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~ある女の子の被爆体験記34/50~ 現代の医師として広島駅で被爆した伯母の記録を。”子供ほど骨髄に異常が。ある御家族の医療データ"

子供は大人より、骨髄へ異常をおこしやすい


長崎の西山地区に住む、ある家族10人の血液データから、白血球数の異常が、大人よりも子供に強く現れやすいことを示したリサーチがある。(参照:「長崎市における原子爆弾の人体被害の調査、九州帝国大学医学部放射線治療学教室 中島良貞教授、そのほか。原子爆弾災害調査報告集 第2分冊 P957 1953) 

当時、アメリカの調査団が、長崎の爆心地から3km東に位置する地域に放射線の反応が強いことを指摘した。被曝当時は西風が吹いており、その地域は、小高い山になっており、放射性物質の混じった粉塵が多く落下したのではないかと推測された。


ここに住む、ある一家10人は、祖父母、父母と6人の子供たちであった。このうち、父と26歳の長男は、仕事で日中はこの自宅を不在にしているので放射線の影響は比較的低いと考えられた。

10月1日の血液データにより、白血球の数を高齢順に列挙すると、6200(73歳)、6800(65歳)、5200(48歳)、11600(41歳)、6500(26歳)、17000(18歳)12600(11歳)、13000(8歳)、20600(6歳)、15600(2歳)である。

18歳以下の子供たちは白血球数が1万を超え、大人と比較して数が多い。

このデータだけでは評価するものではないが、2020年の時点では既に、

子供の放射線の感受性が大人よりも高いことが分かっているので、それを示す一つのデータとして、ここに提示した。


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