世の中捨てたもんじゃない
冬の間は訪れる人も少なかったNOMAyado。
何だか少し自信も失いかけていたのだが、鳴門ワカメの収穫作業が本格化するに従って、にわかにNOMAyadoも賑わい始めた。この1週間、20代から60代まで幅広い年齢の方々が次々と訪ねてきてくださった。
まずは、現在お母さんの介護ハウスと友人のためのゲストハウスを建設中という60代後半のご夫婦。コンピュータープログラマーからログビルダーへ、現在はお父様の会社を引き継いで社長として清掃機械の開発などを行なってらっしゃるそうなのだが、かなりの趣味人で、ミュージシャンとしての活動や、乗馬(実際馬を飼っている)、トレーラーハウスを引っ張って日本中を旅するなど、未だ好奇心が衰えることもない様子。自分もまだまだこれからだなと、たくさん刺激をもらいました
次に尋ねてくださったのは、刺繍作家をされている女性と、フランス額装、プログラマーとそれぞれ独自に活動をされているご夫婦。
刺繍作家の女性は、ワッペンなどを作る機械刺繍屋の2代目として家業を継ぎながら、自ら刺繍アクセサリーのブランドを立ち上げ、全国を巡る日々。彼女が作る刺繍アクセサリーは軽くて美しいと評判になり、黒柳徹子さんやフジコヘミングさんも愛用されているとか。
一方、フランスでアーティスティックな額装を本格的に勉強され、日本で教室を開くと共に、様々なアーティストとのコラボをされている奥様と、銀行ATMなど今や欠かすことのできないデジタルインフラを支えていらっしゃるご主人。
この3人と一緒に千年の樹齢を誇る楠木を見に行ったり、近所の誰もいない海岸を散策して貝や流木を拾ったり、独自の価値観と好奇心で鳴門の自然を楽しんでいる姿は、まさにNOMAyadoコンセプトをそのまま体現してくださっているような気がして、すごく嬉しかった。何かに楽しませてもらうのではなく、自分で楽しみを見つけ楽しむのが一番で、それが自分の糧になるといった感じでした。
そして、東京から単身鳴門にやってきて、NOMAyadoのある大毛島の名産品らっきょを使ったビジネスを立ち上げようと奮闘されている男性が、らっきょを使った餃子の試作品ができたと訪ねてくれた。一緒に餃子を食べながらの検討会、まだまだ改良中ということだったが、もう少しパンチ力があってもいいとか、文字だけのパッケージにするとか、ターゲットは30~40代の男性だとか、彼の情熱に絆されて話は盛り上がり、まるで私まで夢の一部を共有させていただいているかのような楽しい時間でした。
さらに今回は、ニット作家であるうちの奥さんも鳴門に滞在していたので、Yarn & Seaという編み物教室をNOMAyadoで開催。こちらも徳島の杉から布や糸を作っていらっしゃる方や、レクサスショールームで広報担当されている方、息子さんと一緒に参加していただいた主婦の方など、光に溢れたNOMAyadoに終始和やかな空気が流れる中、皆さんほんと楽しそうで、見ているだけで幸せな気分になりました
そして最後は、今年建築関係の大学院を卒業し、4月から就職が決まっているというカップル。彼女はエコハウスの研究、彼は都市計画の研究をされていたそうで、
建築的立場からNOMAyadoの面白さを伝えてくれました。どんな思いでこの建物を作ったかとか、これから社会に出ても自分の価値観を大切にしていって欲しいといったオヤジの与太話をキラキラした目で聞いてくれて嬉しかったな。聞けば彼らの両親は私のひと回り下の世代とのこと、最後は一緒に写真を撮ろうという話になり、彼らの思い出の1ページに参加させてもらいました。
どの方にも共通していたのは、
好奇心が溢れ、今あることを面白がるという姿。
人生前向きに楽しんでいくためには、やはり好奇心を失わないということが何より大切、改めて身に染みる思いがしました。
こちらで紹介した方々は、NOMAyadoラジオの収録にもご協力いただいたので、これから順次アップしていきますね。どうぞお楽しみに〜。
皆さんの好奇心に感化され、テンションも上向いてきたので、私も秘めた野望を発表しようかな。だって、思ってるだけでは何も始まらないですもんね(笑)。
それは、地元徳島のFM局で番組を持ってみたいという野望。
映像作家として、宿主として、2拠点生活者として、他所からの視点も持ったパーソナリティ・イボンヌが、様々な人たちと徳島の魅力を語り合うラジオ番組をやってみたいのです。このコラムやラジオを聴いたというFM局関係者の皆さん、オファーをお待ちしております。(あ〜、言っちゃった・・・笑)
今の時代、TVやSNSをめくっているとネガティブな話題がたくさん目に飛び込んでくるけど、世の中捨てたもんじゃない。
素敵な出会いに感謝、ほんと宿を始めて良かったな。
NOMAyadoが気になるという方、
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