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赤ちゃんの泣き声聞き分けメソッドの講師になった経緯

初めまして。中村夏実と申します。2003年からカリフォルニア州のサンフランシスコ近郊に住んでいる二児の母です。自己紹介を兼ねて、赤ちゃんの泣き声聞き分けメソッドダンスタン・ベビー・ランゲージの講師になったきっかけや、このメソッドを日本で広めていきたい理由をお話したいと思います。

母親になって感じたこと

不妊治療を経て2010年に第一子を授かり、母親になった時に感じたのが、「妊娠、出産、産後の時期というのは人生の中でかなり特別な時期」だということです。命を生み出すということは喜びも多い一方で、命がけといっても大袈裟でないほどの大変さです。つまり、人生で最も幸せな時期ともなりうるし、逆に生き地獄のような苦しい時期になってしまうこともあるということです。

天国と地獄を分ける要因は様々です。家族や友人、職場の人などからの理解やサポート、信頼できる医療担当者、安心して出産や子育てができる環境、経済力、十分な知識、お母さん本人と赤ちゃんの健康など・・・。

私自身はありがたいことに家族のサポートや日本人のママ友達、職場の理解に恵まれ、幸せな産前産後の時期を過ごすことができました。そんな折、2011年に東日本大震災が起こり、アメリカに住んでいて何の力にもなれない無力感に打ちのめされました。その後周りのママ友達にも協力してもらい、募金集めなどを行いましたが、「日本人のお母さん達の力になりたい」「海外に住んでいても日本とつながっていたい」という強烈な思いが心に残りました。なぜお母さんか?と聞かれたら、自分が母親だったという理由もありますが、妊婦さんや乳幼児のママが発するエネルギーや雰囲気が好きだからかもしれません。また、お母さんがハッピーであれば赤ちゃんも家族もハッピーになれるはず、という信念をその当時から持っていました。

もともとは会社員で、長男の出産後も職場復帰をしていたのですが、2012年に会社を辞めることになった際に、長男の妊娠中に知った出産メソッド、ヒプノバーシングの講師になることを決意しました。当時、日本人のヒプノバーシング講師は他に一人しかいなかったため、日本人のお母さん達に広めることで幸せなお産をするお手伝いができるのでは、と思ったからです。

ダンスタン・ベビー・ランゲージとの出会い

2016年にカリフォルニアのサンディエゴ で開かれたヒプノバーシングのカンファレンスに参加した際、ダンスタン・ベビー・ランゲージを紹介するセミナーを受講し、このメソッドに出会いました。「赤ちゃんが泣くのには必ず理由があって、違う泣き方をすることで、ちゃんとその理由を伝えてくれている」というのは目からウロコで、衝撃的ですらありました。この時点で当時赤ちゃんだった次男は生後4ヶ月で、このメソッドが使える新生児の時期は過ぎてしまっていたのですが、これを知っていたらどんなに多くのお父さんお母さん達が助かるだろう、と強く思ったのを覚えています。

カンファレンスから帰った後もダンスタン・ベビー・ランゲージのことが頭から離れず、思い切って講師養成講座を受けることに。半年ほどかけて内容を学び、2017年5月に認定を受けることができました。

そこからまた数ヶ月かけて資料を翻訳し、念願かなって近くに住む日本人家族向けに講習を始めました。受講者からの評価は高く、とても役立ったと言ってくださる方がほとんどで、手応えは感じていたのですが、近郊に住む日本人の数は限られている上、あまり宣伝もしていなかったので少人数のクラスを一年に数回開催するにとどまっていました。

その間、赤ちゃんが泣くことに耐えられなくてお母さんが手をかけてしまったり、泣き止まないことにお父さんが腹を立てて赤ちゃんを床に叩きつけてしまったり、といった悲しいニュースが耳に入ってきます。ワンオペ、産後うつ、夜泣きが重なった悲惨な産後の体験談をネットで目にすることもありました。そのたびに、もしこの両親達がベビー・ランゲージのことを知っていたらこんなに悲しいことは起きなかったのでは?こんなにつらく大変な思いをするのではなく、子育てを楽しめたのでは?という思いがこみ上げてきます。まだ自分以外に日本人のダンスタン・ベビー・ランゲージ講師はいないので、私がこのメソッドを日本のパパママ達に伝えるべきなのではないか?でもどうやって?という葛藤を続けていました。

ダンスタン・ベビー・ランゲージを日本の皆さんに伝えることを決意

2020年の3月、新型コロナウィルスの影響で、カリフォルニアは厳しいロックダウンに突入し、対面でのグループクラスを開催することは不可能になってしまいました。継続して教えているヒプノバーシングのクラスを必然的にオンラインに切り替えたこともあり、ベビー・ランゲージの方もオンラインにすれば住んでいる場所に関係なく、多くの人に受けてもらえるのでは?と思うようになりました。オンラインでクラスを受けるのに慣れてきた人も多い今の時期がチャンスだと考え、新しくウェブサイトを立ち上げ、クラスの開催を開始しました。

また、オーストラリアのDunstan Baby Language本社のCEOやメンバーとも連絡を取り合い、今後の日本での普及に向けて応援していただけるとことになりました。

これから妊娠中のカップルや生後0〜3ヶ月頃の赤ちゃんのいるご両親向けにどんどん情報発信を行い、一人でも多くの人にこのメソッドを使って楽しい育児をしていただけるようになればと思っています。





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