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【戦評】 戦前から「約束されていた」塩見貴洋の好投~6/11○楽天3-1ヤクルト

大健闘の交流戦

綾瀬はるかさんアルパカ姿に扮したCMが話題を呼ぶ今年の交流戦も、はやくも2週目に突入した。

1週目の成績は3勝3敗の五分。
6戦中4試合が2点差以内の接戦に。

戦前に予想したとおり、楽天は打線がふるわない中、『投手陣を中心とした失点抑止の戦い』でよく戦っている。
得点が3点以下にとどまりながらも勝利できたのは今季ここまで6試合。
そのうち2勝が交流戦、それを可能にさせているのも投手陣の頑張りだ。

巨人戦は1勝2敗と負け越したが、3連戦の失点は3、2、2。
初戦では積極的にバットを振ってくる巨人打者に少々驚いたが、そのアプローチにひるむことなく、サカマルコンビに決定的な仕事をさせず、よく3失点以下に抑えたと思う。

中日3連戦は相手のチーム事情も追い風になった。

小笠原、笠原、福谷、平田、福田など怪我人続出。
さらに試合前の打撃練習でも打球上がらないビシエドを始めとした外国人打者の不振。

初戦は3-13を喫した。
この原因は辛島とナゴヤドームのマウンドの相性。
久々の敵地登板で感覚がつかめずに終わったもの。
もしつつながくアジャストできていたら、楽天は表ローテのため3連勝の可能性もあったという3連戦になった。

そして2週目6連戦日程の初戦だ。

3年ぶり郡山開催になった本戦も、5/22以降の1試合平均得点3.20の傾向を踏襲し、結局3点どまり。

しかし、3点の内容が良かった。

センター山崎による打球処理のもたつきの間に作った2回2死3,2塁、4番・JBが厳しいインコース攻めに遭いながらも、見事な内角撃ちで2点タイムリー。
5回は先頭の1番・茂木二塁打と2番・島内の送りバントで作った1死3塁、3番・浅村が内野前進守備をしぶとく破る適時打。

打つべき人が打ったクリーンアップ3打点の結果もさることながら、全て打って決めた点が今後の希望のように見えた。

というのは、交流戦1週目にあげた17得点中じつに8得点は、安打以外の得点だった。
四死球、暴投、失策、内野ゴロ、スクイズ。
相手の自滅要素を多分に含んだ結果も多い得点だったからだ。

もちろん、安打以外の得点方法も必要だし、重要になる。
しかし、基本は安打で決めてこそ。

だからこそ、この3得点は今後の希望になって欲しいと願っている。

打点をあげたJBは4番に座り2試合連続打点。
3番・浅村の交流戦打率.385は6位になった。

先発・塩見以下、投手陣も良く最少失点に抑えた。
ヤクルト打線は強力だが、対左投手となれば話は別でチーム打率.225は12球団中11位、楽天と同様、サウスポーを苦手にする弱点があった。

これでチームの交流戦成績は6位(パ4位)、7試合4勝3敗。

全体成績は単独1位、60試合33勝26敗1分、貯金7は今季最多タイになった。

ゲーム差は2位タイのソフトバンク、日本ハムと0.5、4位・西武と2.5、5位・ロッテと5.5、6位・オリックスと9.0としている。

両軍のスタメン

ヤクルト=1番・雄平(右)、2番・山崎(中)、3番・山田(二)、4番・バレンティン(指)、5番・村上(一)、6番・中山(左)、7番・大引(三)、8番・奥村(遊)、9番・古賀(捕)、先発・原(右投)

楽天=1番・茂木(遊)、2番・島内(左)、3番・浅村(二)、4番・ブラッシュ(指)、5番・銀次(一)、6番・ウィーラー(三)、7番・渡辺佳(右)、8番・辰己(中)、9番・堀内(捕)、先発・塩見(左投)

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余計な走者はお断りです!!

5/24オリックス戦(○E3-2B)以降の直近15戦、1試合平均失点はこれで2.93になった。
この間のQS率は80.0%、HQS率も40.0%と、理想の失点抑止が実現できている。

交流戦に入っても、その傾向は変わらず。
とくに目を惹くのは、余計な走者、要らぬ走者を出さないこと。
四死球や暴投・捕逸、失策や野選が本当に少ないのだ。

そこで下記表にまとめてみた。

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