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核戦争が平凡な家庭にもたらす悲劇を描いた映画『テスタメント』(1983年)と原作『最後の遺言』(1981年/1980年)

米国の架空の被爆を描いたテレビドラマ『ザ・デイ・アフター』(1983年)と『スペシャル・ブリテン』(1983年)、及び、コンピューター・システム(今風に表現すれば人工知能・AI (Artificial Intelligence) )への依存に潜む危険性と核戦争の無意味さを描いた映画『ウォー・ゲーム』(1983年)を少し前の記事で紹介した際に

テレビドラマとして企画されながら劇場公開された『テスタメント』(1983年)にふれるのを忘れていました。1970年前後に書かれ、1981年ないし1980年に雑誌に掲載されたキャロル・エイメンの短編『最後の遺言』(原題 The Last Testament の testament は旧約聖書・新約聖書を想起させます。)を原作として(1977年にアカデミー短編ドキュメンタリー映画賞を受賞した)リン・リットマンが監督した作品です。『大統領の陰謀』(1976年)と『クレイマー、クレイマー』(1979年)でアカデミー助演女優賞に、『ボクサー』(1970年)と『テスタメント』(1983年)でアカデミー主演女優賞にノミネートされた(受賞は逃した)ジェーン・アレクサンダーが主人公(平凡な家庭の母親)を演じ、ジェームズ・ホーナーが音楽を担当しました。

原作

Google 翻訳

https://creepypasta-fandom-com.translate.goog/wiki/The_Last_Testament?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja

アメリカ全土が核兵器による攻撃を受けた後、サンフランシスコ近郊の架空の小さな町(ハーメルン)で暮らす平凡な一家が辿る悲劇が淡々と描かれていますが、他の劇場映画やテレビドラマとは異なり、ピカドン(熱戦や爆風で大都市が破壊される様子)がほぼ省かれているため、チョルノービリ(露語ではチェルノブイリ)原子力発電所事故の翌年に出版されたグードルン・パウゼヴァング著『みえない雲』を映画化した(原作とはかなり展開が異なる)『みえない雲』(2006年)とよく似た趣があります。(福島第一原子力発電所の事故は『テスタメント』や『みえない雲』で描かれたような惨禍はもたらしませんでした。)

https://www.veoh.com/watch/v124862721Dta9ZtZk

被爆の惨状が描かれた様々な日本の作品とは全く趣が異なりますが、米ソの対立が激化していた40年前に米国で制作・公開された作品の一つとして、お時間があれば、例えば、Google Chrome で英語字幕を自動生成しながらご覧ください。

本編

日本語字幕なし

ハーメルンのふえふき男

ハーメルンという町がありました。とてもとても美しい町でした。ところが、いつの頃からか、ネズミがやたらと増え、町はネズミだらけになってしまいました。食べ物を奪われたり、家をかじられたり、たいへんな騒ぎが何か月も続きました。そこで、町長は、ネズミを追い払ったものに賞金を与えることにしました。そんなある日のことです。不思議な身なりの笛吹男が町にやってきました。笛吹男が縦笛を吹き始めると、ネズミたちが男のもとへ集まっていきました。男はネズミを川に連れていき、一匹残らず退治してしまいました。笛吹男は、町長のところへ賞金をもらいに行きましたが、町長は払おうとしません。すると次の日の朝、ハーメルンは再び笛を吹きはじめ・・・。



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