王に仕え銀の女王を自分の子供のように 
愛し導いたくれた宰相の
皺深い苦悩に満ちた顔を
銀の女王はじっくりと見た

そして笑った

もう何年も笑うことのなかった女王の哄笑は城に木霊する
喜びも楽しさもない、狂気しかない笑い声は
聞いたもの全てを絶望させた

「国を滅ぼす処女王」の噂は本当だったと

忠臣達の気持ちも離れた

無理にでも結婚させようと
貴族の子息が選ばれていた

「寝てしまえば変わるだろう」

誰も愛さない銀の女王は
誰にも愛されず道具のように
子供を作るため
王族との血も近しい
だがそのためか
話すこともひとりで食事もとれない
そんな男と同衾させられるのだ

銀の女王はひとりきり
父王が死んでから開かずの間にした
父王の部屋の扉を開いた

母は早くに亡くなった
後妻を、という言葉に父王は首を横に振り続けた  

母を深く愛していたのだ

父王は慈悲深く民を大切に統治した
平等と公正と勤勉を自らも示した

国は栄えひとびとは父王を
「王の中の王」と呼んだ

銀の女王は父王を慕い
父王もどんなに忙しくとも
銀の女王のもとに訪れて
親子の語らいの時間をくれた

「私の娘、銀の子ウサギよ。お前は母によく似てきた」

王族特有の銀の髪に青玉の瞳を持った父王

銀の女王は不思議げに

「みんなわたしはお父様に似ていると言うわ」

肖像画でしか見たことのない
母は淡い金髪に、金色の目を持っていた。

父王は深い愛情のこもった瞳で膝の上の娘を見つめた

「私がお前に与えてやれたのは、銀色の髪と青い目だけ。銀の子ウサギよ、お前の明るい笑い方、気の強さはお前の母そのものだ」

記憶にない母のことを
父王は話して聞かす

父王がどれだけ母を想っていたか
幼い心にも届いたのだ

銀の女王が14になる頃から
様々な国の大使が訪れた
銀の女王の縁談話に国は盛り上がる

ひとり娘の銀の女王は婿をとるしかないのだが
あの賢王の娘なら
どんなに善政をしてくれるのか
その夫となる王子はだれだ

父王は困ったように微笑んだ

「まだ子供のつもりでいたけれど、銀の子ウサギ。お前は誰を選びたい?」

銀の女王は首をかしげてあどけなさの残る声で言った。

「お会いしたこともない方々ですもの、分からないわ。けれどお父様に似ている人がいい」

父王は苦笑しする

「銀の子ウサギ、お前はまだ子ウサギのままだ」

銀の女王は父王を見上げて
せめて愛し愛される夫婦になりたいと
ぼんやりと思った

それは鴉色の夜が深く城を包み隠した新月の日

銀の女王の深い眠りを妨げるため
醜怪な怪物が部屋に訪れた

生臭い息が銀の女王の頬に触れた

毛だらけの腕が絹を引き裂く

大岩を乗せられたような重さが
銀の女王の細い体にのしかかる

……銀の子ウサギは
獣の牙に囚われた

惨くすさまじく残酷に

涙もかれた青玉の瞳は見てしまった

闇に紛れて訪れた怪物の
瞳が自分と同じ色に光ったことを

新月が訪れる度、怪物は銀の女王の部屋に訪れる

なにも考えない
なにも感じない

これは、ただの、悪い夢

銀の女王は目を閉じて
嵐が過ぎるのを待つしかなかった

母の代わりに乳を含ませてくれた乳母が最初に異変に気がついた

食べず飲まず、華奢なからだはもう折れるよう
花のような笑みを浮かべていた
くちびるも瞳もけっしてほころばない

そうして乳母は知ってしまった

「姫様…月のものが、遅れていらっしゃるのでは…}

厳重な警備をかいくぐり城に忍び込むものはいない

また、銀の女王のもとに訪れることが出来る人間などいない

………ひとりを除いて

銀の女王は息を飲む

知られてしまったことに
そして
醜怪な怪物の子を孕んだことに

乳母はそのことを誰にも内密にして
「療養のため」と偽って
銀の女王を離宮に移した

身の回りの世話は全て乳母がしてくれた

腹が膨らみ胸が痛む頃、乳母が言った

「姫様。お子は何も知らない夫婦に預けようと思っております。古から続く高貴な血の子を死なせる訳にはいきません。
お子はなにも知らず平凡に、でも幸福になることを祈って、託しましょう」

