【記録】楽天イーグルス2020年秋季教育リーグ投手成績。奪三振率17.66を記録した鷲左腕

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楽天投手の秋季教育リーグ成績

11/29(日)に全日程を終了したフェニックスリーグ。
前回は打撃成績をまとめたが、今回は投手成績を総括したい。

イーグルスは構想外になった近藤を含めて13人の投手が登板した。

秋季教育という特性上、確かな1軍実績を持つのは釜田のみ。
育成選手やプロ年数の少ない若手の修練場になった。

なかでも機会を与えられたのは、高卒2年目の佐藤と清宮、高卒1年目の小峯だ。

彼ら3人はイースタンでは出場機会に恵まれず。佐藤は3試合2.1回、清宮は4試合8.2回、小峯に至っては出場なし。
しかし、宮崎ではそろって複数試合で先発を任された。

◎秋季教育リーグ投手成績

画像1

奪三振率17.66を記録したサウスポー

上記表をみると、圧倒的な数字を残した投手は皆無だった。
たとえば、ヒットを投球回以下にとどめて防御率2点台はゼロだった。

しかし、ポテンシャルを発揮した投手もいる。

なかでも僕が最注目するのは、大卒2年目左腕、鈴木翔天だ。

宮崎では8試合8.2回に救援、防御率こそ4.15だったが、奪三振率がなにより凄い。

その値は17.66を記録。打者41人と対戦し41.5%を三振に取る内容だった。
いっぽう与四球率3.00に抑え、奪三振と与四球の比率は抜群だった。

打者の左右別で確認すると、

左打者16人-奪三振9(56.3%)
右打者25人-奪三振8(32.0%)

左vs左の特性を活かし、左打者から2人に1人の高頻度で三振を奪っている。

宮崎での奪三振ショーは決してフロックではない。

21試合22.2回を投げたイースタンでも奪三振率11.12を記録した。
打者93人と対戦し30.1%が三振だった

降雨のなか走者有で登板した10/11鎌ヶ谷でも、マウンド状況がかんばしくないのに145キロ以上をコンスタントに叩き出し、2者三振の火消しをみごとに成功させていた。

1軍から2軍練習試合までを含めた全階層では打者177人と対戦し、31.6%に当たる56人から三振を奪取した。

消化不良に終わった1軍でもキラリ輝くものをみせてくれた。

プロ初登板の9/15●B1-5を含むわずか2試合1.1回で2失点。
「思った以上に緊張していた」の本人談のとおり、緊張からくる力みで逆球も目立つ内容に。そんな失投を柳田に一閃されるなど、持ち味を発揮できずに終わった。

それでも得意のストレートは最速150キロをマーク。
平均でも147.6キロを叩き出し、潜在能力の高さを垣間見せている。

古今、打者の体感速度で、左投手のスピードは右投手より5キロ速く見えると言われている。右投手より左投手が少ない球界で、スピードボールを投げるサウスポーとなれば、さらに少なくなる。

左腕のスピードボールは、それだけで大きな武器になるのだ。

この秋、チームはドラフトで早川隆久(早稲田大)、藤井聖(ENEOS)というスピードボールを操るサウスポーを獲得した。彼ら新人に負けじと鈴木も切磋琢磨して、来年は1軍で大きく飛躍したい。【終】

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