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限られた医療資源の中で

 病院は医療を提供する場ではありますが、すべての医療機関が大規模総合病院のような検査・診療ができるわけではありません。病床数や診療科のみならず設置された地域特性や設立母体によって必要とされる医療や質は変わってきます。
 
 必要なことはその病院が地域で求められていることを正確に把握し、効率的に限られたマンパワーと設備・施設を活用して患者さんにとってその時点で最適な医療を提供することです。その最適な医療は地域によって少しずつ異なっており、また今後の病院を取り巻く状況により変化していく可能性があります。
例えば、年に数回しかない検査のために多くの医療機材やマンパワーを確保するより、速やかに高次医療機関へ紹介する方が良い場合があることも事実です。ただ交通アクセスが限られる地域(へき地・離島など)では、たとえ高次医療機関での治療対象症例であっても、その地域で医療が完結することが優先されることもあります。
 
大切なことは、
・現時点で、その医療機関では何が求められているか
・現状では何ができる(できない)のか
を各医療機関が正確に把握し、地域特性を踏まえ周辺医療機関との連携の中で適切な医療提供体制を構築することだと思っています。

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