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新弾で登場した【キマイラ(幻想魔族)】解説

《はじめに》

こんにちは。どつです。
関東で遊戯王しています。融合テーマが大好きです。

新環境もスタートし、やはりピュアリィが継続して強い中、記念すべき25周年第12期の幕開けであるDUELIST NEXUSが発売されました。

事前に情報が小出しにされるので日々チェックしましたが、中々好みのカード・デッキに巡りあえず、漠然と『レボリューション・シンクロン』が強い、ピュアリィが更に強化される。くらいの状態で日々が過ぎていきました。(実際、普段より情報開示が遅かったと思います。)

そしてようやく発売4日前の夜、OCGタイムスで新種族『幻想魔族』とそのサポートを一身に受けた、原作ファンも胸躍る元祖融合モンスター【有翼幻獣キマイラ】がテーマとしてのスペックを兼ね備えて解禁されました。

元々4/24の3人チーム戦に参加予定であり、時間もないのでその日からエナジードリンク片手に夜な夜な構築を練り始め、必要なカードは速達で購入しチューンナップして行きました。

早速使用した所、太陽CS3人チーム戦にてベスト8と言う成績を収めることが出来ました。とは言え新弾後のシェア読み、当日のプレイやプラン、そして結果については完全に納得出来ている訳ではなく、一部試合については選択を間違えなければ勝利できた可能性もあったためチームメイトにも申し訳ない気持ちで凹みました。
ですが、ゼロから理論立ててCSに持ち込める構築を模索した過程については決して無駄ではなく、またしばらくCSの予定もないため折角の情報を共有したく、この度は解説記事を作成しました。

本記事の前半部分では、今回使用した構築をベースに解説していきます。
【キマイラ】自体の動きがよくわからないので敵として知っておきたい方、興味があってこれから組もうと考えている方へ向けた”基本的な動き・カードの役割・採用枚数・採用理由”や”展開方法”を解説しており、こちらは無料で読んで頂けますので皆さん是非ご覧ください。

後半部分はプレイ面の意識や勝率に直結するサイドチェンジに加えて、上記の結果を考慮して構築の変更を検討している部分も含めているので有料とさせて頂きました。こちらは本当にキマイラを使いたい人向けかも知れません。

それではご覧下さい! 

《特徴》

【有翼幻獣キマイラ】(以下、キマイラ)は主に幻想魔族の効果で融合素材となる『幻爪の王ガゼル』または『大翼のバフォメット』にアクセス。
上記2体の効果で『合成獣融合』を手札に加え、『幻獣王キマイラ』を融合召喚し、アドバンテージや妨害を獲得していく融合召喚デッキです。
融合素材がサーチ・リクルート持ちなので損失を補うことができ、また合成獣融合自体も墓地からオートでサルベージ可能なため、一度回ると手札が減る事なく自分・相手ターン往復に展開・妨害が可能です。
既存デッキで例えるなら接触にアクセス出来ているシャドールでしょうか。

加えて、1体のモンスターを起点に展開していく事も可能です。初動にアクセスさえ出来れば少ないハンドから妨害と後続を構える事が出来ます。
”自由枠豊富な1枚初動ミッドレンジデッキ”でもありつつ、融合するカード、されるカードの組み合わせに寄り手札のパワーがガラッと変わるので”融合召喚によくある3枚コンボデッキ”の側面も持っています。
派手な展開も行わず、また特殊召喚が相手ターンにも分散しているため『増殖するG』や『原子生命態ニビル』等の強力な手札誘発の直撃を受けない事も強みの1つです。今回は1枚初動がある事に着目し、そこを伸ばす構築にしました。

基本ムーブとして1枚初動であり、汎用リクルート効果を持つ下級モンスター『ミラー ソードナイト』をキーカードとし、彼の効果で『大翼のバフォメット』をリクルート。その効果で『合成獣融合』と『獣族レベル4モンスター』をサーチ。融合条件が揃うので『幻獣王キマイラ』を融合召喚して戦います。
後述しますがミラーソードナイトを召喚し上記の動きをするだけで、最低でも自分のエンドフェイズにランダムハンデス、相手ターンに疑似『無限抱影』、『ガーディアン・キマイラ』(素材も確保)によるドロー+破壊効果、『王虎ワンフー』の特殊召喚に寄る制圧が可能です。ワンフーをガゼル等にした場合は後続も潤沢に確保可能です。以下特記事項です。

