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【試合観戦記】5/8オリックス1-4楽天:数字も証明した藤井聖オリ戦プロ初登板効果

石原彪、2度目のヒーローインタビュー

紫式部を描いたNHK大河ドラマ『光る君へ』の舞台として注目を集める京都南部。

そんな古都を南北に走る近鉄京都線のガード下に、まるで昭和へタイムスリップしたかのようなラーメン屋がある。

『大中ラーメン』だ。

黄色と赤の屋号の、昔ながらの佇まいをみせる店内は20名も入れば満員になるほど。
豚骨と鶏ガラを豊富に用いて24時間丁寧に炊き続けた濃厚スープをベースにした庶民派の一杯を提供している。

そんな懐かしの味とともに青春時代を送った選手が、2年ぶりの開催になった秋田主催試合で相棒・藤井聖とともにお立ち台へ登壇している。

石原彪がヒーローインタビューに呼ばれたのは、4/20○E8-2L2(ベルーナドーム)以来2度目。あのときはプロ初の猛打賞を放ち、マスクをかぶっては4投手をリードする好ゲームを支えた。

この日はバットでは1点ビハインドの2回1死2,1塁で右前へ運ぶ一打を披露。

これが事実上の同点打になった。

左腕・宮城大弥が繰り出したクロスファイアが甘く入った失投を応戦。右前へ落とした当たりはライト中川圭太のファンブルをも誘い、2塁から鈴木大地が同点のホームを踏んでいる。

守っては先発・藤井以下6投手を盛り立てた。セデーニョに許したソロ被弾の最少失点にとどめた。途中、藤平尚真が負傷降板して鈴木翔天が緊急登板する場面を乗り越えてのできごとだった。

相棒の藤井は粘り強く投げてチームの連敗を3で止める今季2勝目。

そういえば今季初の3連敗を止めた4/7○H2-3E(楽天モバイル)も、藤井が5回2失点と大怪我することなくゲームを作ったことが、9回裏に鈴木大地のサヨナラヒットを呼び込んでいた。

ここ3試合ほど元気のなかった打線は、4試合ぶりに二桁11安打をマーク。
直近3試合いずれも8回以上を快投し、うち2試合で二桁奪三振を記録していた好投左腕を4回9安打を浴びせることができたところは、1つの収穫になった。

これでチームは32試合14勝17敗1分として、4位・オリックスとゲーム差なし。

もしこの試合を落としていたら、6位・西武との差が2.5に縮まり、金曜日から敵地で始まるライオンズ3連戦で事のなりゆき次第では順位が入れ替わって最下位転落の可能性もあっただけに、意味のある勝利になった。

いっぽう、腰の違和感で降板した藤平の容体が心配だ。試合後、SNSでは「藤平離脱」がトレンド入りするほどファンの多くが固唾を飲むシーンになった。ここまで150キロを越えるファストボールを武器に圧巻の内容をみせていただけに、続報を待ちたい。

試合展開

オリックス=1番・福田(中)、2番・宗(三)、3番・紅林(遊)、4番・森(捕)、5番・セデーニョ(一)、6番・中川(右)、7番・西川(左)、8番・頓宮(指)、9番・ゴンザレス(二)、先発・宮城(左投)

楽天=1番・小郷(右)、2番・村林(遊)、3番・浅村(三)、4番・島内(指)、5番・鈴木大(一)、6番・茂木(二)、7番・辰己(中)、8番・石原(捕)、9番・平良(左)、先発・藤井(左投)

両軍のスタメン

夜冷えが厳しかったこまちスタジアム

この日のナイターは冷え込み、気温9度のなかで開催。慣れない地方球場のマウンドに、初夏を先取りした大型連休の暖かさとは一転の寒さという気象条件がもろマイナスに出たのが、相手先発の宮城だった。

報道によれば、宮城が準本拠地といえるほっともっと神戸以外の地方球場に登板したのはキャリア初だったという。
(来週は故郷・沖縄への凱旋登板になる宮城だが、そんなことで大丈夫?)

藤井もキャリア初の地方球場だったが、2軍経験も長い技巧派左腕はファームでいろんな球場を経験してきた。その経験が活きたのかもしれない。

数字にも表れたオリックス戦プロ初登板効果

また当noteでは開幕前に言及したが、藤井はオリックス戦プロ初登板だった(2軍含めても2試合目)。

初顔合わせは投手有利という要素も、藤井に有利に作用していた。
(それを踏まえて開幕前に藤井を4/9~4/11オリ3連戦に当てるようなローテを組むべきとも書いた)

実際、この日・・・(続く)

...続きは『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記2024』でどうぞ。

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