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Premiere Pro で書き出したmp4の色が変わるのはなぜ?

WindowsのPremiere Proで編集した後、MacのQuickTimeで再生すると「あれ?色が薄い」と感じませんか? これは、アプリによって採用されているガンマが違うことによって生ずる現象です。
執筆:株式会社 A-flat 石田

ガンマシフト / ガンマバグ

結論を先に言うと、ガンマシフトとかガンマバグといわれる現象が原因です。WindowsのPremiere Proで編集した後、MacのQuickTimeで再生すると「あれ?色が薄い」と感じることありますよね。 これは、アプリによって採用されているガンマが違うことによって生ずる現象です。 ガンマとは入力と出力のマッピングをカーブによって表現するもの。PhotoshopのトーンカーブをイメージすればOK。

ガンマカーブの違い

Premiere ProとQuickTimeでは採用しているガンマが違い、トーンカーブ的なものの形状が違う。 Photoshopもトーンカーブで、写真の明るさ発色が変化しますね? Premiere ProもQuickTimeもFinal CutもDaVinciもVLCも映像アプリは何らかのガンマを採用し、内部のトーンカーブ的なものを通して出力します。
Premiere Proのガンマは2.4で、発色が良く高コントラストで表現されるためテレビで使用されています。 DaVinci、VLC も2.4。 1.9もよく使用され、QuickTime、Final Cut Proなど、主にMac環境で採用。 Premiere ProとQuickTimeではガンマ(カーブ)が違うから、同じ映像データでも出力の発色が変わります。

グラフとデータは franciscrossman-J6rJng より​

解決策は?

肝心の解決策ですが、残念ながら完璧な方法はありません。 なぜって、再生環境がそれぞれ異なるからです。 ただしQuickTimeでの再生時に、Premiere Proと同じ発色にしたいということであれば可能です。 結果がガンマ1.9に寄るように調整されたLUTを書き出し時にあてるのです。
長くなるので、LUTの解説は割愛しますが、色のマッピングをする仕組みまたはそのためのデータのことです。

アドビによるLUTの配布


アドビが配布しているLUT


ガンマ1.9に寄せるためのLUTをアドビが配布しています。これを書き出し時にエフェクト領域内で選択します。 詳細はコミュニティページに記載されています。 「QuickTime ガンマバグ」で検索すると、日本語記事も多く出てきます。 以上です。ご参考ください。
コミュニティの解説記事(英語)

株式会社エーフラット


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