Illustratorの「モグラ叩き系バグ」への処方箋
あと数年で40歳になるIllustrator。Photoshopも同様ですが、いわゆる建て増しに建て増しを重ねているため、新機能や機能強化のたびに、「モグラ叩き」のように思いがけないバグが生じます。
「あれ、なんか、おかしい…かも」と思ったときに疑うべきポイントをおさえておきましょう。
疑うべき設定
1 | GPUプレビュー
GPUプレビューのレンダリングがうまくありません。そのため、次のようなことがおきます。
あるハズのないパスやオブジェクトが見える
パスがカクカクして見える
⌘ + E(Ctrl + E)でCPUプレビューに切り換えて改善すれば、GPUプレビューに起因するエラーです。
環境設定の[パフォーマンス]カテゴリで[GPUパフォーマンス]オプションをOFFにして、そもそも切ってしまうのもよいかもしれません。
2 | バックグラウンド保存/書き出し
バックグラウンド保存/書き出しがらみのトラブルも多いです。
迷わず、環境設定でOFFにしておきましょう。
ちなみに、InDesignでもバックグラウンド保存/書き出しは必ずOFFにして使いましょう。アプリ内でできないため、設定が面倒いですが慣れましょう。
3 | リアルタイムの描画と編集
最近多いのが〈リアルタイムの描画と編集〉関連のトラブル。OFFにするか、悩ましいのですが、トラブったときには疑ってみてください。
4 | 合成フォント
合成フォントが原因になっていることがあります。
合成フォント以外の別のフォントを適用してみてください。と言われても困るかもしれませんが…
なお、合成フォント名には使える文字が決まっています。英数字とハイフン程度にしておくのが無難です。合成フォント名が原因になっていることもあります。
参考記事
以前に書いた記事です。
トラブルシューティング
トラブルシューティング(原因解明)のポイントは課題の切り分けです。ひとつだけ異なる条件で比較実験を行い、原因を突き止めていきます。
Illustratorを再起動する
Illustratorはメモリ管理が弱いため、長く作業していると、何かとトラブります。30-60分ごとに定期的にIllustratorを再起動しましょう。
ここから先は
DTP Transit 定期購読マガジン
マガジン限定記事やサンプルファイルをダウンロードできます。
定期マガジンを購読されるとサンプルファイルをダウンロードいただけます。 https://note.com/dtp_tranist/m/mebd7eab21ea5