◎安定性が高い
上述のミラーソードナイトにアクセスするだけで上記の最低保証はされており、他のカードを素引きする事で誘発貫通や妨害の追加が可能です。
ミラーソードナイト3枚は勿論、サーチするための『コーンフィールド コアトル』、ほぼ全てのモンスターから上記どちらかに対応する『スモールワールド』を含めた初動を9枚採用、またミラーソードナイトがなくともガゼル+悪魔族のような緩い組み合わせでも動く事が出来るため、非常に安定したテーマになっています。


◎捲り札への耐性がある(致命傷が少ない)
やはり環境TOPの座に君臨し続けるピュアリィですが、他のデッキもそれに抗うためにメインデッキから対策をしています。顕著なのが『エクスピュアリィ・ノアール』対策の壊獣や『サタンクロース』です。
特に最近は次元障壁への耐性と1枚初動を兼ね備えたスモールワールド入りの【斬機】や【VS】が数を増やしてきています。【キマイラ】では場のモンスター自体が大きな妨害にならないため、壊獣への耐性があります。メインフェイズ中の魔法罠破壊もチェーンして合成獣融合で『捕食植物ドラゴスタぺリア』や『マグナム・ザ・リリーバー』を出すことで致命傷を回避したり、モンスター全体除去も受けた後に幻獣王キマイラの墓地効果で蘇生する事でリカバリーが可能です。
そのため手札誘発さえ乗り越えてしまえば”○○で一撃で沈む”みたいな事は基本的にはなくなるのが強みと言えます。


《構築》

使う決心をしてから夜な夜な調整を重ねた、当日のデッキ構築になります。
私の活動圏である関東の大型非公認大会(CS)に参加することを考え、構築しました。無料部分ではこちらの構築の解説をさせて頂きます。

◎採用カード
採用しているカードたちの採用理由・役割についてです。汎用カードで文字数稼ぎたくないので一部省略して記述します。

【モンスター】

◎『ミラー ソードナイト』
(コーンフィールド コアトル)

役割:初動
明確な1枚初動です。
下記のカードをサーチする事で多様な展開に分岐します。確定3枚採用。
展開パターンは後述します。
自分・相手のターンの誘発効果なので自分ターン中もフリーチェーンで効果を起動出来ます。ライフを取りたいが次元障壁等が怖い時にはミラーソードナイトで攻撃、バトルステップ中にリクルート効果を使い出て来たモンスターで追撃する択もあります。
コーンフィールドコアトルは基本的にこのカードを含めた足りないモンスターをサーチするために使用するので割愛します。

◎『幻爪の王ガゼル』

役割:組み合わせ初動。後続確保
非常にシンプルな効果で今後のカードプールの増加に比例して強くなる可能性があります。単体では融合の条件を満たすことは出来ませんが、融合または素材の好きな方を選べる点については非常に便利で、事故軽減のため3枚採用しています。現状のカードプールではバフォメット系統をサーチするのがベターですが、今後登場するレベル5悪魔族に期待です。
特に悪魔族を供給できる【魔玩具補綴】との組み合わせは強力なので展開パターンを後述します。

◎『大翼のバフォメット』

役割:基本パターンでの使用
上級モンスターで登場時に2枚までパーツを拾えるアドバンテージ源となるモンスターです。当然アドバンス召喚は割に合わないので基本的には上述のミラーソードナイトからリクルートすることになります。融合素材となった効果も嚙み合いが良く、使用したミラーソードナイトをそのまま蘇生する事が出来ます。今回はサーチ可能なレベル4獣族でピュアリィやシンクロンデッキに対して大きな拘束力持つ『王虎ワンフー』を採用しました。
素引きしてもデッキが回れば腐るカードではありませんが、基本的にはリクルートされる前提の採用なので今回は2枚投入に抑えています。

