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本の紹介

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桐島ゼミで、大学生にお勧めした本を紹介します。
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記事一覧

本の紹介13冊目:日本を出よ!「流出する日本人」、「日本のシン富裕層」

この記事は、 ~日本で働くこと、日本に住むことに嫌気がさしている人~ ~日本を出て海外移住を検討している人~ ~オーストラリアで寿司を握る職人になろうとしている人~ 向けです。 流出する日本人 By 大石奈々 海外在住を目指す人にとって、こんなにまとまりの良い本は、他にはありません。 群を抜いて秀逸な書籍です。 筆者(大石奈々さん)は、オーストラリアのメルボルン大学アジア研究所の准教授です。 過去23年間を海外4ヶ国で過ごした、人の国際移動の専門家です。 まず、驚い

本の紹介12冊目:「組織を生き抜く極意」、「天才たちのインテリジェンス」(佐藤優)

最近、「頭を使っていないな~」と思うときに、佐藤優、東浩紀、大澤真幸、内田樹、木村草太さんの本を読むようにしています。 今回は、最近のGen Zの指導方法や自分が組織内での生き残る方法が不安になったため佐藤さんの「組織を生き抜く極意」をピックアップします。 また、佐藤さんが各界の人と対話する時にどのような質問の仕方をするのか気になったため「天才たちのインテリジェンス」をピックアップします。 組織を生き抜く極意 2016年以降、部下の教育方法が、以前とは変わりました。

本の紹介11冊目:法律関連漫画(法律系の資格取得に向けて)

2023年11月12日に受験した行政書士に一発合格を果たして、ちょっとした自信を得た桐島です。 過去に法律を学んだことがない人が、急に学術書や動画で法律を学ぶのはハードルが高いです! 私もその1人でした。 法律に対して大の苦手意識を持っていた私の苦手意識を取り除いてくれたのは、法律系の漫画でした。以下の記事も参照ください。 法律に苦手意識を持っているけれども、今後、法律系の取得を目指す方に向けて、改めて、こちらの記事で法律系漫画を紹介します♪ 行政書士、司法書士、弁

本の紹介10冊目:「野心のすすめ」「成熟スイッチ」(林真理子)

前回の紹介とは、うって変わって、売れっ子作家の林真理子さんが、講談社現代新書から出している2冊の本を紹介します♪ 林さんは、我々の60代、70代に人気の女性作家だと思います。私の母親も全作品を読んでいます。 私は、小説にはあまり関心がなかったのですが、「野心のすすめ」や「成熟スイッチ」を読んでみて、林さんの作品は、小説というより、エッセー集ですので、とっつきやすく読み始めるハードルが低いことに、今更ながら気づきました。 野心のすすめまずは、「野心のすすめ」の紹介です。

本の紹介9冊目:「一生、頭がよくなり続けるすごい脳の使い方」加藤俊徳(え、いつまで学生時代と同じ勉強法やってんの?)

私、桐島は過去に各種の資格に挑戦してきました。 以下の記事で、過去に取得した記事に触れました。 過去にそれなりの数の資格を取得した私も、徐々に年をとるにつれて、脳力に自信がなくなってきました。 そんなタイミングで、「大人の脳は学生時代より『いい状態』になっています」、「脳は年を経るにつれて、仕組みが変わっています!」 という書籍に出会いました。 脳力復活に興味のある私が、最近、購入した書籍は以下です。 ●「認知心理学者が教える最適の学習法 ビジュアルガイドブック」 ●

本の紹介8冊目:「イシューからはじめよ」安宅和人(とりあえずホワイトカラーワーカーを目指す全学生が読むべき本

大学3年生になると、就職活動を前にして、「私は、今までの学生生活で何を成し遂げたのだろうか?」、「何もやれていない気がする」、「どんな企業や仕事内容が自分が向いているかわからない」、「就活(シューカツ)に向けて自信が無い」と思う人が、急に激増します。 ほとんどの学生が悩んでいます。 悩むことが大好きで、考えるステップに移れません。 その結果、一歩を踏み出せません。 しかし、悩んでも仕方がありません。 1.思考法を学ぶ 「悩むことは無意味である。真剣に考えよ♪」とい

本の紹介7冊目:「ゲンロン戦記」東浩紀(2021年の決意=誤配の創造者)

お疲れ様です。桐島です。今回は、2021年の決意表明をします♪ 今回は、2020年12月発売の東浩紀さんの「ゲンロン戦記」の紹介です。 東さんと言えば、1971年生まれの進出気鋭の評論家として有名です。 「動物化するポストモダン」私が、最初に手に取った東さんの本は、2001年に出版された「動物化するポストモダン」でした。 エヴァンゲリオンのヒットの理由があまり理解できていなかった私に対して、この本は、ポストモダン社会では「大きな物語」が縮退するなかで、オタクたちがマンガや

