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【使命とは】 大河ドラマ 「光る君へ」 第10回

誰よりも愛しいあなたがこの国を変えることを、死ぬまで見つめ続けます。

国を変えるために本心を隠して政権のトップを狙うとか、完全に「サンクチュアリ」じゃん…。(メンション2度目)

一緒に遠くの国には行かなくても、近くでずっと見守っている。でもそれは、相手が京都を離れてどこかへ行ってしまうよりもキツい… 気がします。

父の謀を関白に伝えろ。さすれば、お前だけは生き残れる

藤原家一世一代の謀。うまくいけば、長男が全てを掌。うまくいかなくても、少なくとも道長は生き残れる。真田家の生き残り戦術と同じです。違うのは、どちらに転んでも道兼はいずれ切り捨てられる、ということでしょう。それでも父上のお役に立てることは、道兼にとってはこの上ない幸せなのです。

そんな道兼の思惑に少しの疑惑を持ちつつも、剃髪してしまった花山天皇。もう少し、お年がいっていたら、己の危機察知能力を信じることができたのかも知れません。無念。

漢詩は志を託している

「過ぎ去ったことは悔やんでも仕方ないけれど、これから先のことは如何様にでもなる」という男前なまひろと、少女漫画メンズな道長。直秀のことがなかったら、この2人は結ばれていたのかも知れません。あれだけの理不尽を目の当たりにしていなかったら、まひろは「2人で京を出ても、世の中は変わらない」という覚醒には至らなかったのではないかしら。

そして、まひろの決意を聞いたから、これからの道長の道も定まっていく。人を「恋しい」と思う私人としての自分と、公人としての自分の使命に目を向けていく。

古今和歌集vs漢詩の取り交わしは、紫式部を題材とした本作ならでは。和歌のたおやかさと漢詩の潔さを存分に味わうことができました。並べてみると、こんなにコントラストがあるものなのね。ウェットvsドライという思いの温度差も、選んだ詩の形態の違いに表れておりました。

三種の神器をこっそり運んでる時もなお、静々と掲げながらゆったりと歩くのは、雅な人に染みついた動き方なのだ、と感心しつつ、「1人で死なせるには忍びない」高倉の女性は末摘花のモデルかな、と邪推しつつ、今週の考察は終わりです。

生きてることは、悲しいことばかりですなあ。はー。

明日も良い日に。





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