箱根駅伝往路感想(順大中心)

1区三浦10位
2区浅井19位
3区海老澤14位
4区村尾→吉岡8位
5区石井13位
往路10位FIN

正直感動しました。特に三浦と石井の4年コンビが頑張った。三浦は、その道においては言わずと知れたオリンピアン(東京五輪3障代表)なのですが、やはり3キロを主戦場とする選手なので20キロで打ち合うと非常に分が悪い。2ヶ月前の全日本大学駅伝は2区を走って区間8位。順大の他選手は軒並み二桁順位であった中、それを考えるとまずまずの出来とも言えるのですが、長門監督から名指しで「三浦はもっとやれる」と言われる始末。三浦が走っている最中、中継車から眺める長門監督の横顔をテレビカメラが瞬間すっぱ抜いたのですが、それがどうしても渋面であったとしか思えず、内心自分の気持ちをも代弁しているようで思わず笑ってしまいました。この時の走りはあまりに逃げ腰で、東農大ルーキーの前田とほぼ同時に出発し、あっちはタスキを貰うなり猛然と前を追っかけ結果区間3位。それに引き換えこっちは1キロ3分ペース(速い奴は2分40位)で慎重な入り。もう気持ちで負けてしまっているなと。いくら3障レースの連戦明けでスタミナ練習不足であっても、1年において行かれて悔しくないのかなと頭を捻らざるを得ない思いでしたので、今日は本当に頑張ってくれたなと感じました。結果は10位でしたが、前と秒差、トップ駒澤の篠原とは30数秒差、例年の1区のタイムと比較すると尚の事上出来であったと言えるでしょう。ゴールの後も三浦はいつも涼しい顔なんですが、今日ばかりは表情が崩れていました。得意のラストスパートも炸裂しなかったので、恐らく途中で足を使い切ってしまっていたのでしょう。
2区の浅井が唯一の誤算でした。ここ2年間、順大は三浦を起用していて、他校はスーパーエースを投入してくる中、こちらは凌ぎの区間だったのですが、今年はついに三浦を超える人材が出て来たという事で、順大オタ達は自信満々だったのですが、鼻をへし折られてしまいました。確かに今年、レースで結果を残していて、直近のレースにおいては塩尻(現1万日本記録保持者)の学生記録も塗り替えていたので、僕の期待も俄然高まっていたのですが、調子がピークアウトしてしまったのでしょうか。ただ、終わり良ければ全て良しという言葉もあって、直前、中央と中央学院を抜いて元気に戸塚中継所に上がって来たので、まずまず満足です。明治みたいに盛大にやらかす大学もあるのでそれに比べればマシだと思いました。
3区の海老澤はこんなものでしょう。2区に次ぐ他校のエース達が集う中、この区間で15位から13位まで上げたので、頑張ったのではないでしょうか。青学の太田と駒澤の佐藤はバケモノです。3区だけで彼等トップと3分以上差が付いてしまい、実質ここで優勝の夢は潰えた訳ですが、我々の目標はシード確保ですから。
4区は当日変更で1年の吉岡が入って来たのでひと安心しました。彼はスーパールーキーとして入学して来ましたが、ここのところ結果が出なくて、箱根は、気楽な復路区間で起用になるかなと思っていましたが、層の厚さ的にそこまで温存していられなかったという事でしょう。村尾も今年全国高校駅伝で優勝した佐久長聖で過去エース格を張ったほどの選手なのですが、彼も三浦と同じ3障の選手。やはり餅は餅屋に任せた方が良い。駒澤の山川と一秒差の区間8位なんだから頑張りました。ラストスパートで2, 3人抜いたのが良かったです。この区間で13位から11位に!
そして5区の石井。僕は過去、石井について辛辣な日記を書いた事もありましたが、今日は頑張った!順位から言えば今日も苦戦したのか…と思うかもしれませんが、5区は、坂を登る事に人生をかけているような連中が集う魔境の区間ですから。坂の途中にもかかわらず、石井の顔だけが既に死にかけているのを見た時、今日は何も言うまいと思いました。昨年坂の名人、四釜が卒業してから、4年の責任を引き受けるという意味もあって彼が後継者として指名されたのでしょう。適性はさほどでも、元々自力もあって根性もあると言ったら彼しかいなかったのだと思います。順位も一つ上げたのだからまずまずです。

明日は
6区氷見、7区森本、8区荒牧、9区藤原、10区内田という構成になると予想しておきます。もう経験者は藤原しか残っていません。シード争いは大変厳しい。後ろに、中央や東海といった強豪校も控えていますから。注目は、速いと噂の6区氷見と、4年生でしょうか。藤原、内田、斎藤は、三浦や石井に比べ力こそ劣りますが、彼等は箱根だけにかけて来たので、最後の意地を見たいです。

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