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読んでて裏切られた本


久しぶりに読書した。
万城目学の「べらぼうくん」というエッセイを読んだ。

自分はエッセイが好きだけど、最近は万城目学の小説にハマっていると話をしたら勧められた一冊だった。ドンピシャでおもしろかった。

こういうのが好きで〜…という話の時にパッと一冊頭に浮かぶ人ってすごい。そこまで幅広く本を読んでいないから自分はそんなことはできない。勉強に必要な本を読んでいると、徐々に小説とか趣味の読書から遠ざかっていく一方だった。だから久しぶりに読んでみた。

以下はべらぼうくんで、共感した部分。

「大学に入学すれば次の行き先を記したチケットが自然と降ってくるものだと本気で思ってた」


わかる。わかりすぎる。

「三回生になると、私は完全に宙ぶらりんになった。(中略)何もやることがないなと思うのに、友人に毎日暇だろうと指摘されると、それはそれで忙しい気がしてくる。」


わかりすぎてつらい。


「二十一歳の秋。

唐突に「やりたいこと」が芽生えた。
それから1年間かけて、長編小説を書き上げた。」


おい!!!!!突然の裏切り!!!

同じような考えを持っていて痛いほど共感していたのに、突然裏切られた。衝動に駆られて長編小説を書き上げられてしまった。悔しい。もう仲間ではない。

と思ってしまった。最初から仲間でもないし、そもそも京大生の万城目学と私は天と地の差があるというのに。


とまあ同じような考えの人がいるんだなと嬉しかったり悲しくなりながら読んでいる。読んでいて楽しかった。

この本流れがモニョモニョうじうじしている。
気がつけば自分1人で葛藤しているエッセイをまた読んでいる。

ビジネス書ばかり読む人とソリが合わないと思っていたけど、種類が違うだけで同じな気がしてきた。倒れたところで起き上がるメソッドを読んだとて、起き上がるかどうかは自分次第。何もしなければ何冊読んだって無駄だと思っている。

読むことで心を落ち着かせて、何もやっていない1日をやり過ごせた気になってる。うんちだ。デカすぎるうんこ、うんぼ。


もうそういう本の専門家として胸を張っていこうか。
そろそろ、「趣味はうじうじしたエッセイを読むことです。」って言ったほうがいいかもしれない。いや無理か。小心者だから、そんな暗い自己紹介はできない。



あと最近欲しいなと思っている湯呑み。
揃えたいな。


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