銀の女王は泣いた

あの怪物から最初に襲われた夜
枯れはててしまったと思っていた涙が
あふれこぼれて、膨らんだ腹に落ちた

ある朝産気づいた銀の女王は
この世の終わりのような激痛にのたうつ

乳母の必死の励ましも耳に入らない

昼が来て夜が来た

そうして再び朝日の昇るころ
その瞬間は訪れた

…なんて小さい
そして、なんて大声で泣くのだろう

乳母がうれし泣きをしながら
子を産湯につけて
銀の女王にそっと渡す

触れたこともないような柔らかさとぬくもり

乳房を出すと、泣き止み力強く吸った

銀の女王を見上げる瞳は青玉のよう
まだ少なく頭に張り付いた髪の毛は
月からしたたる雫で染めた銀の色

「さあ、お子はわたくしが見ておりましょう。姫様はお休ください」

子のむずがる声を子守歌に
銀の女王は眠りにつく
あの新月の夜からなくしていた
穏やかな眠りが訪れた

目が覚めたのは
子のさけるような甲高い泣き声と
聞いたこともないような悲鳴の為であった

乳母が床に這いつくばって哀願している

「お返し下さい!誰にも口外致しません!誰にも言わず何も知らず、ただ平凡に生きていく宿命のお子でございます」

銀の女王は大切な子を
猫のようにつまみ上げている
大きな黒い影を見た

この世で一番醜悪な怪物がここまで追ってきたのだ

「銀の子ウサギよ、私に隠し通せるとでも思っていたか?」

怪物は
あの新月の夜から口をきかなかったのだが
今夜はじめてその口を開いた

父王の声で
父王の姿で

子をつまみ上げ、顔をのぞき込んだ

「ほお、これが私とお前の子か。お前の幼い頃にそっくりだ」

吐き出すように言い放つ

「可愛い私の銀の子ウサギ。私が可愛いのはお前だけ。お前だけいればいいのだ。こんな子など…」

父王が腰にぶら下げた剣に手をやった時、乳母は父王に飛びついた

「王よ!王よ!善良で慈悲深い王よ!お助け下さいませ。お子にはけっして真実を伝えません。なにも知らず市井に埋もれていくのです。お情けを、王よ!」

「乳母よ、人の口とは軽いものだ。この醜聞、誰ひとりとして知られてはならないのだ」

「王よ!あなたは奥方様を深く愛しておられました。姫が生まれたときも同じことを仰った。『子などいらぬ、そなたがいれば』。王は奥方様の代わりに姫を…」

乳母が言い終えることはなかった

父王の剣が乳母の胸に深々と刺さる。貫く

剣が引き抜かれたとき、激しい血しぶきが吹いた

父王と、子の顔にからだを真っ赤に染める

銀の女王の頬にも血は降った

壊れた人形のように床に転がった乳母を尻目に、父王は銀の女王に近づく

「可愛い私の銀の子ウサギ。お前がなにを思っているか私にはわかるよ」

父王の顔をした醜怪な怪物の生臭いにおいに吐きそうだ

「お前にはお仕置きがいるようだ」

銀の女王が16の年に、父王は亡くなった

医師にも分からぬ業病に冒され、肉がすべて溶けきって死んだ

感染の恐れがあるからと
銀の女王は遠く離れた部屋にいたが
医師や侍従に病が移らないまま三月たった頃
宰相が銀の女王を迎えに来た

「最後のお別れをいたしましょう」

三月ぶりに見る父王は
もう人間の形をのこしていない

骨に腐肉が張り付いた
それは醜怪な怪物の姿

そこだけ腐っていない青玉の瞳が
はっきりと銀の女王を捉える

なにかを話そうとするが
こもったおぞましい音がするだけ

声帯も腐っているのだろう

なぜ、こんな姿になっても生きているのだろう

銀の女王は感慨もなく
腐り果てた父王を見下ろす

医師たちが集まりざわめきだした。

しばらくして、医師長が銀の女王を振り返り、膝をついて礼をとる

「ご崩御でございます。旧王に神のお導きあれ
 新女王に、栄光を」

盛大な葬儀のあと
銀の女王は父王の部屋にいた

徹底的に清掃され
もう腐肉の残り香もない

銀の女王は
宝玉で飾られた椅子に腰掛け、待った

それは闇から現れる
黒よりも黒い
夜をまとった
黒の貴公子

