【試合感想文】 3/15楽天3-0DeNA:鷲の開幕投手「前年2.3キロ増」7回ゼロの快投

投打かみ合い、今季2度目の零封勝利

開幕までちょうど2週間を迎えた3月の第3金曜日。

春の穏やかな陽気に恵まれた世界有数の港町で、イーグルスはオープン戦6位タイでともに並ぶDeNAと戦い、E3-0DBで勝利を収めた。敵方をゼロに抑えたのは2/24中日戦(北谷)E3-0D以来、今季2度目になった。

中盤以降、ハマのリリーフ陣を長打を絡めて攻略している。

6回無死2,1塁、島内宏明が先制の左越え二塁打。
続く無死3,2塁で茂木栄五郎が左犠飛。

9回には阿部寿樹が1号ソロを放った。

実戦打率.379、オープン戦.474と打撃好調、目下5試合連続安打が続いていたマスターが最終回に代打で登場。スポナビいわく「縦に鋭く変化するカーブが武器の新助っ人右腕」から、その自慢のカーブを見事な反応撃ちで左翼席に運んでみせた。

投手陣は開幕投手を務める早川隆久が、7回6安打無失点の好投。

残り2イニングを危なげなく締めた宋家豪、則本昂大の球速も上がってきており、とくにノリは最速154キロ、投げた真っ直ぐは全5球152キロ越えと、開幕へ向けて熱を帯びてきたようだ。

新戦力の躍動もあった。

この日1軍に合流した2年目・辰見鴻之介が、6回無死1塁で代走出場。
すかさず浅村栄斗の初球に走り、鮮やかに2塁を盗んでみせた。

これでチームは実戦17試合5勝11敗1分、オープン戦10試合5勝4敗1分の5位タイ(パリーグ5位)とした。

試合展開

楽天=1番・村林(遊)、2番・小深田(二)、3番・浅村(三)、4番・島内(指)、5番・茂木(一)、6番・伊藤裕(左)、7番・辰己(中)、8番・石原(捕)、9番・田中和(右)、先発・早川(左投)

DeNA=1番・度会(右)、2番・オースティン(一)、3番・佐野(左)、4番・石上(遊)、5番・宮﨑(三)、6番・梶原(指)、7番・関根(中)、8番・伊藤(捕)、9番・林(二)、先発・東(左投)

両軍のスタメン

早川隆久、球速上昇

7回、打者28人に98球、被安打6、奪三振2、与四球1、無失点。

先発・早川が打たせてとる要領でゲームを作り、順調な仕上がりをみせてくれた。

特筆すべきは、最速151キロを計測した球速だ。
ストレートの平均は147.1キロに達しており、この時期にもかかわらず昨年の144.8キロから2.3キロ増なのだ。

ドラフト当時は最速155キロの触れ込みも、プロ入りしたら150キロ越えは年間数えることができるほどと少なく、その点をファンにやきもきさせてきたが、大卒4年目を迎えた今季は本格派左腕として脱皮してくれることを期待したい。

ストライク先行も光った。ストライク率70.7%と投手優位にカウントを進めることができた。
昨年33.9%のゴロ率と失敗に終わった打球管理も、この日は44.0%と合格点。ゴロアウト8本、2.2イニングぶんを計上している。

また、プロ1年目からの継続課題で今季も被打率.324/被出塁率.361と分が悪かった左打者も、17打数4単打1三振1四球、被打率.235/被出塁率.278に抑えることに成功。注目の対決になったドラ1・度会隆輝とは遊ゴ、左安、空三振と早川に軍配上がっている。

2度大きなピンチを抱えたが、いずれも切り抜けた。

1度目は・・・(続く)

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