鈴木大介(文筆業/配慮さん)

過去ルポライター→2015年脳梗塞発症で高次脳機能障害当事者になり、記者業引退でもまだ…

鈴木大介(文筆業/配慮さん)

過去ルポライター→2015年脳梗塞発症で高次脳機能障害当事者になり、記者業引退でもまだ文筆業にしがみつき中。不定型発達の妻と5匹の猫とプチ田舎暮らし。代表(一番部数多い)作『最貧困女子』。病後の著作は『脳が壊れた』『されど愛しきお妻様』などです。

記事一覧

高次脳機能障害・地獄の蕎麦屋!!

こんにちは。鈴木大介、高次脳機能障害5年生の二学期ぐらいです。4年生ぐらいの時に、入学の時に比べたらかなりやれることが増えて、なるほど、やっと「そろそろ卒業が見…

「壊」の文字を使ってはならなかった方たち、その理由

拙著新刊の『「脳コワさん」支援ガイド』において、「壊れた」という言葉に傷ついた方々への記事を先日公開し、レスポンスをいただきました。そのうえで、これはどうしても…

「脳コワさん」という言葉にお怒りの声をいただいて

昨月自分が刊行させていただいた『「脳コワ」さん支援ガイド』という本について、タイトルの「脳コワさん」(脳が壊れたの略)という言葉に傷ついたりお怒りだったりする方…

『本が読めなくなった』人の「読力回復」リハ

こんにちは、脳コワさん5年生鈴木大介です。おかげさまで拙著最新刊『「脳コワさん」支援ガイド』が早速重版をいただきました。 基本的には広域定義での援助職・援助者、当…

外出自粛の中、「延々と話し続けるパートナー」という苦しみ

おはようございます。『「脳コワさん」支援ガイド』(医学書院)刊行から5日?6日? 徐々に届いてほしい人たちのところに届いてくれている実感を感じている鈴木大介です…

電話は無理なのに、ビデオ会議が楽だった脳コワさん

『「脳コワ」さん支援ガイド』(医学書院)刊行から2日目。 相変わらずAmazonでは欠品状態で、これはおそらくAmazonが引き続いている新型コロナ対策の自粛要請の中で物販の…

新刊『「脳コワさん」支援ガイド』 あらゆる援助職と脳機能不全の当事者が楽になるための提案です。

こんにちは。あと10日ちょっとで高次脳機能障害当事者5年生になる文筆業の鈴木大介です。 本日、拙著最新刊『「脳コワさん」支援ガイド』が医学書院の「シリーズケアをひ…

著名人が政治的意思表明をしない問題とか、「普段は政治的発言をしないけど」が冠につく人たち案件

おはようございます。文筆業の鈴木大介です。読者いるのか思うけど、お久しぶりです さて、著名人が政治的意思表明をしない問題とか、「普段は政治的発言をしないけど」が…

映画『ギャングース』公開初日にむけ

2019年11月23日。拙著『家のない少年たち・ギャングースファイル(文庫タイトル)』を原案にし、原作を勤めた漫画『ギャングース』の実写映画劇場公開が、あと数時間後…

この週末「依存」って言葉について考えて欲しいのです・1

せっかくnoteをつくったのに、全然更新頻度があれな鈴木です。 きょうは、「依存」って言葉について、ちょっと言いたいこと。うそ、かなり言いたいこと。 なんか僕があま…

映画『ギャングース』公開に寄せて1

いよいよ僕が原作を担当した漫画『ギャングース』(原案本・「ギャングースファイル・家のない少年たち」「奪取・特殊詐欺犯罪十年史」)の実写映画版の公開が迫ってきまし…

日本の男は、一度「パートナーの経血」に手を染めた方がいい

初めてのnote投稿タイトルがいきなり衝撃的すぎて、何者だこいつという方へ、ごめんなさい。でもタイトルは本音ですし、決して間違ったことを書いているとは思っていません…

高次脳機能障害・地獄の蕎麦屋!!

高次脳機能障害・地獄の蕎麦屋!!

こんにちは。鈴木大介、高次脳機能障害5年生の二学期ぐらいです。4年生ぐらいの時に、入学の時に比べたらかなりやれることが増えて、なるほど、やっと「そろそろ卒業が見えてきたかな」なんて思っていた僕は、高校一年生の先輩(当事者10年目)だったRさんから、こう言われました。
「鈴木さ~ん、まだま~だ先がありますよお~」
ああ、Rさんの行ってる学校は、僕より難しい(僕より障害が重度だ)もんなあ、なんて思って

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「壊」の文字を使ってはならなかった方たち、その理由

拙著新刊の『「脳コワさん」支援ガイド』において、「壊れた」という言葉に傷ついた方々への記事を先日公開し、レスポンスをいただきました。そのうえで、これはどうしても加筆せねばならないなというお声をいくつもいただきましたので、追加の記事を公開させていただきます。

まず本題に入る前に。「なぜそこまで謝罪するのか不思議」というお声もあったのですが、それについて前回の内容に補足します。
古い言葉を引っ張ると

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「脳コワさん」という言葉にお怒りの声をいただいて

昨月自分が刊行させていただいた『「脳コワ」さん支援ガイド』という本について、タイトルの「脳コワさん」(脳が壊れたの略)という言葉に傷ついたりお怒りだったりする方々がいることをSNSで知り、心からの謝意を表明するツイートをしました。