◎『エッジインプ・チェーン』
(魔玩具補綴ギミック)

役割:融合素材・上振れ展開用
魔玩具補綴でサーチするカードですが、このデッキは素引きしても正規融合の素材として活躍出来ます。その場合、魔玩具補綴をサーチする事で連続して融合、盤面を強化する事が出来ます。融合可能な時とそうでない時の評価が180度変わる珍しいカードになります。魔玩具補綴ギミック自体は必須ではありませんが下記の目的で今回は採用しました。

①多少なりとも事故回避
②ガゼル+魔玩具補綴で強力な展開が可能
③マグナム・ザ・リリーバーの評価が高く効果を有効活用するため
④スモールワールドの兼ね合い

特にスモールワールドは抜群に相性が良く【レベル4】と【守備力1800】なので各種手札誘発と初動モンスターの経由地点に出来ます。
初動+素引きチェーンで展開した場合にチェーンが余る事があるので手札誘発に変換する事も可能です。3枚入れても構わない性能ですがやはり、魔玩具補綴と違い回るとき前提で真価を発揮するカードなので今回は2枚に抑えています。

◎『王虎ワンフー』

役割:バフォメットからサーチ、展開する蓋
バフォメットの項目で触れた通り、サーチし融合素材に使用。
相手ターンに『クロシープ』や幻獣王キマイラで蘇生しロックを仕掛けます。こちらのモンスターで盤面に供給するモンスターは基礎打点が高いので問題なく行動可能です。特に今回はピュアリィと勇者シンクロを仮想敵として想定したためメインから目指す展開に組込みました。
最初は素引きしたい一心で3枚採用から構築を練り始めましたが魔玩具補綴ギミック等で枠が埋まりサーチ用の1枚採用になりました。
ちなみに予選は3回連続クシャトリラで使うタイミングがなくて萎えました。(そのあとピュアリィに当たってちゃんと活躍しました。)

◎『幻獣王ガゼル・バフォメット(初期)』

役割:先行展開パターン・後攻ワンキルでの使用
出来れば素引きしたくない初代組ですが、いずれにしても正規融合していくデッキなので素材として使用する事で最悪仕事はしてくれます。
合成獣融合の墓地効果で2体展開する事ができ、先攻後攻共に後述の展開パターンで必要になります。最低枚数採用。

【魔法罠】

◎『合成獣融合』

キーカード。自前で手札に帰ってくるので自ターン展開札として使用、相手ターンに妨害として機能します。このカードをサーチするモンスターは多数いますがそこに受ける『無限抱影』や『エフェクト・ヴェーラー』が重いので素引きの可能性を上げるため3枚投入しています。上記の対象を取る効果無効系であればチェーンして融合する事で回避する事が可能です。

【その他】

◎『壊獣』 

相手ターンに『ガーディアン・キマイラ』を狙う都合、モンスターでない無限抱影はメインから外しています。また、半端なパワーの手札誘発であれば壊獣の方が効果的な場面が多く、ノアールの回答にもなるため採用しました。先行時でもスモールワールドのコストや融合素材になったりと役割があります。ドゴランが守備力1200のためガゼルとくっつきが良く、うららに変換出来たりと便利です。また変換条件は悪いですが融合素材に出来る悪魔族のラディアンの合計2枚を今回採用しました。

◎『スモールワールド』

いよいよ採用率も上がって来た万能サーチカード。特にノアールに抗える壊獣系や1枚初動デッキならその初動、ハンドが強ければ『灰流うらら』をサーチと状況に応じて使い分けが可能な点は高評価です。
本来、正規融合するデッキは1枚の質よりも枚数を稼げるドローソースの方が優先される傾向にあるのですが、上述のミラーソードナイトの存在で1枚から動く事が可能です。そのため初動確保とノアールで詰まないように採用しました。融合さえ通れば往復で手札が回復していくのでコストも気にならないのが利点です。
下記に本構築のサーチ相関グラフを貼っておきます。ほぼ全員レベル4なのですが属性がそれぞれ異なるので採用されている手札誘発を経由する事でほぼ全てのモンスターからミラーソードナイトかそれをサーチ出来るコーンフィールドコアトルにアクセス可能です。逆に言うと初動が潤沢な時は余ったレベル4モンスターを手札誘発に変換して蓋をする事も可能です。