本の紹介6冊目:「シン・ニホン」(私を変えた2020年の1冊)

お久しぶりです。ビジネス書好きの桐島です。 いよいよ明日から2021年を迎えます。2020年を振り返るなかで、私の行動に一番大きな影響を与えた「シン・ニホン」の紹介をしたいと思います。 私の周りの30代以下の方は、既に購入・読んでいる方が多かったです(きっと将来不安からでしょう...( ;∀;)) 著者の安宅和人さんは、YahooのCSO(Chief Strategy Officer)兼 慶應大学環境情報学部教授で、2010年に出版した「イシューからはじめよ ― 知的生

本の紹介5冊目:「国際協力の戦後史」(JICAや国際協力に興味のある方必見)

御無沙汰です。 最近、会議準備の仕事のため、忙しくしていた桐島です。 今回は、2020年11月に出版された「国際協力の戦後史」を紹介します。 この本は、気鋭の研究家4人(末廣昭, 宮城大蔵, 千野境子, 高木佑輔)が、 「日本のODAの生き字引」でJICAの設立にも中心的に関与した荒木光弥さんへのインタビューした内容です。 荒木さんは、1936年生まれで御年84歳になる文字通りの「生き字引」です。 ODAの援助プロジェクトの現場、援助政策やその方向性を形づくる、霞が関と

本の紹介4冊目:東南アジア援助を考える(繁栄をわかりあうために)

御無沙汰しています。桐島です。 「一帯一路」構想をはじめとした中国の開発に興味があります。 今回紹介するのは、1973年発売の「東南アジア援助を考える」です。 1973年当時に、日本が中国の今後の国際開発をどう認識していたのかを示す貴重な記述がありました♪ これを見て先見の明に驚きました。 以下に原文通り引用します。 今では、中国は「一帯一路」を旗印に、OECDのDACにも加入していないため、独自の援助を実施しており、東南アジアに対する援助は極めて巨額に上っているとい

本の紹介3冊目:インドネシアと日本 桐島正也回想録(商社志望者、商社マンへのオススメ本)

「神鷲(ガルーダ)商人」を読んで、戦後の日インドネシア関係の虜になった桐島です。 今回紹介するのは、なんと、「ガルーダ商人」で主人公として描かれた桐島正也さんの商社マン人生@インドネシアの回顧録です。2011年に出版されました。 「ガルーダ商人」の著者の深田祐介と、桐島は暁星小学校の同級生という繋がりがあり、社会人になってから偶然の再会を果たしたところから、小説「ガルーダ商人」が誕生しました。 偶然にも、私と同じ苗字ですので、(勝手に)親近感を抱きます。 桐島正也は、デ

本の紹介2冊目:池上彰の世界の見方 東南アジア ASEANの国々

入門本好きの桐島です。 私は、池上彰さんの本が好きです。1994年から始まった「週刊こどもニュース」世代で、小学生の時に、放送を見て、親が本を購入してくれた記憶があります。読んだかはどうかは忘れてしまいましたが・・・(´・ω・) また、その後は、『そうだったのか! 現代史』から始まる「そうだったのか!」シリーズが発売される度に、楽しみに読んでいました。 このシリーズは、1冊に詰め込まれた内容が豊富でお買い得でした。 疑問から始まる導入により、「そうだったのか!」と、ぐんぐ

本の紹介1冊目~続き⑦~番外編:神鷲(ガルーダ)商人 技術三流国だった日本、オランダの愚民化政策

ガルーダ商人を10回も丹念に読み込んだ桐島です。 今回は、番外編として、個人的に勉強になった箇所を紹介します。今回でガルーダ商人とお別れです。 まずは、三流国だった日本です。 1962年竣工のホテル・インドネシアは、デンマーク出身のアメリカ人建築家アベル・ソレンセンによって設計され、大成建設が施工を手がけました。 そうです。前の記事で紹介した、インドネシア政府→木下商店→大成建設の案件です。 ホテル・インドネシア この時の、日本の技術力の低さについて、揶揄した箇所があ

本の紹介1冊目~続き⑥~まとめ:神鷲(ガルーダ)商人 戦後賠償金の行方

今回は、ガルーダ商人の紹介のまとめです。 初回で紹介した、プロローグの問いかけに対する答えを探したいと思います。それでは、再掲します。 そう、803億円のインドネシア賠償金はどこに行ったのでしょうか? 以下が、インドネシア賠償プロジェクト803億円の内訳になります。 作中に出てくる主なプロジェクトは、ホテル建設(インドネシア)、デパート(サリナ)建設、船舶、テレビ関連機材です。 作中では、船舶→ホテル→テレビ関連機材→デパートの順番でストーリーが展開されますが、最後の