【試合感想文】 3/1広島-楽天:火力不足の犬鷲打線。暗雲のプロ6年目

火力不足の犬鷲打線

倉敷でのオープン戦は5年ぶりの開催。
新井貴浩監督2年目となる広島を迎えた3連戦の初戦、イーグルスはC4-2Eで接戦を落とした。

6回に2点先行を追いついたが、最終盤9回に突き放されるかっこうになった。

6回裏の攻撃、3番・辰己涼介、4番・鈴木大地、5番代打フランコのクリーンアップが、カープ四番手・アドゥワ誠の速球を攻略した。

3連打でノーアウト満塁を作ると、6番・岡島豪郎のセカンド併殺打の間に三走生還。2死3塁に代わり、7番・茂木栄五郎の今季初タイムリーで同点に追いついた。

しかし、2-2の同点で迎えた9回裏、四番手・鈴木翔点が2安打2四球と崩れてしまう。
ストライクを取りにいった真っ直ぐを、中村健人(21年3位、26歳)、久保修(22年7位、23歳)、アピール中の若手に長短連打を浴びて2点を失った。

投手陣は鈴木翔を除くと、先発・早川隆久以下、内星龍、伊藤茉央と結果を残したが、問題は打線である。

安打数は広島9本に対し、楽天8本とほぼ互角だった。
しかし、今季ここまでの傾向と同じく本戦でも長打が出ない。

広島が二塁打2、本塁打1、計3本の長打を記録したのに、ゴロ率62.5%の犬鷲打線はゼロ。

2/25●E2-4DBの7回1死、鈴木大地の右翼線二塁打を最後に、長打なしは50打席連続に。選手個々にみれば、良いスイングをしている打者もいるものの、全体として打球に理想の角度がつかない状況が続いてしまっている。

また、この試合、浅村栄斗が初めてホットコーナーの守備に就き、2軍から上がってきた入江大樹も初出場している。
33歳の移籍6年目は初回菊池涼介の痛烈三直に好反応をみせ、ショートに入った入江も2本の打球を難なく処理してみせた。

これで成績は実戦1勝8敗1分、オープン戦1勝2敗としている。

試合展開

広島=1番・久保(中)、2番・菊池(二)、3番・小園(遊)、4番・シャイナー(一)、5番・秋山(左)、6番・レイノルズ(三)、7番・堂林(指)、8番・坂倉(捕)、9番・中村健(右)、先発・森下(右投)

楽天=1番・小深田(左)、2番・村林(遊)、3番・辰己(中)、4番・浅村(三)、5番・島内(指)、6番・岡島(右)、7番・茂木(一)、8番・太田(捕)、9番・黒川(二)、先発・早川(左投)

両軍のスタメン

初の開幕投手の大役へ向けて課題と収穫と

早川隆久が初の開幕投手の大役に決まってから初のマウンドへ。
テンポ良く球数少なく投げることをテーマにして臨んだ今季3度目の先発は、有限実行の5回73球だった。

7安打は許したものの、そのうち2本は内野安打。
ソロ弾を含む2失点にまとめてみせた。

相手打線に致命的なつながりを許さなかった。
2死満塁をゼロで切り抜けた2回も、安打3本は全て単打に抑えた。

前回2/23●E4-14M同様、今回も無四死球。
なかでも・・・(続く)

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