医療現場でチームに思うこと



個人の能力を伸ばすこと、チームの能力を伸ばすことは似て非なるもの。重なる部分もあるけど、基本的には別々の作業になる。このことを知らない人が上司にいたり、リーダーだったりすると、そのチームは壊滅的な結果を残すことになる。



ここでいう「結果」とは、業績もそうだし、チームの持続可能性も含まれる。安定した成績を、より安定した状態で続けられる。一時の好成績も大事かも知れないけど、個人的にはアベレージがいいほうが、結果的により良いチームだと思っている。



医療現場でリーダーをやっていると、チャレンジはしにくい。何より患者さんの命を危険にさらすことはできない。1%でもリスクがあるなら、そこにはチャレンジしないこと。これが基本路線かなと。



しかし、チャレンジなきチームに成長はない。リスクケアをしながら、チャレンジすること。抽象度が高すぎる表現で、書いていてもどかしいこともあるが、結局ケースバイケースになりがちな医療現場では、いかにリスクとチャレンジを捉えて、チームを前に進めていくか?ってことが求められるのかなと思っている。



もちろん、業種にもよるだろう。医療現場と一口にいっても、いろんな業種があって、全部に事情がある。共通項がほとんどなかったりするが、唯一「患者の命を守る」という一点においては、すべての業種で共通していること。ここをベースにして考えていくことが基本路線になる。



よく「具体的にしろ」と言われるが、普段から抽象度が高くてもこのようなことを考えられていないと、具体的もくそもない。言い方変えれば理念や方針、もっと掘っていけば哲学的な部分にまでいきつく。



その場がしのげればいいっていうなら、誰がリーダーをやっても変わらないし、そのような集団にリーダーなんぞ必要ない。



先頭に立つ者が偉いわけじゃないことは重々承知しているが、どうしてもリーダーというのはチームのアイコンになりがち。その人物がちゃらんぽらんなことしか考えていなかったら?



そんなチームに、どんな価値が残るだろうか?



僕は無価値だと思っている。いや、組織にとって癌とすら言える。そのような存在は、いつか企業にとってボトルネックになる。何かを推し進めようとしたときに、自分たちのことしか考えないから、周りと協働しようとする気概もなければ、気持ちもない。だったら存在しない方が良いとさえ思えてくる。



ちょっと辛辣かも知れないが、熱量もって仕事していると、そのような中途半端で、適当にやっている集団や人物が許せなくなってくる。もちろん、それらをコントロールできるわけではないので、自分が考えるべきじゃない。放っておけばいい。いつか朽ちていくものなのだから。



しかし、医療はすべての部署が連携してこそ「良い医療」が実践できる。どこか一カ所でも適当なら、その歪みは思いがけない部分で表れる。そしてそれはほぼ、患者さんに帰結する。



そんな医療なんてクソ食らえだ。



スタッフも大事、ビジネス的な観点も無論大事。



だけど最終的には「心」だと思う。



これがない医療はなんてしたくない。僕はそう思っている。



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