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Grade 8 というステータス

NSSO の合宿でチェロに魅了された学習児はそれからも毒親の鬼コーチの元でダブルベースの練習を続けましたが、ダブルベースもピアノも私にやれと言われなければ練習しないのに、チェロは自分で引っ張り出してきて弾き始めました

まあ、20分くらいだけでしたが😂

某国では音楽の試験制度が普及していて、音楽をガチでやる児童のほとんどが試験制度にしたがってレッスンを進めています

試験は基本的に Grade 1 から Grade 8 まであり、Grade 8 は大学レベルで音楽をやるには必要最低限とみなされています。また、試験にはただ受かればいいというわけでもなく、ガチでやる人は Distinction(優)や Merit(秀)で合格して当然でしょう。Grade 6 以上になると上級レベルとみなされますが、このレベルになると間違えないで弾けるだけでなく、楽器の特性を引き出せる能力により聴く人に「これは上手いな」と思わせる要素がないと、なかなか Distinction は難しいと思います

もちろん、いい大学に受け入れてもらうためには Grade 8 には早い段階でいい成績で合格できて当然で、primary school のうちに、もしくは secondary school の早い段階で試験制度で行けるところまで行って、大学進学に至るまではグレード試験の先の diploma の試験に進んだり、名のある youth orchestra に所属したりします

試験制度の最大手が ABRSM (Associated Board of the Royal Schools of Music) でその次が Trinity College London です。私はこれら試験制度に思うことは大いにありますが、炎上することを懸念してここでは書きません😂

学習児は昨年の1月にダブルベースで Trinity College London の Grade 7 を受け、Distinction で合格しています

試験のプレッシャーは本人が一番大変でしょうが、ガチでやる場合は親の負担も相当なものです

そして学習児は secondary school の初年に Grade 8 を受けるつもりで準備してきました。Grade 8 に合格というのはステータスがあり、大学受験の際にポイント制度の加点の対象ともなるため、学習児は Grade 8 は欲しがっていました。だから毒親は Grade 8 が済んだらあとは本人の好きなようにやらせようと思っていました

ホリデーオーケストラでは学習児に好きな楽器を選ばせた結果、学習児は必ずチェロを選び、学校の部活でもチェロで参加し、音楽学校でも弦アンサンブルではチェロに転向しました

そして先日のホリデーオーケストラでチャイコ先生の交響曲4番をチェロで弾き終えてものすごい達成感を得た後で、新年が明けて通常のダブルベースの練習を再開したら、本人はすっかりダブルベースへの興味ををなくしていて、これまで以上に練習が苦痛であるような様子でした

私は毒親で鬼コーチだけれど、上手になりたいという気持ちがないまま練習を強要するのは学習児も嫌なのはもちろん、私にとっても大変な苦痛です。だから私が耐えきれなくなって(←ここ大事😂)学習児に選択をしてもらうことにしました

ダブルベースで Grade 8 に合格してからチェロをメインにするか、この時点でダブルベースの Grade 8 はあきらめ、チェロに集中するか

(練習しないという選択は、毒親の苦い挫折経験があるので、子どもには与えない。一種の宗教😂)

学習児は即答はできなかったので葛藤はかなりあったと思います

チェロを選びました

学習児が5歳だったころに私が強く願っていながらも叶わなかったと思っていたことが、6年後に現実となったのです

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