2023年東大和市長選挙・市議会議員選挙レポート
統一地方選挙の一環として、東大和市長選挙・東大和市議会議員選挙が4月16日告示、23日投票で実施された。市長選は自民党が分裂。それを受けて市議選も自民党経歴の候補が分裂するという、激戦となった。その東大和市長選挙・市議会議員選挙をレポートする。
◆東大和市長選挙立候補者
東大和市長選挙は、3期務めた尾崎保夫市長が引退。その後任をめぐって争われた。立候補したのは次の通り。
新人3人の争いとなった。
自民党は市総支部が根岸聡彦・前市議を推薦。
一方、地元選出の木原誠二代議士や公明党支部は和地仁美市議を支援。自民党公認の中村庄一郎市議や推薦の横川みどり候補も和地候補を支援し、自民党の分裂選挙となった。
柳下進候補は前回に続いての立候補。共産党が自主的に支援している。
◆東大和市議会議員選挙立候補者
市議会議員選挙の立候補者は次の通り。
定数22に31人が立候補した。市長選挙で自民党が分裂した影響から、市議選の候補者も2つの陣営に分かれているようだ。また、イロモノ系の候補者も多数立候補していて、なかなかに面白いものとなっていた。
◆東大和市長選・市議選ウォッチ
その東大和市長選挙・市議会議員選挙をウォッチした。
多摩都市モノレールの終点・上北台駅前で、共産党の早川美穂候補に会った。引退する森田真一市議の後任として立候補。金髪なので驚いた。本職はデザイナーだという。「あなたらしく生きられる東大和へ」というキャッチフレーズだが、まさにそうした生き方を体現している。
続いて、西武線・東大和市駅へ。
公明党の仲間健二市議が街宣中であった。「写真何に使うんですか?」と聞かれたのだが、実はこのブログのためでした。
共産党の上林真佐恵市議。教育問題について語っていた。
国民民主党の石田昭太朗候補は最年少の25歳。駅前ロータリーで熱弁を振るっていた。若さゆえのバイタリティは十分伝わって来た。
イロモノ系候補も多く立候補している。
NHK党は元警察官の前田太一候補を擁立。
政治家女子48党は27歳の小山ちなみ候補。肩書には「若手現役世代」とある。「20代」「女性」「若手」の3点が売りのようだが、それだけでは政治家として心もとない。だいたい選挙ポスターにウィンクした写真を載せているようでは…。
安藤祥英候補は元創価学会3世とのこと。「宗教と貧困から市民を守る」というキャッチフレーズで、同じく元創価学会員の長井秀和・西東京市議の支援も受けている。
安武徹候補。公約が交通違反の押印廃止というもの。これって市議会の公約か?
◆東大和市長選挙開票結果
市長選挙の開票結果は次の通り。
投票率は47.81%で、前回の48.09%を下回った。結果は和地仁美・前市議が大差で勝利。東大和市初の女性市長の誕生となった。自民党が支援した根岸聡彦・前市議は最下位に終わった。
都内の女性首長は杉並区の岸本聡子区長、足立区の近藤弥生区長、品川区の森沢恭子区長、武蔵野市の松下玲子市長、小平市の小林洋子市長、日の出町の田村みさ子町長に次ぐ。今回、江東区の木村弥生候補、北区の山田加奈子候補、豊島区の高際みゆき候補も当選しているため、一挙に10人となった。
◆東大和市議会議員選挙開票結果
市議会議員選挙の開票結果は次の通り。
投票率は47.81%で、前回の48.09%を下回った。
政党別当選者数は次の通り。
自民党が3議席上乗せしたが、これは4年前に無所属で立候補して当選した現職の森田博之市議と木下富雄市議が今回新たに自民党に加わったとことが理由。公認候補5名は全員が当選を果たしているが、推薦候補2名は議席に届かなかった。
公明党、共産党、立憲民主党は現状維持。
日本維新の会と国民民主党が新たに議席を獲得した。
トップ当選は共産党の尾崎利一市議だった。共産党がトップ当選したのは、今回都内では荒川区とここだけである。尾崎あや子・共産党都議の夫としても知名度がある。
2位は自民党の森田博之市議。今回で2期目の当選となった。2015年に亡くなった森田憲二・元自民党市議の地盤を継いでいる。同姓だが、ブログには「空手道連盟で共に活動をしていた」とあるので、親族ではないようだ。
前回トップ当選の蜂須賀千雅・自民党市議は前回より1000票以上得票を減らしている。今回、自民党公認候補が増えたのが原因だろう。
公明党は現職4人が手堅く議席を守った。
生活者ネットワークは新人の関綾子候補が当選。現職の実川圭子市議は現在3期目。生活者ネットは3期12年で交代というルールがあるため、引退となった。
イロモノ系候補は全員が落選した。
政党公認候補(政治家女子48党除く)と、現職は全員が当選しているように、全体として無風の選挙区だったといえるのかもしれない。
会派は次の通りになった。
市長選のしこりか、自民党会派が分裂。市長選での和地市長支持派と根岸候補支持派に割れたのだろう。和地候補を支援した中村市議が所属していることから、「自由民主党新政会」が市長支援派なのだろう。
そのため第1会派となったのは公明党。第2会派には4つの会派が並んでいる。
議長は公明党の東口正美市議、副議長は立憲民主党の大后治雄市議となった。
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