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【05 青山】 独身の、やわらかな夜

今夜は会社の美人受付嬢と食事だ。


こんな事を言うのもなんだが
よくあるドラマのように
毎朝、会社の入り口で待つ受付嬢から
熱い視線と意味深なコンタクトを
感じる。

それをひそやかに楽しむ。


そんな浪漫を
男なら誰しも
持つのではないか。


もちろん、
それだけのために、
彼女を誘ったわけではない。

彼女と知り合ったのは、
もう2年以上前だ。

彼女の名はあゆみ。


昔、俺が接待などで
よく使っていた
サパーの店員だ。

当時大学生だった彼女を
夜の店には似合わない系統の
美人だったのでよく覚えていた。


愛想も悪く、他の客が話しかけても
冷たくあしらう様子を

よく覚えている。

それが、今年の新卒で
弊社の受付嬢として
入社してきたのだ。

大学にまで出て、
ただの受付嬢に収まっている
というのが不思議だった。

受付嬢も立派な職業だが。


と言うのも、

いつかの日のサパーで彼女は

デザイナー志望

だと言う話を
聞いていたのだ。


何か理由でもあるのか。
どうして道を諦めたのか。


すぐに彼女があゆみ、
と言う事に気づいたが
なかなか話かけられずいた。


夜の店で働いていた事など
話たがるやつも少ないだろうと。

そんな彼女から、
声をかけられたのが、
先月のこと。

ちょうど同じ時期に
恭子が他の男と
よろしくやっているのがわかって

少し寂しい気持ちと
幸せになってほしい気持ちが
入り混ざった状態だった。


社食帰りの通路で、少し呼び止められた。

どうやら、俺が当時の客だと気づいて
言いふらさないか
心配だった、と言うことだ。


俺は、あゆみに
俺も気づいていたこと、
黙っていたこと、

これからも吹聴することはないこと。


そしてデザイナーの道をなぜ諦めたのかを伝えた。


そのうち、飲もう。
と言うと、あゆみとLINEを交換して
その場はそれきり。

それから彼女と予定を調整して
今日に至るわけだ。


よく遊ぶ女は他にもいるが
20代前半の
ひと回りも違う若い子はいない。

どう接すれば良いのか
心配と自分の老いのせいか
ここ最近
少し寝つきが悪かった。

そこで思い立って
枕を変えてみることにした。


ちなみに、
俺は少し枕には
こだわりがある。


硬め、少し高め、

それでいて崩れにくい。


そんな枕を探していた。
そして見つけたのがこれだ。


西川 エアー4D

https://shop.nishikawa1566.com/shop/g/gEPV2689500DB/?rtoaster=template_recommendations

使い心地は最高だ。
硬めの感触と沈み方は
理想的だ。

これがあとどれくらい持続するかが
評価のポイントだがとりあえずは及第点だろう。

さすが西川。


そうして全ての希望を叶えた
新しく新調した枕のおかげで
直近はかなり充実した睡眠だった。

今日はすこぶる調子がいい。

やはり睡眠は、
生活の根幹なのだと
思わされる。


何はともあれ
この新しい再会に

今日はささやかな祝杯をあげよう。


そう思って俺は会社を後にした。

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