身に纏う黒ビロードの衣には
星のように無数のダイヤが光る

典雅な白い顔を女王に向けて
微笑んだ、凄惨に

「お悔やみか?銀の姫…今は銀の女王か」

含み笑いをしながら言う

「悔やむだと?私が、何に」

「私との契約を」

銀の女王は嘲笑う

「悔やむことなどなにもない」

「ほう…父王を腐肉にして、しかし意識は決して奪わず、苦痛を感じ続けさせたことも?」

「むしろ終わりが三月など、早すぎると文句を言うために待っていた」

人間のからだには限界があるのでな、と
黒の貴公子は低く笑う

「契約はまだ終わってないが、それでもそなたの気持ちは変わらぬのか?」

「変わらない、変えるつもりもない」

「情のこわいこと」

黒の貴公子は優雅に
銀の女王に礼を取る

「美しい女王よ、銀の女王。供物はすでにいただいている
 契約はではこのままで」

「もちろん」

黒の貴公子が闇に溶ける

銀の女王はうなだれた

父王の部屋の
宝玉で飾られた椅子に座る

ろうそくの火がいきなり細くなり
部屋に闇が広がった

その闇から
豪奢な衣装に身を包んだ
黒の貴公子があらわれる

優雅そのもののように
しかしあくまで凄惨に

「女王よ、今宵は新月。私たちにふさわしい」

「やめよ」

新月は嫌いだ

喉の奥で笑って黒の貴公子は言う

「そなたの望みは叶っておるか?銀の女王」

「完璧だ。ついでに供物を増やしてもいいから、私の婚約者らしい男も父王のように始末してくれたらありがたい」

「たやすいこと」

「供物はなにがいる?」

「そなたの魂をこの手に納める。それが契約の供物であろう」

「最初もそういったが、私の魂になんの価値がある」

「古の血筋の末裔よ、汚れない水晶の輝きを纏った高貴な魂を、光ささぬ闇のなかで転がすのも一興」

「汚れない魂だと?皮肉か」

「銀の女王よ、そなたの魂は何にも触れることのない固い皮膜で覆われているではないか。そなたの魂はなにがあっても汚れない、そういう力を秘めている」

黒の貴公子はつと近づいて
銀の女王の髪に触れる

「生まれたばかりのそなたの子も蛍石となって我が城を飾る」

銀の女王の心は動かなかった

◇◇◇

あの夜、父王が乳母を刺し殺した夜
父王に連れられて行ったのは
禁忌の言い伝えのある
沼を隠した深い森

黒ずくめの見知らぬ屈強な男たちが
乳母の死体を沼に放り込んだ

月明かりさえ届かぬ森
沈んでいく姿になにも出来ず

子はずっと泣いていた
抱かせてくれと頼んだが
父王も男達も笑っているだけだった

そうして木々の間から
いくつもの光る目が見えたのだ

それはじりじりと近寄ってくる

オオカミだ、と気づき身を震わせた

父王は落ち着いた様子で頷いて
今にも飛びかからんとする 
オオカミの群れに
子を、投げ出した

一度しか抱いていない
柔らかくあたたかい感触がよみがえる

子は火のついたように泣いていたが
それは一瞬でかき消された

オオカミのひと咬みで
絶命したのだ

赤子の肉にオオカミたちが群がって
子の姿は見えなくなった

血のにおいだけ漂い
銀の女王の何かが壊れた

オオカミが新しい獲物に
気がつく前に父王たちに
連れられてその場を去った

耳にするのは
オオカミのガツガツとした咀嚼音

離宮にもだった銀の女王に
父王と男達はオオカミのように群がった
乳母の血もまだ乾ききらない床の上

殺してくれ、とつぶやいた

誰も聞いていない
壁に影が濃く揺れる

「明日、迎えに来る。身なりなど整えておくように、私の銀の子ウサギ」

乳母の言った言葉は本当だった
父王は、母しか愛していない

母の命を奪って生まれた
娘のことを憎んでいたのだ

笑った

笑いながら涙がこぼれた

悲しみとも怒りともつかないものが
胸にやどる

それの名前は呪いだった

ろうそくの火が揺れて
闇が濃くなる

闇から現れたのは
黒のビロードを身を包み
黒曜石の瞳を持った
優雅なる凄惨
黒の貴公子