【エクストラデッキ】

◎『幻獣王キマイラ』

効果だけ見るとランダムハンデスで妨害は特になく令和にしては控えめなステータスに見えます。しかし、このカードを融合召喚するにあたり、後続のサーチ、蘇生、対象耐性、モンスター効果無効、速攻魔法融合の回収、墓地から好きな獣・悪魔・幻想魔族を蘇生可能と、実際はテキストに書いてある以上のパワーがあります。基本的には先行でこのカードを構えます。返しのターンにも出す事があるので2枚採用しています。

◎『幻想魔獣キマイラ』

『有翼幻獣キマイラ』の進化系。このデッキでは有翼幻獣キマイラ扱いの幻獣王キマイラを素材に融合召喚します。後攻ワンキルで使う事が主ですが融合カードが多い場合、幻獣王キマイラより場持ちが良いので手札に寄っては先行で置く事もあります。いずれにしても決め切る時に1枚あれば良いので1枚採用。


◎『ガーディアン・キマイラ』

デザイナーさん本当上手いなと感じました。幻獣王キマイラに次ぐ第二のエースで相手のターンに妨害要因として多用します。幻獣王キマイラを含めて先行で並ぶモンスターは素材時の効果はあれど本体に妨害能力は殆どないため問題なくガーディアンの素材に出来ます、またガーディアン・キマイラ特殊召喚時のチェーンの順番も工夫すれば手札誘発も回避する事が出来るため非常に相性が良いです。往復で使用する事もあるので2枚は確定採用、今後ゲームスピードが落ちれば3枚目の検討も出来るモンスターです。

◎『捕食植物ドラゴスタペリア』『マグナム・ザ・リリーバー』

どちらもハンデス効果を宣言した幻獣王キマイラを素材にする事で融合召喚出来ます。合成獣融合を最低1枚構えた上で融合系のカードが余っている時に出す事が多いです。幻想魔族のキマイラサポートと天秤にかけて必要に応じて融合します。特にリリーバーはデッキを回した後にワンドローするため僕は積極的に使用していました。除去効果のトリガーは自分の効果でも良いので墓地の幻獣王キマイラ、場のミラーソードナイト等を使えば好きなタイミングで妨害する事が可能です。いずれも1枚ずつ。


◎『No.41 泥睡魔獣バグースカ』

レベル4をリリースしてレベル5を特殊召喚するので基本展開では使いませんが手札誘発や次元障壁等でスローゲームになった時用で採用。自由枠です。

◎『リンクモンスター』

ミラーソードナイト初動の時は融合縛りが付くので使用頻度は少なめです。ただ縛りの無い状態で合成獣融合が通れば、旧ガゼルと旧バフォメットをリクルート可能なのでリンク2+幻獣王キマイラになり、展開の選択肢が広がります。
今回はガゼルとバフォメットの属性に対応したダルクとアウス、万能除去持ちのドナ、下記の先行展開で使用するクロシープ。さらにそこからワンショットキルを狙うためのトロイメアユニコーンとアクセスコードトーカー を採用しました。

《展開》

融合テーマでは珍しく1枚初動で素材の確保と展開・妨害を行えます。

⑴基本展開(先行)
手札 『ミラー ソードナイト』(コーンフィールド コアトル)

盤面 『幻獣王キマイラ』+『ミラー ソードナイト』+『合成獣融合』+幻想魔族サーチまたは墓地に『王虎ワンフー』+『幻想魔族の妨害』+ランダムハンデス

ガゼルサーチパターン:ミラーソードナイトNS、バフォメットリクルート、効果でガゼルと合成獣融合サーチ。合成獣融合発動、バフォメットとガゼルで幻獣王キマイラSS。バフォメット蘇生効果とガゼルサーチ効果と幻獣王キマイラのハンデス効果発動、ミラーソードナイト蘇生、コアトルサーチ、合成獣融合を回収しセット。

