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小中学生|俳句を教材に使った話し合い活動の実践

この記事は、日本俳句教育研究会のJUGEMブログ(2022.05.28 Saturday)に掲載された内容を転載しています。
参照元:http://info.e-nhkk.net/

nhkk事務局スタッフ:
京都教育大学附属京都小中学校の國原信太郎先生から届きました、俳句を教材とした話し合い活動の実践報告をご紹介いたします。國原先生は、

國原信太郎先生:
教育現場における俳句教材には大きな可能性があり、子ども達の資質・能力を育むために有用性があると考え、日々実践的な研究を行っております。ぜひ、俳句の魅力を授業にいかし、子ども達の資質・能力を、俳句を通じて育む授業を皆様方と考えていくことができればと思っています。

との思いでご実践されているとのこと。

京都教育大学附属図書館蔵書からダウンロードしました3つのご論文をご紹介いたします。

京都教育大学附属図書館蔵書からは、俳句教材以外の國原の実践論文もご覧いただけますので、合わせてご案内いたします。

■ 言葉による見方・考え方を働かせた話し合い活動の可視化と集合知の形成について
─ 俳句の相互鑑賞における生徒発言の分析を通して ─

俳句の鑑賞をもとに、生徒の使った言葉を解析することによって、生徒の思考の流れを分析する手法が大変面白く興味を持ちました。

今後、教材が「俳句」であることの可能性をさぐるのならば、この句が「取り合わせ」の句であること、また、「取り合わせ」の句を鑑賞する場合には、「季語」を押さえずに鑑賞は進まない、という点を踏まえていくことで、さらに発展的に鑑賞を深めていくことが可能だなと感じました。


■ 新学習指導要領における俳句の教材的価値に関する研究

「言葉による見方~」の実践同様の、形態素解析やKWICによる分析で、生徒達の思考が詳らかにされていく点が興味深く、また、改訂教科書の詳細な分析も、今後生徒に提示していく俳句教材を考えていく際の参考となりました。

「古池や蛙飛びこむ水のおと」の話し合いの内容も面白く、こちらも生徒が「取り合わせ」という俳句の型(鑑賞方法)を知るだけで、さらに話し合いが深まっていくように感じました。


■ 「句会」を通 して養 う論理的批評力 と思考力

着眼→分析→一般化という枠組みを教員側が用意した上で、生徒達が自由に自分たちの作った俳句について、話し合い活動を行い、また、思考タイプをぶつけ合うという発想が面白く、実際のアンケートで、俳句への興味が大きく変わっている事実を、生徒達が主体的に活動できた証のように感じました。
実際の3つの俳句がどんな俳句だったのだろうと興味がわいてきました。

國原先生、ご実践をお送りいただきましてありがとうございました。


■日本俳句教育研究会(nhkk)
「俳句」を教材とした様々な教育の可能性を研究する日本俳句教育研究会は、「俳句」を教材に教育活動を展開しようとする教師や俳句愛好家の情報交換の場になりたいと活動する任意団体です。

ご連絡は、HPの「お便り・お問い合わせ」からお願いいたします。