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見知らぬ小学生にカメラを渡してみた

#子どもに教えられたこと

私は写真が好きで、その時は特に市内の公園を歩き回っていた。
写真やカメラ好きな方は、どこに楽しさを見出しているのかは、各々違うと思う。

自分は、写真を撮って後で見返すのが好き。
凝ったエフェクトや構図よりも、引き絵で全体が写った方が、そのときのことを鮮明に思い出せる気がするから。

そんなことはさておき、公園を回って、風景を撮っていた。

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一眼レフカメラを買って数年経っていた。買ったときほどの楽しさとは違い、被写体や構図、設定など苦戦しながらも、自分の納得いく写真さえ取れていれば楽しかった。

そんなある日、いつものように公園で写真を撮っていた自分に、2~3人の小学生が近寄ってきた。

「お兄さん、写真撮ってるの?」

そう声をかけられた。

確かに一眼レフカメラを持って、公園内で写真を撮っていたら、気にはなるだろう。
といっても、一眼レフカメラくらいは小学生でも存在くらいはしっているだろう。学校行事の際にカメラマンがやってきてくるわけですし、運動会や文化祭みたいな行事にも親御さんが持ち合わせてることもあるはず。

そのあと、小学生は
「撮らせて、撮らせて」と私に一眼レフカメラを懇願してきた。

正味どうするか悩んだ。
小学生とは言えど、どこのどいつかもわからんやつに高価な一眼レフカメラを渡したくはない。
あと、撮ったらさっさと帰りたかったのもあった。

ただそれは一般的な発想でしかない。
この子らは、親や先生から、さっき自分が思ったようなことを過去に言われた経験は必ずある。
私も幼少期に似たようなことを言われたことを記憶している。

親や先生は「興味を持て」と言うが、
それに見合うことを子供にできているのだろうか。

子供のことを思ってるとか言う親ほど、自分を守りたがる。
子供のことを思っている親という構図にして自分の保身にかかっている。

そんなどうでもいいことを思うほど、頭の回転は早くないのですが、
その子に一眼レフカメラを渡した

あいにく自分の持っている一眼レフカメラは、
コンパクト一眼レフカメラという部類で、
しかも、CanonのEOS Kiss X7という世界最軽量級のモデルのため、小型で軽かった。

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このカメラは本体8万円した。
今も昔も8万円はとても高価だ。

ただされど8万円だ。

もう買って数年経っていた。
8万円以上の楽しい思いはした。

ここで渡さなければ、壊される心配もない。
でも、自分がこの一眼レフを持ち続けたところで、これ以上何もない。

そんな思いで渡した。
結論、壊されることなんてなく、今現在もこの一眼レフを使ってます。

一眼レフを渡したら、2人くらい増えて計4人になった。

一眼レフが壊れないかヒヤヒヤしながら貸していたけど、

子供は変な角度から写真を取りたがる。
人の目なんか気にせずに動き回る。
楽しそうに撮る。

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よく考えたら、彼らに一眼レフなんて、触る機会はない。
良くてもコンデジくらいで、スマホか3DSのカメラくらいだろう。
子供は高くて高価なものを触らない。

「子供だから安いのでいい」とか、
「大人になるまで我慢する」とかは間違ってはいなくはないけど、正しくもない気がする。

結局、大人の保身にしか過ぎない。

大人と子供という二元論にわけて優劣をつけている。
子供だから壊すわけでない。彼らだって故意に壊すことはない。
大人だって壊す。自分も先日、ワイヤレスイヤホンを洗濯機に入れてしまい、水没させてしまった。

大人と子供の差なんて経験値くらいだ。
たったそれだけ。

そんなこんなで、
見知らぬ小学生にカメラを渡してみた…。

そしたら、友達になれた。
そんな結論でいいかな。

彼らにとって、この一眼レフで写真を撮った出来事が、
何かにつながることを願ってるよ。

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そんな感じです。以上です。

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