ワンフーサーチパターン:ミラーソードナイトNS、大翼のバフォメットリクルート、効果でワンフーと合成獣融合サーチ。合成獣融合発動、バフォメットとワンフーで幻獣王キマイラSS。バフォメットの蘇生効果と幻獣王キマイラのハンデス効果発動、ミラーソードナイト蘇生。合成獣融合を回収しセット。

※ワンフーだと相手ターンに幻獣王キマイラの効果で強力なロックが可能です。ガゼルだと手札が増えるのでガーディアンキマイラの手札素材を増やす事が可能です。

盤面自体は最初に書いた通りですが、相手ターンにミラーソードナイトリリース、バフォメットSS(一式サーチ)を行いデッキの圧縮と素材の確保をした後に幻獣王キマイラを混ぜてガーディアン・キマイラやドラゴスタぺリアを展開し妨害、素材として墓地に行った幻獣王キマイラの墓地効果でワンフーSS。と段階を踏んで多数の妨害をする事が可能です。


(2)基本展開(後攻)
手札 『ミラー ソードナイト』(コーンフィールド コアトル)

盤面 『3体素材幻想魔獣キマイラ』+ランダムハンデス

ミラーソードナイトNS、バフォメットリクルート、効果でガゼルと合成獣融合サーチ。合成獣融合発動、バフォメットとガゼルで幻獣王キマイラSS。バフォメット蘇生効果とガゼルサーチ効果と幻獣王キマイラのハンデス効果発動、ミラーソードナイト蘇生、コアトルサーチ、合成獣融合を回収し発動。
3体素材で幻想魔獣キマイラSS。

これで3100打点のモンスターへ3回攻撃可能な幻想キマイラを融合召喚可能です。交戦したモンスターは破壊されないのでサンドバッグにでき、6200+打点の差分のライフが取れます。また幻想魔族2体の墓地効果でサポートも可能です。但し、普通に出すだけですと1300以下の攻撃力を持つモンスターがいないとワンキルが出来ません。2回目の融合を『融合』にして合成獣融合のリクルート効果を使用、旧ガゼルとバフォメットで2900追加する等のプラスアルファが必要となります。

(3)強展開
手札 『幻爪の王ガゼル』+『エッジインプ・チェーン』
盤面 『クロシープ』+『幻想魔獣キマイラ』+『大翼のバフォメット』+『合成獣融合』+手札に融合素材用の『王虎ワンフー』、『エッジインプ・チェーン』+墓地に『幻獣王キマイラ』+『幻想魔族の妨害』+ランダムハンデス

バフォメットの2枚サーチは非常に強力ですが融合縛りが付くのがネックです。本展開は縛りを付けることなく幻獣王キマイラを捻出し、リンク召喚でアドバンテージを獲得するルートになります。

ガゼルNS、合成獣融合サーチ、発動しチェーンとガゼルで幻獣王キマイラSS。ハンデス起動、ガゼルでコアトルサーチ、チェーンで魔玩具補綴サーチ。コアトルでミラーソードナイト、魔玩具補綴で融合とチェーンサーチ。合成獣融合の墓地効果で旧バフォメットと旧ガゼルSS、2体でクロシープをリンク召喚。
融合を発動し手札のミラーソードナイトと場の幻獣王キマイラで幻想魔獣キマイラ(墓地の幻想魔族を有効活用したい場合)かマグナムザリリーバー(ドローや破壊妨害を使いたい場合)を融合召喚。クロシープの効果でミラーソードナイトを蘇生、そのままリリースしバフォメットSS、サーチ効果でワンフー(推奨)と合成獣融合サーチ。セットしてエンドフェイズにハンデス適用。

相手ターンには合成獣融合でワンフーを混ぜながらガーディアン・キマイラでの妨害、その成立と同時にクロシープでワンフーを蘇生する事が可能です。失敗しても幻獣王キマイラの墓地効果でも蘇生出来るので2段構えになっています。


《実戦》

◎勝ち方
ご覧の通り”ランダム”ハンデスやキマイラが”いる時”に効果無効、ガーディアン・キマイラでの”不確定ドロー”等、勇者シンクロンのフルハンデスやクシャトリラの全面ロックように決まれば勝ちのような展開ではなく、妨害の数自体や後続リソースは多いのですが質自体は結構怪しいです。そのためメインギミックの幻想魔族の枠を越えた妨害は必須と考えています。現環境の場合それに当たるのは。。。

