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「中古本を買っていいのか問題」への読書猿さんの回答から学ぶ
新刊本を買わず中古本を買うことは、著者・作者や出版社にダメージを与える「悪い行為」なのではないか?というモヤモヤを抱いていました(今も解消しきってはいない)。この「中古本を買っていいのか問題」に対して、『独学大全』などで知られる読書猿さんが回答され、それが納得感のある考え方だったので、記録しておきます。
質問投稿サービス「マシュマロ」で、学生さんから読書猿さんに寄せられた質問。「作家への印税や、
余白とピン留めー余録『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』
谷川嘉浩さんの『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』(ちくまプリマー新書、2024年4月10日初版発行)の素晴らしさについては別の記事に書きましたが、そこでは書ききれなかったことがありました。それは「細部にこそ重要な何かがある」という話です。
この本は「衝動」とは何かを考える本で、上記引用部分のインタビューとは、衝動を探究するための「セルフインタビュー」という手法について語った部分です。メイン
2024年4月に読んだ本リスト
【4月】・『その可能性はすでに考えた』、井上真偽さん、講談社文庫
・『学ぶことは、とびこえること』、ベル・フックスさん、ちくま学芸文庫
・『自閉症感覚』、テンプル・グランディンさん、NHK出版
・『いつかたこぶねになる日』、小津夜景さん、新潮文庫
・『死にたいって誰かに話したかった』、南綾子さん、双葉文庫
・『訂正する力』、東浩紀さん、朝日新書
・『中央線をゆく、大人の町歩き』、鈴木信子さん、河出
2024年3月に読んだ本リスト
・『自閉症スペクトラムとは何か』、千住淳さん、ちくま新書
・『八月の御所グラウンド』、万城目学さん、文藝春秋
・『散歩哲学』、島田雅彦さん、ハヤカワ新書
・『疲労社会』、ビョンチョル・ハンさん、花伝社
・『人間はどこまで家畜か』、熊代亨さん、ハヤカワ新書
・『門』、夏目漱石、角川文庫
・『日本人は、どんな肉を喰ってきたのか?』、田中康弘さん、ヤマケイ文庫
・『野生のしっそう』、猪瀬浩平さん、ミシマ
発達障害のある子の豊かな将来像から逆算する(したい)
先日感想を書いた児童精神科医・本田秀夫先生の『知的障害と発達障害の子どもたち』(SB新書)に、「知的障害のある子を育てる時は、将来の姿から逆算して考えてみて」という考えが示されていました。
正直、読んだ時は「酷だな」と思いました(だから感想記事では紹介してない)。
アドバイスはもっともです。たとえば、将来、一人で買い物できるようになるという姿を据え、そこから逆算する。するとたとえば、買い物のた
2024年2月に読んだ本リスト
・『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』、三宅香帆さん、角川文庫
・『本心』、平野啓一郎さん、文春文庫
・『自閉症は津軽弁を話さない リターンズ』、松本敏治さん、角川ソフィア文庫
・『世界は経営でできている』、岩尾俊兵さん、講談社現代新書
・『台湾対抗文化紀行』、神田桂一さん、晶文社
・『安楽死が合法の国で起こっていること』、児玉真美さん、ちくま新書
・『そ
だからその無駄をやるーミニ読書感想『俺達の日常にはバッセンが足りない』(三羽省吾さん)
三羽省吾さんの『俺達の日常にはバッセンが足りない』(双葉文庫、2023年6月17日初版発行)がしみじみ、面白かったです。小説としては地味かもしれないけど、良い。劇的な展開があるわけではないけど、だからこそ優しい。大切なことが語られてる。
バッセンとは、バッティングセンターのこと。タイトル通り、日常にバッティングセンターが足りないんだ!だからつくるぞ!とゴリ押ししてくる、迷惑な友達に振り回される話