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毒親育ちの解毒フェーズ

こんにちは、Ayaです。
解毒中の毒親育ちの皆さんは、どんなときに解毒の効果を感じますか?

おそらく、自分に変化があったときに解毒の効果を感じるのではないかと思います。

私も、自分の考えや行動が以前と変わったときに、解毒がうまくいってるのかも!と感じていました。

毒親育ちの解毒にはいくつかのフェーズがあると考えています。
今回は、実際に私が経験した5段階の変化についてお話します。

自分はどのフェーズかな?と想像しながらお読み頂ければと思います。


フェーズ1.疑念期

「私の親ってなんかおかしくない?」
という疑問を抱いた瞬間から毒親育ちのフェーズは始まります。

疑念期とは「自分の親は毒親かも?」と疑っている期間のことです。

まだ毒親という確信があるわけではないです。
もしかしたら「毒親」という言葉さえ知らないかもしれません。

とにかく家庭内でのイザコザが多く、「私の家庭って異常じゃない?」と考え始めます。

これまでは「これが家族というものだ」と信じてきたことに対して、「ホントにそうなの?」と疑い始めるのが疑念期の特徴です。

〈疑念期の状況〉
・他の家庭と比較して、うちは何かがおかしいと気がつく
・親と冷静な会話ができることもあるが、すぐ感情的になって話にならない
・もしかして毒親ぎみなのでは?と疑っている
・でも家族のことは大好きで、関係改善したいと思っている
・自分がなんとかしなくては!と使命感に駆られている

毒親育ちはこの時期、懸命に家庭関係を修復しようと悩みます。
そのため、アダルトチルドレンの「ヒーロー」「道化師」「慰め役」などの役割として振舞うことも多いでしょう。

しかし、なかなか円満とはいかずにフラストレーションが溜まっていき、あるとき「自分の親は毒親だ!」と確信するに至ります。

フェーズ2.復讐期

「私の親は毒親だ!うちは機能不全家庭だ!」
と確信したタイミングから復讐期が始まります。

この時期はこれまでの我慢が一気に噴出するので、毒親と冷静な会話は不可能です。
毒親に対する憎しみが非常に強いため、復讐期としました。

毒親に関連する情報が気になるようになり、知識が少しづつ増えてきます。
これまで自分の欠点や悩みと思っていたことが、「生きづらさ」だったと知ります。
そして、生きづらさの原因は毒親のせいだったんだ!と気が付き、怒りが無限に湧いてきます。

毒親と直接対決する人もいるかもしれませんが、成功率は低いのであまりお勧めしません。(子供の話を聞き入れる人なら、そもそも毒親にはならないですよね…。)

毒親から返り討ちに遭ったり、平行線のままで埒が明かないことがほとんどだと思います。

〈復讐期の状況〉
・互いに感情的になるため、毒親とまともな会話ができない
・毒親に間違えていることをわからせたい
・なんとかして毒親の行動を変えさせたい
・毒親に関連する情報が気になる
・辛い過去を思い出す度に、怒りを親にぶつけたくなる

毒親のことを憎んでいるのに、毒親から離れることができないのも復讐期の特徴です。

毒親が間違いを認めて、悔い改めれば全て上手くいくと信じています。いつか親が変わってくれるという希望を捨てきれません。

毒親と分かり合おうと試みては失敗することを繰り返し、あるとき「毒親は一生、変わることはない」と悟ります。
彼らは過ちを認めることも、反省して謝罪の言葉を口にすることもないと理解します。

「相手を変えることは不可能なので、自分が変わるしかない」と思考をシフトできたとき、復讐期は終わりを迎えます。

フェーズ3.反発期

「自分は毒親のようには絶対ならない」
「毒親とは縁を切り、彼らの力は借りずに生きていく」
そう決意するところから、反発期が始まります。

毒親に行動を改めさせることは諦めましたが、決して怒りや悲しみが消えたわけではありません。過去の記憶が蘇ると怒ったり泣きわめいたりします。

毒親から愛されることは一生ないという事実と対峙し、その悲しみの深さに身動きが取れなくなることもあります。

反発期の私は、家の中をめちゃくちゃにしたり、悔しさで眠れなかったり、無気力状態で1週間お風呂に入らなかったりと、かなり荒れていました。

これまでと違うことは、その感情をなんとか自分で消化しようとする点です。
他人を変えることで自分を幸せにするのではなく、自分を変えることで自分を幸せにする思考になります。

<反発期の特徴>
・毒親との接触を極限まで減らす努力をする(努力しないと接触したくなってしまう)
・毒親と正反対の人間になろうとする(本当は嫌なのに敢えて反対を選ぶことも)
・ふとした瞬間に毒親のことが頭から離れなくなる
・人生を充実させようと努力するが、生きづらさが邪魔をする

毒親に一言文句を言いたくなることもありますが、それがいかに無駄な行為であるかを理解しています。
そのため、ぐっと堪えて自分の中で消化しようとするのが反発期の特徴です。

