小学校|クラス句会
nhkk事務局スタッフ:
東京都の小学校で6年生を担当している山本先生から「クラス句会」の実践報告が届きました。
資料の「俳句通信」には、全員の俳句はもちろん、一句一句に添えられた先生からのコメントや、子供たちが選んだ俳句の推しポイントも詳しく記載されていて、俳句指導のヒントが詰まっています。
ぜひ、ダウンロードして、詳細をご覧ください。
山本先生:
担任をしているクラス(小学校6年)で「クラス句会」と題して俳句教育の実践を行いましたので報告いたします。
全3時間の活動で、ざっくり説明すると
といった流れです。活動の詳細は、添付する「俳句通信」(保護者向けに発行しているもの)にありますので、ご興味ある方はぜひお読みください。
第一時
第一時では、まず俳句のルール(五・七・五の十七音、季語を一つ入れる)を確認し、「取り合わせ」の作り方を学びます。
初めてなので、まずは楽しく! をモットーに何とか全員句を作ることができました。
投句は一人一台あるタブレットを用いて行うので整理しやすく、次の時間に使う投句一覧も簡単に作成できます。
第二時
第二時では、投句一覧から好きな句を3句選び、選んだ理由を書いて投票します。以下に実際の投句作品を掲載した「俳句通信」を載せます。(ちゃっかり担任も参加しています)
第三時
第三時では、第二時の投票で選ばれた上位10句程度の中から、好きな句を1句選んで再度投票し、優勝を決めます。
それぞれ推しの1句を選んだあと、その良さについて話し合う場を設定しました。話し合いの中で意見の変わる子もいて、議論は大盛り上がり。
最終投票では、同数が出る大接戦でした。見事「第1回夏のクラス句会」の優勝〈天〉に選ばれたのは
俺様が溺れかけたよ夏の川
という作品でした。その他の句や、子供達のその句に対する感想、選んだ理由は以下の「俳句通信」をご参照ください。
全句を対象に「山本賞」も設けました。
このように、楽しみながら俳句を教材とした学習を行いました。子供達からは「次はいつ?」といった嬉しい声もありましたので、季節に1回くらいのペースで続けていきたいと思います。
nhkk事務局スタッフ:
「俳句通信」での、「山本賞」と「ワンポイントアドバイス」での導きが素晴らしく、子供たちだけでなく、保護者の方にとっても理解を深める材料となっていて、学びが家庭でもさらに深まっていったのだろうと想像しました。
山本先生、子供たちの盛り上がる声が聞こえてくるような実践報告をありがとうございました。またのご報告を楽しみにお待ちしております。
■日本俳句教育研究会(nhkk)
「俳句」を教材とした様々な教育の可能性を研究する日本俳句教育研究会は、「俳句」を教材に教育活動を展開しようとする教師や俳句愛好家の情報交換の場になりたいと活動する任意団体です。
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