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誕生日は死のカウントダウン

20歳を迎える頃には誕生日は自分にとって怖いものだった。
誕生日は自分にとってカウントダウンと一緒だった。

年を取るにつれて、自分の存在価値の無さが重たくのしかかってくる。

「いい歳して」という言葉が昔から怖かった。
年を取るほど、求められる水準がどんどん高くなっていく。

劣等種の自分にとって、”年相応”なんていうものはありはしない。

30歳を超えた時、自分はもうさらにワンランク存在する意味のない人間になるのだろうな、と思うと年をとる恐怖が毎年どんどんと強くなっていく。

世間としてはやはり30歳というのが大きな節目なのだと思う。
30歳を迎えるまでに何者かになれなかった人間は、多分もう生きていても意味がないんだと思う。

多分、挽回はかなり難しいだろうから。

底辺をはいつくばって、ただ生きていく、だけなら可能なのだろう。

自分はそこまでして生に拘りたくはないんだ。
他の国は知らないが、日本は年齢をとにかく重視する国だ。
若くない人間はそれだけで無価値とみなされていく。

死を意識しない日はない。
ずっと毎日、ふとした瞬間に死は明確に自分の目の前に現れる。

文字を書いたり、ゲームをしたり、音楽を聴いたり。
死の幻影をかき消すので精一杯だ。




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