【ワンフー/センサー万別/ガーディアン・キマイラで引いて強い手札誘発】

だと思っています。

ワンフーはピュアリィ、勇者シンクロンを含む大体のデッキに対して非常に有効で、斬機でもをシグマや低リンクを封じることが出来ます。
置物特有の「展開にバロネス等の何でも無効が絡まないから無限泡影を自ターンまでガメる」と言ったプレイングに対しても基本的には相手の動きを見て幻獣王キマイラで蘇生するためケア出来ています。
センサー万別は今回はシェアが読み辛かった事と、ガーディアン・キマイラで後引きしても機能しないのでサイドに留めています。シェアが固まればメイン投入も全然ありだと思っています。
手札誘発はスモールワールドの項でも触れましたがエッジインプとのくっつきと属性が多様でそれぞれターン1なので被りたくないけど腐りにくい、しぐれとうさぎの評価が高いです。これらはガーディアン・キマイラで後引き可能な点も踏まえての採用です。

◎2戦目以降意識すること
斬機の影響で減ると思っていた次元障壁ですが、未だに採用が多く見られます。同じ1枚初動デッキとしてはこのカードがクリーンヒットしてしまう点が斬機と比較したウィークポイントです。絶対に意識しましょう。
幸い、下準備をして相手ターンに融合する事でデスピアのような致命傷は避けられます。しかし合成獣融合にチェーンして撃たれると有翼幻獣キマイラカードを出せないので回収効果も使用出来なくなります。”融合”がある場合は必ずそちらから発動し、障壁をやり過ごすかチェーンしてデッキを回して合成獣融合を回収するかを選択します。

こちらが先行時には多めに積んだ手札誘発や壊獣を基本的には使用しないので永続罠にサイド枠を多く割いています。融合1回で大型がドンと並ぶデッキなので『スキルドレイン』、相手ターンにはガーディアン・キマイラとワンフーまたはミラーソードナイトのリクルート効果くらいしか特殊召喚しないため苦手な展開デッキの『アクセスコード・トーカー』等を用いたゴリ押しワンキルを止めるための『サモンリミッター』を採用しました。ランダムハンデスやガーディアン・キマイラで堅実にアドバンテージを稼げるので過剰展開をしない相手にはめっぽう有利になります。

《改善点》


上記構築はあくまで当日使用したもので時間経過や新たな知識を獲得し更新した物を箇条書きで記載します。あくまで検討出来るポイントとなりますが構築時の参考になればと思います。

①アーゼウス:バグースカを入れるなら必要と感じました。サイド後は手札誘発を投げて牽制しながら1枚初動を通す戦いが増えるのでレベル4ビートになりがちです。実際にエッジインプ2体でビートダウンするも相手が斬機なのでバグースカ横は怖く攻撃表示で殴ってからアーゼウスに出来れば。。。と言ったゲームがありました。

②旧ガゼル・バフォメット:上記の展開パターンで多用するため、理論上は必須カードの認識なのですが実戦だと結構な妨害が飛んでくるorバフォメット展開なのでリンク召喚が出来ず、特に出す必要がなかったり出す余裕がありませんでした。抜いてもデッキは問題なく機能する枠だと思います。
ただ1回デッキが回ると大翼のバフォメットや幻爪の王ガゼルが一瞬でデッキからなくなるので融合素材切れを防ぐために大翼のバフォメットの3枚目やエッジインプチェーンの3枚目は入れた方が良いと思います。

③【➁】の場合:エクストラのリンク体がガッツリ不要になります。展開で使用するカードは本当に少ないので増やすとしたら持久戦を踏まえてガーディアンキマイラの3枚目、効果無効にチェーンして合成獣融合で回避する時に選択肢を増やす『沼地のドロゴン』、浮幽さくら用のカード、ギミックカードを3枚目積みにして『強欲で金満な壺』を入れるのも手だと思います。

