俳句津々浦々(4)
副会長夏井いつきのライフワークである「俳句の種蒔き」活動。その中で出合った俳句をご紹介します。
昭和史を縛る晦日の集積所
なにかと忙しい年末。晦日ともなれば去る年と来る年のカウントダウンでもある。そんな日に、なかなか始末できなかった本の中から、昭和史の全冊を縛る。いや待てよ、集積所であるので、ひょっとすると自分のものではなく、棄てられたものを縛っているのかもしれない。不要になって捨てられた本たちかもしれないし、亡くなったお父さんや爺さんのものかもしれない。誰が出したかわからない「昭和史」を丁寧に纏めて紐で縛る。本を「縛る」という行為は、物理的に縛るというだけでなく、自身の昭和を清算するような心持を現わしているような気もする。そんな歴史と心の集まってくる晦日の集積所であろう。
~2023年12月16日 埼玉 夏井いつき 句会ライブ in 上尾~(加根兼光:nhkk協賛サポーター)
nhkk事務局:
「俳句津々浦々」が、市井の俳句や、身近な場面が詩になっていく俳句の楽しさに触れ合うぺージになればと思っています。
17音で詠んで読む俳句は、気軽に取り組むことができる可能性に満ちた魅力的な教材(文芸)です。学校現場で俳句に取り組まれている先生方からの具体的なご報告もお待ちしています。
■日本俳句教育研究会(nhkk)
「俳句」を教材とした様々な教育の可能性を研究する日本俳句教育研究会は、「俳句」を教材に教育活動を展開しようとする教師や俳句愛好家の情報交換の場になりたいと活動する任意団体です。