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XP祭り2023に参加してきました(午前オンリー)


今年もXP祭りの季節がやってきた!

2020年以降は毎年参加しているXP祭りに、今年も参加してきました。

午後は別イベントでの自分の登壇があるため、今回は午前のみの参加です。

前説は今年も最高だった

毎年恒例の前説は、XPとは何かについて再確認しXPマインドで一日を過ごす最良のチェックインになってます。今年も最高でした。
前説の中でも触れられていましたが、ニューカマーが参加し続けてるのって何気にすごいことですね。

832イテレーション・ジャーニー

基調講演は市谷さん!こういう場で市谷さんのお話を聴くのは本当に久しぶりです。

2007年9月1日。XP祭り2007が開催された日です。

この日が、市谷さんにとって初の外部登壇だったとのこと。熱い!

デブサミの熱量を社内に持ち込みたいという熱意から、社内版デブサミを開催した市谷さん。カイゼンジャーニーは実体験に基づいた物語だ、ということを思い出させる激アツエピソードです。

16年×52週間、832イテレーション。
XP祭り2007からのジャーニーが語られます。

400イテレーションくらいでたどりついたところ

正しいものを正しくつくる。市谷さんの代名詞ともいえるこの言葉にたどりついたのが400イテレーション目くらいだったとのこと。

この頃、仮説検証については「そこにコスト払って何か良いことあるの?」といった具合に理解が得られない場面が多かったとのこと。

そんな状況から会社を立ち上げ、スタートアップ、野心的な人物、挑戦的な大企業、アトツギ、NPO法人、尖った行政と、越境を繰り返しながら仮説検証に取り組んできたー。
いまの市谷さんを知ってるとそんなことあたりまえにやってのけるイメージしかありませんが、まだ見ぬ荒野を切り拓くジャーニーが平坦なものではなかったことは想像に難くありません。

人生は長くない

これまで避けてきた領域への越境。そのために自分の作った会社を出る。僕からすると会社を立ち上げる時点で相当エクストリームですが、越境するためにその場から抜け出す、というのは本当にエクストリームです。市谷さんはXP、エクストリームパーソンだ。

コロナが生み出した新しい形態への適応と大混乱

私達の生き方を決定的に、不可逆的に変えたコロナ禍。そのなかでも市谷さんは100社を超える組織と向き合ってきました。

そこからみえてきたのが効率への最適化という罠。最適化自体は大切な考え方ですが、度を過ぎた最適化は思考停止を生みます。思考する時間さえも「効率化」の名のもとに削減しちゃうんですよね…。

ここらへんの話は「組織を芯からアジャイルにする」で触れられているわけですが、あのアウトプットが生まれるまでには市谷さんの中でのふりかえりループがぐるぐる回っていたんだ、と気付かされました。

あなたは何をする人なのですか

「カイゼン・ジャーニーを持ちまして…」ではない世界。自分の代名詞が通じない世界への越境でつきつけられるタフクエスチョン。
それでも越境するためには、自分の要求を通すのではなく相手の文脈に接続しにいくことが求められる。
「コミュニケーションは受け手が決める」とはよくいいますが、新しい世界で前に進むためには必要なことですね。

成功が前提とされる施策

組織で新しいことに取り組むということは組織にとって初めてのことなのに、成功が前提とされてしまう。

ここは難しいところだなーと思いました。成功を目指すという姿勢はあってしかるべきですが、「成功以外ありえないぞ!」というプレッシャーは「失敗しないこと」、既知の領域に誘う重力を働かせてしまう。

組織のイチ員になる

外側からではなく、内側から。この越境もまたエクストリームですね。

外側からでは、From ToのFromはみえない。理想ばかり描いてしまう。だからこそ内側に入りFromを捉える必要がある。

逆に内側にいるとToを描くための情報やビジョンがなかったりするから、内と外をいったりきたりするトラベラーの存在が重要なのかもなーと思いました。

組織のドーナツ化、結局は「人」

組織が大きくなる中で芯が欠落し、それぞれの現場にばらばらのFromがある。
そこでWhyを合わせようとしても浅いWhyになる。
ではどこに焦点を置くか?それは目の前の自分たち自身に置くよりほかにない。

ズレること、違うことを前提とする。だからこそ旅の途中で対話し目線合わせをする。学びを楽しむ。
組織という大きな概念を眼前にしたとき、結局は人に帰着するというのは印象的な結論です。

人は世界であり、世界は人である。だからこそXP祭りのような、学びを重ね合わせる場は尊い。

世界を変えることはできますか?

16年前の自分の問に対する市谷さんの答えは「変えられる」。だって自分が変われるから。
この、まず自分から変わることがそもそも難しかったりするわけですが、変えるなら自分からというのはそのとおりだなーと思います。

XP(エクストリームパーソン)に俺もなる

午前中しか参加できませんでしたが、市谷さんの基調講演が聴けてよかったです。
目の前の現場をよくしたいところから始まって、今は伝統的な企業の深いところにまで越境している。やるべきだと思ったことを目の前にしたとき、市谷さんの歩みを止める制約はない。エクストリームだ。

スケール感や分野は違えど、自分もやるべきだと思ったことには躊躇せず飛び込むエクストリームパーソンでありたい。XPになりたい。そんな余韻を胸に、まずは目の前の登壇をがんばってきます。ありがとうございました!

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