➃壊獣:先行でも融合素材になるラディアンの評価が一番高かったのですがスモールワールドの表に記載の通り、サーチ先としては独立しており、先行で混ぜる行為自体も弱いため見直しが必要だと感じました。また、見直す際にもう一つ気になったのは【打点】です。壊獣を押し付けて幻想魔獣キマイラ+バフォメットガゼルでワンキルするに辺り、幻想魔獣キマイラのアタックはモンスターを戦闘破壊することなく3回ダメージを与えられます。(6200+α)
ただ4回目のアタック、すなわちガゼルのアタックでそのモンスターは破壊されてしまいます。(6200+α+1500=7700)
この後バフォメットでダイレクトアタックすればワンキルですが、もしも守備表示モンスターがいた場合失敗します。これには1回目のキマイラで300ダメージを与える必要があるため2800以下の壊獣に変更した方が良いと感じました。最終的にサーチしたいカードはミラーソードナイト(コアトル)になるので風属性2700のガダーラ1枚を入れた方が良さそうです。2枚目以降についてはピュアリィが減っているようであれば手札誘発等に変更するのも大いにアリだと思います。ただドロール&ロックバードや無限抱影はガーディアン・キマイラの都合、こちらの先行時に強く変えないので検討が必要です。

《対 ピュアリィ》

変わらずの環境TOPだと思いますがスモールワールド壊獣等の流行で斬機にユーザーが移った印象です。手札の分だけ手数があり、先行はノアールと言う難攻不落の要塞、後攻はハピネスでのワンキルまたは大量のリソース獲得から盤面を返されノアール。また自由枠に加えて不要なカードを効果で捨てながら動いて来るため、『救いの架け橋』や『ムドラケルドウ』のような墓地効果が強力なカードも標準搭載されています。リソース管理、ライフカット等考える事が多く、プレイ難易度は少し高いのが特徴です。
手数1つずつ潰そうにも手札に寄っては乗り越えてくるパワーを持っているので実戦で述べたようにワンフーやセンサー万別で封殺を狙います。


[サイドチェンジ] 
◎自分に選択権がある場合、先攻を選択します。
in
『センサー万別』2、『サモンリミッター』2、『スキルドレイン』1
out
『多次元壊獣ラディアン』1、『怒炎壊獣ドゴラン』1、『朔夜しぐれ』1、『エフェクト・ヴェーラー』1、『灰流うらら』1

※壊獣は全抜き、クロウ・うさぎはガーディアンキマイラで妨害になることが多く残し。ヴェーラーとしぐれはストリートで効かない可能性もあるため抜きます。

◎相手に選択権がある場合(後攻想定)
in
『無限抱影』3、『レッドリブート』1
out
『墓穴の指名者』2、『王虎ワンフー』1、『合成獣融合』1

※元々ピュアリィを意識して壊獣や手札誘発を採用しているため、先行展開用のカードは指名者とワンフーくらいしかありません。
壊獣を押し付けたい対面なのでスモールワールドも減らしません。

《対 斬機》

遂に日の目を見ることになった【2022年組】です。斬機はVSの記事でも触れた”1枚初動スモワ壊獣入り誘発タコ盛り系デッキ”で次元障壁への耐性が環境的に非常にマッチしており、実力者数名の入賞を皮切りに瞬く間にシェアを伸ばしました。
先行時は『ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード-ネオテンペスト』から『サイバース・ディセーブルム』を落とし魔法罠無効の準備、返しのこちらのターンには『メレオロジック・アグリゲーター』を落とし効果無効を狙い、経由地点の『塊斬機ダランベルシアン』から『斬機超階乗』を絡め、『塊斬機ラプラシアン』でのハンデスと盤面荒らしをしてきます。
超階乗は墓地除外が刺さりますが墓穴は止められてしまうので『屋敷わらし』やクロウ、深淵の獣の評価が上がってます。ピュアリィとの兼ね合いも考えながら採用を検討出来ます。


[サイドチェンジ] 
◎自分に選択権がある場合、先攻を選択します。
in
『センサー万別』2、『サモンリミッター』2、『スキルドレイン』1
out
『多次元壊獣ラディアン』1、『怒炎壊獣ドゴラン』1、『朔夜しぐれ』1、『幽鬼うさぎ』1、『灰流うらら』1

