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どうしてダイナミックプライシングが生まれたのか。なぜ導入するのか。

みなさん、おはようございます。観光コンサルティング事業社Hospitality Bridgeの常井大輝(トコイヒロキ)です。
人材育成、Webセールスサポート、マーケティング、業務改善DXコンサル、インバウンド受入インフラ整備など行なっております。

前回、ホテルの料金が上がる理由についてお話ししました、その際に、レベニューマネージャーの役割とダイナミックプライシングについて最後に触れましたが、今回はそのダイナミックプライシングという価格戦略について記載します。

ダイナミックプライシングってそもそもご存知ですか?
販売状況により変化する需要と供給に合わせて、同じ商品・サービスの値付けを柔軟に上下させる変動価格制のことです。 需要の多い時期(季節、曜日、時間帯など)に料金を上げることで収益を拡大でき、需要の少ない時期に料金を下げることで利用の喚起につなげます。
日本では航空券や宿泊料で導入されている価格戦略です。

でもなぜ価格を変動させるの?パソコンとか、携帯とか、家電製品、お菓子、食べ物、ってあまり変わらないですよね?料金が定額だったら楽じゃない?と思いませんか?

それではダイナミックプライシングを導入する理由と正しく使う方法をお伝えします。

ダイナミックプライシングを導入する理由は”収益を最大化させる手法”です。
前回レベニューマネージャーが収益を最大化させるのが役割とお伝えしましたが、レベニューマネージャーはつまりダイナミックプライシングを活用する人のことです。

数字を毎日追っていると数年でわかるのですが、365日似たような日程でも全く違う需要となります。場所によっても大きく違います。
例えば、沖縄の10月の第2週水曜日と第3週水曜日。同じ平日だから料金は10,000円!と言って販売していましたが、いつの間にか、第3水曜日が100%近い稼働になっていました。第2水曜日は稼働率70%でした。やったー!売り切った!ではないのです。これはレベニューマネジメント失敗です。失敗の理由はいくつかあります。
1. 100%になる前に料金を上げていても予約が取れた可能性を逃している。
2. 前後の日程の予約が連泊で取れなくなったため稼働が伸び悩む。
3. 売上を最大化できていない。
4. 第2水曜日は料金下げたら稼働を上げられたのではないか。

ダイナミックプライシングを導入する方がいいものに関しては、条件がいくつかあると思いますので簡単に説明します。
1.  在庫に期限があり繰り越せないもの
2. 見えないものを提供する事業。時間やサービスなど。
2. 日程、時間、季節、その他外的要因により需要が変動するもの。
3. 価格の変動が容易にできるプラットフォームがあること。
4. 価格の決定権を下に任せられる経営陣であること。
5. 価格決定者は理論的に価格の設定に関して説明ができること。
6. 購入(予約)のタイミングとサービス提供のタイミングが別であること。
そのほかあるかと思いますが、条件としてはこれくらいでしょうか。他に何かありましたらコメントにてご教示ください。

多くのうまくいかない人がやりがちなのは、需要を固定して見てしまうことです。GW、年末年始、夏休み、お盆、シルバーウィーク、平日、休日、休前日、祝日、祝前日などに分けて固定しがちなのですが、ダイナミックプライシングを検討したことがある方、いかがでしょうか。

ダイナミックプライシングに関してグロービス知見録にまとめているのがありましたので、ご参考ください。参考著書なども記載してありました。

ダイナミックプライシングを導入するのは、大きく変化する需要に対応するためです。宿泊施設の場合、需要は1日1日変化するものでした。事前に考えていた需要が外れることもあります。ただし振り回されないことが大切です。優れたレベニューマネージャーは1年先の需要は過去データからおおよそ予測し、あまり外しません。しかし、変化する川の流れに乗るかのように、
柔軟に迅速に対応できるとなお優れた人材になります。
それには多くのデータを分析して、自分たちの営業状態を客観的に見て判断し、異常値に気がつき、修正、改訂案を出し、色々な手段を使って売り上げを上げる必要があります。
そういった手段を全て使うのがレベニューマネージャーですので、”ダイナミックプライシング”を導入しようと検討している皆様は、一度ご相談いただけましたらサポートいたします。

Hospitality Bridge
観光コンサルティング(サポート)事業
常井大輝(トコイヒロキ)
人材育成、Webセールスサポート、マーケティング、業務改善DXコンサル、インバウンド受入インフラ整備など行なっております。
HP: https://hospitalitybridgeconsulting.com/

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