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高校生が「タバコのポイ捨てを減らす方法」をJTにプレゼンしてみた。

e-donuts代表の藤原です。

現在、京都府立高校の生徒たちが「路上喫煙をなくす」ための課題解決探究に取り組んでいます。
喫煙者と非喫煙者の「共存」をゴールに据えた彼らは、「喫煙を減らす」のではなく、「喫煙者が喫煙所に行きたくなる」ための施策を考えました。

本記事では、施策のブラッシュアップと実行のために生徒がJTの社員さんにプレゼンをする機会をセッティングした際の様子をレポートします。

※この記事は学校・企業の許可を得て作成しています。
※この記事は、未成年の喫煙を推奨するものではありません。
※JT(日本たばこ産業株式会社)の公式サイトはこちら


目指すは「あくまで行きたくなるような喫煙所づくり」。生徒たちのプレゼン内容

非日常な機会に緊張しつつも、生徒たちは入念に準備してきた自分たちの提案をぶつけました。

「吸う人自体を減らす」という方法は、生徒たちの考える「共存」には当てはまらない、ということで捨象しています。
次に、「強制されていく」のではなく「あくまで行きたくなる」喫煙所づくりを目指すことに言及しました。
そして具体的な施策アイデアとして、喫煙所ポイント制度をアプリと紐づけて行うことを提案しました。

大切なのは「なぜポイ捨てしてしまうのだろう?」と「なぜ」を想像すること。JT社員さんからのフィードバック

今回生徒からのプレゼン機会を受けてくださったのはJT人事部採用チームの堀田さん。
「たくさんの情報を集めて、多面的な観点から深く考えてくださって驚いている」と生徒の提案の質への感嘆を漏らしつつも、非常に的確なフィードバックを行っていただきました。

重要なのは「解くべき課題は結局何か?」という視点です。
今回でいうと、「路上喫煙をしてしまう人は、なぜそうしてしまうんだろう?」の「なぜ」を考えることが重要ですね。
「近くに喫煙所がない」が結局一番大きい理由なのかもしれないし、「近くにあっても存在を知らない」、或いは「存在を知っていても面倒くさい」が理由かもしれないですが、こうしたことに思いを巡らせるとさらに良い解決策が出るかもしれません。

堀田さんからのコメントの一部抜粋

今回は商材的にどうしても皆さんは直接現場に行ったりインタビューしたりというのができないモノだったのでとても難しいですが、今後色々なテーマの活動に取り組む際には是非そうした「生の声」や「現場の情報」を取りに行くことを意識してみてほしいですね。

コメントの抜粋
生徒たちの様子

まとめー生徒たちの姿勢から私たち大人が学べること

生徒たちは本来「喫煙者の気持ち」は全くわからないはずです。
ですが、今回の生徒たちは「自分が急にゲームを取り上げられたらいやなので、喫煙者の人にも色々な思いがあるのでは」と考え、両者の「共存」を目指したそうです。
・・・私は、この点が大変素晴らしいと思っています。0か100かで批評するコメントに溢れる現代社会において、「自分がわからない世界に蓋をせず、多様な立場の人にとっての最適解を探す姿勢」を持っている生徒たちから、私たち大人も多くのことが学べると強く実感しました。

また、生徒たちにとっても、今回のセッションは、自分たちの作りこんだアイデアをきっかけに社会からのフィードバックを得るという大変良い機会になったと感じています。


これからも日本の公教育現場の様子や、探究的な学び活動について発信していきます。
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