「そなたの願いを叶えよう、美しい銀の姫君」

◇◇◇

……ろうそくの火は揺れる
銀の女王の影は壁にうつる
黒の貴公子の影はうつらない

影そのものである黒の貴公子の
漆黒の髪だけ光っている

「私の願いなどはなから知っていたろう、貴殿には」

銀の女王は皮肉に言う。

黒の貴公子は悠然と微笑む

「私は闇を統べるもの。闇の願いは光よりはやい」

「それをわざわざ確認しにきたのか。貴殿も思いのほか暇なのだな」

「そなたの心に迷いがあった。しかしひとというものは、願いを叶えてくれる存在が目の前に現れると欲が出る」

「私の欲が透けて見えたか」

銀の女王は口元だけ笑う

「いいや、銀の女王よ。そなたの望みは変わらなかった。胸の内と言葉に、どちらにも嘘がなかったのだよ。迷いがあったのは…そう、あの頃はあった、そなたの良心か」

「なるほど、黒の貴公子。確かに今の私には良心などない。それも供物のひとつであったからな」

「そう、そなたの良心、その魂、そうして、この国すべて」

黒の貴公子がそっと銀の女王から離れた

艶やかに腕を広げて礼をする

「まこと、これ以上ない美酒のようであったよ、そなたの闇の願いは」

銀の女王は
子をオオカミに生きながら
食べられるのを見て
父王たちに蹂躙されながら願った

古の高貴なる血筋の末裔である王家

その血を分けた貴族達

さらにその血を継いだ市井のものたち

壊れてしまえ

美しい翡翠の大陸の中でも

ひときわ輝く「月長石」と褒め称えられた国も

いやこの翡翠の大陸そのものも

なにもかも壊してしまえ

「そなたの願いは叶えよう。今までそなたの為に血を流し飢え乾き死んだものたちのお陰で、闇の力を強めている。なにもかも叶えよう、銀の女王」

ゆっくりと黒の貴公子が言った

「この大陸が割れても沈んでも、そなたの血筋は生き残るだろう。それほどにこの血は古く根付いて広がっている」

「……そうだ。最初から言っているだろう。この国が滅んで王家が断絶し、翡翠の大陸が壊れたあとも、追うのだ、我が同胞を。そして決して楽には殺さないように。地獄を見せるのだ、生まれたことも後悔するまで」

青玉の瞳に憎しみと怒りが揺れる

黒の貴公子は満足そうに頷いた

「そなたの、その怒り、憎悪はあの頃か色あせない。美しい銀の女王。そなたの高潔な魂が生み出す呪詛こそ、私への本当の供物であるのだよ」

「あのときから私の魂も良心も、なにもかも貴殿のものであるよ」

「愛の告白のようだな、銀の女王」

「愛など、とうの昔に貴殿が食らったではないか」

愉快そうに黒の貴公子は認めた

「銀の女王、未来永劫、そなたの同胞を追い詰め、根絶やしに」

「私が死んだ後は好きにしろ、転がすなり壊すなり、貴殿にはその権利がある」

「もちろんだ。銀の女王。貴殿の古い血筋の作り出した宝石の魂は私のものだ」

この魂になんの価値があるのか

このからだになんの価値もないように

黒の貴公子が闇にとけるよう消えていた

立ち上がろうとして、ふと壁を見る

母の肖像画があった

悲しげに銀の女王を見ているように感じる

だが、それはもう銀の女王になんの感慨も与えない

父王の部屋の扉を開けたとき
見たことのある太った男が
銀の女王を部屋に再び引きずり込んだ

これが夜這いの相手か

乱暴な手で床に押し倒されても
銀の女王は顔色ひとつ変えなかった

…さあ、闇を統べるものよ。契約の仕事だ

息荒く銀の女王を押し倒す
同じ血を持つ男は気づかない

男が倒したろうそくが消えてしまったせいで
父王の部屋は鴉の羽のように真っ暗だ

闇の貴公子の忍び笑いが聞こえてくる

優雅なる凄惨
そのものが闇からから現れた

                         Song by TM NETWAORK「COME BACK TO ASIS」

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