謝罪はしなくてもいい、本の中身を読んでもいない人に謝るんですか、その必要はないのではないか、等々と直接メッセージを贈ってくださった方もいました。けれど、不快で傷ついた

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『本が読めなくなった』人の「読力回復」リハ

こんにちは、脳コワさん5年生鈴木大介です。おかげさまで拙著最新刊『「脳コワさん」支援ガイド』が早速重版をいただきました。
基本的には広域定義での援助職・援助者、当事者ご家族、そして当事者に向けて書いた内容だったのですが、今回はまず当事者の方に届いている感じがあります。
じわじわ援助職の皆様にも届いてほしいな~~と思う一方で、ちょっと申し訳なく思う部分もあります。それは今回の本を書く際に、「当事者が

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外出自粛の中、「延々と話し続けるパートナー」という苦しみ

おはようございます。『「脳コワさん」支援ガイド』(医学書院)刊行から5日?6日? 徐々に届いてほしい人たちのところに届いてくれている実感を感じている鈴木大介です。

さて。首都圏など特定警戒都県においてはまだ新型コロナウィルス感染抑止のための自粛要請は続いていて、今後第二波三波による外出自粛があるかもしれませんので、パートナーのいる脳コワさんの外出自粛について、ありがちなお困りごとについて書いてみ

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電話は無理なのに、ビデオ会議が楽だった脳コワさん

『「脳コワ」さん支援ガイド』(医学書院)刊行から2日目。
相変わらずAmazonでは欠品状態で、これはおそらくAmazonが引き続いている新型コロナ対策の自粛要請の中で物販の方の流通に力を入れているためだそうです。が、実は脳コワさんの僕は、この自粛テレワーク生活の中で、ちょっと嬉しい発見がありました。

※脳コワさんとは……
発達障害・認知症・高次脳機能障害・うつ病など精神疾患全般の
あらゆる「脳

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新刊『「脳コワさん」支援ガイド』 あらゆる援助職と脳機能不全の当事者が楽になるための提案です。

こんにちは。あと10日ちょっとで高次脳機能障害当事者5年生になる文筆業の鈴木大介です。

本日、拙著最新刊『「脳コワさん」支援ガイド』が医学書院の「シリーズケアをひらく」より刊行になりました。
今回の本は、脳に機能不全を持つ当事者として、「あらゆる脳機能不全の当事者を支える」援助職全般や、ご家族や周辺の方々などに向けて書かせていただきました。

「脳コワさん」支援ガイド

脳の機能不全による不具合

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著名人が政治的意思表明をしない問題とか、「普段は政治的発言をしないけど」が冠につく人たち案件

おはようございます。文筆業の鈴木大介です。読者いるのか思うけど、お久しぶりです

さて、著名人が政治的意思表明をしない問題とか、「普段は政治的発言をしないけど」が冠につく人たちの気持ち、実は少しわかります。というのも、僕自身が、普段から特定の政党・勢力を立てたり下げたりするような発言を、とても慎重にしているから。

そのことについて、ちょっと書いてみようと思いました。

さて、どうして僕は政治的発

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映画『ギャングース』公開初日にむけ

映画『ギャングース』公開初日にむけ

2019年11月23日。拙著『家のない少年たち・ギャングースファイル(文庫タイトル)』を原案にし、原作を勤めた漫画『ギャングース』の実写映画劇場公開が、あと数時間後に迫っています。

去来する最後の思いを少し書かせて下さい。

試写会の舞台挨拶で入江悠監督が「戦いだった」とこぼした映画版の制作と同様に、漫画ギャングースの連載も、また毎週が戦いでした。ルポライター、つまりノンフィクション畑の僕には、

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この週末「依存」って言葉について考えて欲しいのです・1

この週末「依存」って言葉について考えて欲しいのです・1

せっかくnoteをつくったのに、全然更新頻度があれな鈴木です。
きょうは、「依存」って言葉について、ちょっと言いたいこと。うそ、かなり言いたいこと。

なんか僕があまりに嫌いで、見るのを拒否して屋根のアンテナごと折っちゃってる「地上波の刑事ドラマ」かなんかで、シャブ山シャブ子なんて凄い名前のキャラが登場して物議をかもしたらしいんだけど、もうこれが放映されるまで内部で問題視されない時点で、やっぱ我が

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映画『ギャングース』公開に寄せて1

映画『ギャングース』公開に寄せて1

いよいよ僕が原作を担当した漫画『ギャングース』(原案本・「ギャングースファイル・家のない少年たち」「奪取・特殊詐欺犯罪十年史」)の実写映画版の公開が迫ってきました。

映画『ギャングース』 監督・入江悠 公開・11月23日

思えば「加害者の中にある被害者性」という分かりづらいテーマを何とか読者に届けたくて、ノンフィクション作品の中に物語表現を込めてきた僕が、漫画化という新たな「伝えるためのツール

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日本の男は、一度「パートナーの経血」に手を染めた方がいい

初めてのnote投稿タイトルがいきなり衝撃的すぎて、何者だこいつという方へ、ごめんなさい。でもタイトルは本音ですし、決して間違ったことを書いているとは思っていません。
デリカシーに欠けている意識も、煽っているつもりも一切ありません。

ひとまずこのタイトルで記事を書くに至った経緯として、今年(2018年)二回にわたって現代ビジネスオンラインさんに寄稿した僕の記事、二本をお読み頂ければと思います。お

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