これが驚くほど難しいんですよね。子供の親に対する気持ちは磁石のように強いです。親を遠ざけることに罪悪感すら感じます。

私も何度か絆されて毒親に接触してしまいました。
しばらくは復讐期と反発期を往復してしまう人も多いと思います。

この時期は自分の生い立ちを他人に話したくなるのも特徴です。理解・共感してもらいたい気持ちが強くなります。
傷つくことを避けるためには話す相手を選ぶ必要があります。毒親話を聞いてくれる友人は大切にしたいですね。

試行錯誤を繰り返しながら、少しづつ「自分の人生」にフォーカスしていきます。仕事に打ち込んだり、趣味を楽しんだり、毒親以外のことで生活を充実させていきます。

そしてあるとき、「最近、毒親のことすっかり忘れてた」と驚く日が来るのです。

フェーズ4.浄化期

意識せずとも毒親のことを考えなくなったときから、浄化期は始まります。

解毒の山場は超えていますが、油断大敵です。
うっかり毒親に接触すると、復讐期に逆戻りしてしまう可能性が高いです。接触には充分気をつけないといけません。

この時期は残っている毒を出し切り、生きづらさを克服することに重点を置きます。

自分の言動をよく監視し、ストレス・疲労の度合いや生きづらさの発動条件を分析します。
自分に合った発散方法、回避方法を編み出していくことで、生きづらさを軽減していくことができます。

過去の記憶が蘇ることもありますが、怒りよりも悲しみの方が強くなってきます。突然思い出して、しくしく泣き続けるというパターンが増えてきます。

〈浄化期の特徴〉
・毒親のことを考える頻度が減った
・毒親に会いたくなることはない
・ときどき思い出すことがあるが、怒りより悲しみの方が強い
・毒親と接触すると昔のように感情が荒ぶってしまい、落ち着くのに時間を要する
・生きづらさの克服に向けた行動をする

浄化期はインナーチャイルドを癒やす期間でもあります。
幼少期のあなたが抱えきれなかった悲しみを、大人のあなたが肩代わりして消化するのです。
そうすることで、あなたの中にいる幼いあなた(インナーチャイルド)が癒やされていきます。

そしてあるとき、毒親と接触しても冷静でいられるようになります。
毒親の言動を怒るでもなく、悲しむでもなく、「この人は変。関わるべきではない」と冷静に判断できます。

親という特別な存在ではなく、大勢いる人間の一人として認識するようになります。要するに、親に対する愛着がなくなるのです。


フェーズ5.寛解期

毒親と接触しても揺るがない自分を手に入れたとき、解毒は終わりを迎えます。長く辛い戦いでしたが、自分の人生を取り戻すことに成功します。

積極的に解毒することはないですが、定期メンテナンスは継続です。
毒親育ちが”完治”することはなく、自己監視を一生続けていくしかないと考えています。

「毒親のことばかり考えてないか?」
「生きづらさが強くなってないか?」
「感情の制御がきかなくなってないか?」
など、ぶり返しがないかを確認します。

〈寛解期の特徴〉
・毒親について考えることがない(興味がない)
・接触にメリットを感じないので、あえて接触することもない
・過去の辛い出来事を思い出しても強い感情に襲われない
・生きづらさはかなり克服できている
・ストレスや疲れでぶり返さないようにコントロールしている
・人生を楽しむことだけ考える

寛解期になると毒親がどこで何をしていようと気にならなくなります。
彼らがどう生きようと、自分には無関係と思えるからです。

毒親は大勢の人間のうちの一人に過ぎないので、その一人に愛されないからといって、どうということではなくなります。

うまく言葉にできませんが、「だから何?」という感覚です。親から愛されていても嫌われていても、私は私です。自分の価値は変わりません。
毒親に対する執着もなくなり、確固たる自己肯定を手に入れます。

そんな寛解期でも、強いストレスや極度の疲労によって、軽減していた生きづらさが強く出ることがあります。
そんなときは、これまでに編み出した対策を実践し、より効果的な方法はないか?と改善やアップデートをしていきます。

寛解期はどのフェーズとも異なり、心理的にとても穏やかです。これまで感情の波に翻弄されていたのが嘘のようです。

最後に

私は今、寛解期にいます。
もしかしたら、この先にも違うフェーズが待っているのかもしれませんし、ずっとこのままなのかもしれません。
今後、新しいフェーズに到達することがあれば、またご紹介しようと思います(笑)

解毒している最中、「今、ギアが上がったな?」という感覚がハッキリとあったわけではありません。
この約15年に及ぶ解毒を振り返ると、ざっくり5段階に分かれていたなぁ~という感じです。

もしいくつかのフェーズをスキップできたなら、どんなに楽だったかと思います。
ですが、きっとこの方法しかなかったのだろうとも思っています。
毒された期間が長ければ長いほど、解毒にも時間を要するからです。

皆さんは今、どのフェーズにいますでしょうか?
3歩進んで5歩下がる毎日で、効果が全然感じられない!という方もいるかもしれませんが、渦中の私も同じ気持ちでした。

解毒の必勝法は諦めないことです。
皆さんの解毒を応援しています。

最後までお読みいただきありがとうございました!
解毒法についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひこちらをお読みください。

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