※壊獣は全抜き、クロウは一番優秀でシグマやスプラッシュメイジ等展開の要に当てることが可能です。ヴェーラーを1枚残しているのは相手が狙うであろうアップデート素材のアクセスコードの処理後に当てることが出来るからです。うさぎやしぐれも打ち所はありますがGツッパの後半に引いても間に合わない事が多いのも理由です。

◎相手に選択権がある場合(後攻想定)
in
『原子生命態ニビル』3、『レッドリブート』1
out
『王虎ワンフー』1、『スモールワールド』1、『幻獣王ガゼル』1、『バフォメット』1

※リンクデッキのためマイナス1枚になる可能性の高い無限抱影は入れずに除去でありモンスターであり、ワンキルの的になるニビルを投入します。相手側も手札誘発を大量に入れてくるため上振れ要素の強い旧ガゼル達は抜いています。
ニビルや壊獣で全面を破壊し、クロウや墓穴で超階乗を止めに行きます。

《対 その他》

正直、上位の2つ以外のデッキは(少なくとも関東では)完全に群雄割拠状態です。その中でも対策しないと負けに直結するデッキへの対策を残りのサイドカードで行っています。具体的には

①壊獣等が効かない展開系
⇒勇者シンクロン・超重武者等ワンキルなど
時代も進み両者ともバロネスやキングレギュラス等でニビルをケアして本命を通して来るので誘発の重ねうちは必須。デッキ自体とのシナジーは薄いですが、ニビルとの併せ持ちで最も強力な無限抱影を採用しています。
リブート等は不要なので指名者、ワンフー、ガゼルバフォメット辺りを減らしニビルと共にフル投入します。

②罠系
⇒ラビュリンス・神碑など
上記のデッキが増える代わりに手札誘発の枚数が限られる罠系のデッキは減ると認識していました。新弾後蓋を開けてみると関東は勇者シンクロンも超重武者も大きな大会でのシェアは非常に少ないものでした。
次元障壁の存在や斬機の手札誘発を警戒しての物だと思いますが、これは罠系デッキに取って追い風と言えます。また、割物を抜いている斬機も多く、しばしば神碑の入賞が見られるようになりました。僕は元々○○で詰む構築にはしたくなかったためサイドにコズミックサイクロンを入れています。これは続投で良いと思います。
羽箒やライトニングストームでなくコズミック優先なのはセンサー万別や御前試合に一定の耐性があるため『神碑の泉』をしっかり除去すれば勝てると判断したためです。

《終わりに》

情報解禁から大会までの時間も少なく、環境も固まっていなかったため、今回後半は今後に向けた内容を中心に記述させて頂きました。プレイミスもありベスト8止まりだったのは反省と後悔もあり凹んでます。記事書くのも自信なくて時間かかっちゃいました。1枚初動系の比較対象として勢いがある斬機が強いんですよね、あいつら障壁効かないし。。。

ありがたいことにここまで読んで下さってる方は
僕と同じで斬機やピュアリィは使わないんだろうなって良い意味で捉えてます。好きなデッキ・カッコイイデッキで勝ちたいですもんね。
ただ斬機が強いと言えど、【キマイラ】として大会環境で勝つためにやれることは詰め込んだと思ってます。幻想魔族・獣族・悪魔族の強化が来れば実質強化なのも将来性があると踏んでます。
と言うか、アニクロで再録されるから絶対強化来ますよね。楽しみです。

いつも書いてることですが、もし本記事の満足度的な部分で良かったと思って頂ければ、質問箱・引用RTなどで発信頂けると大変励みになります。
逆にご要望や改善点などあればこっそりDM下さい。今後に活かします。

これからも新たなデッキ構築を生み出せるように精進して参りますので引き続き応援頂ければ幸いです。
購入頂いた方、今回の解説は以上となりますが、気になることや質問がありましたら僕のTwitterアカウント @dotuhosemon か質問箱に投じていただければ返答や追記をさせていただきます!

最後までご覧いただきありがとうございました!

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