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PdM1年生がDMMの全体課題に取り組む話#2 | 『取り組み』

💡この話を通して わかることはこんなこと
 ・入社前の意気込み/ギャップはなんだったか?
 ・PdMポジションは具体的にどのような動きなのか?
 ・現在どんなプロジェクトに取り組んでいるか?
 ・どこにやりがいを感じながら仕事ができるのか?
 
・職場の雰囲気や働きやすさはどうか?

こんにちは。
合同会社DMM.com アルファ室所属の小島です。

本noteでは、アルファ室に所属するメンバーがそれぞれに取り組んでいることや学びを発信していきます。
アルファ室に関する詳しい説明やnoteの運用に関しては初回記事にまとまっておりますので、是非ご覧ください。

「PdM1年生がDMMの全体課題に取り組む話」
今回は、『取り組み』という内容で、お話ししていきたいと思います。

まだの方は、ぜひ第1話から読んでみてください。
DMM、アルファ室についての前提がご理解いただけるかなと思います。


🎈アルファ室は何をやっているか?

第1話に書いた通りアルファ室とは、「巨大な組織・サービスの全体最適、あるいはプラットフォームシナジーを高めることをミッションにおいた組織」です。
そのためにアルファ室が主に担当していることは、大きく二つあります。

🚂 プロジェクトの進行管理(PjM)
 1つ目は、組織横断プロジェクトの進行管理です。
アルファ室が担当するプロジェクトは、基本的に組織横断で取り組まなければいけないプロジェクトになります。そのため、「ステークホルダーが多い」「システムと事業が多岐にわたる」という2つの大きな特徴があります。
こうしたプロジェクトの進行管理においては、PjMのスキルセットが必要になります。
課題管理、ステークホルダーマネジメント、会議/コミュニケーション設計など、開発の規模の大小に関わらず、プロジェクトの難易度は高いものが多くなります。

🚃 プロダクトの企画(PdM)
 2つ目は、事業全体を俯瞰したプロダクトの最適化企画です。
私たちは、具体的なサービスを持っていません。会社や事業「全体」の体験やコストの最適化を考えながら、企画の立案をしていく必要があります。

あるサービスや機能から見ると、一見マイナスに見えることも、
別の視点から見れば、プラスになることもあります。
私たちは、プラスサム を目指して、プロダクトの最適化を図っているPdM組織であり、そのための企画や方針決定を担っています。

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アルファ室のPdMは、事業全体を俯瞰して
「全体最適化」の企画と実行を推進しています


⭐「全体最適化」とは例えばどんなこと?

DMMではこれまで、各事業が個別にさまざまな機能・サービスを展開してきました。それは、事業の急激な成長を後押ししたとともに、それぞれのサービスをまたぐUXが噛み合わない問題を引き起こしています。

UXが噛み合わない課題
出典は以下デザイン部の記事から


1. 体験の全体最適化

例えば、DMMではいくつかのサブスクリプションサービスを提供しています。以下に挙げた3つの例は、ランディングページから入会に向かう3つのステップをそれぞれ切り取ったものです。

DMMプレミアムの入会
月額レンタルの入会
DMM GAMES遊び放題の入会


気になるところがたくさんあると思います。全体として、あまり統一感がありませんよね。

もちろん、それぞれのユーザー層やサービス設計が違うことで、提供すべきフローや情報を変化させる必要もあります。ただ、これらすべてのサービスがワン・アカウントで登録ができるのですから、入会手続きのフローや手触りは統一していくべきだと思っています。

こうした顕著な課題に対しては、体験の全体最適化に取り組んでいます。

サブスクリプションの例を挙げましたが、同様の事象は複数の共通機能において抱えている課題です。

2. リソースの全体最適化

体験の最適化を検討していくと、次の課題にすぐぶつかります。「リソース」や「優先度」といった課題です。

私たち自身で開発リソースを全て動かせるわけではないので、各事業や部署へ、企画を持ち込み、開発を依頼する必要があります。
すなわち、各事業のプロジェクトの弾に、私たちが新たに一つ外から追加することになります。

事業にプロジェクトという弾を新たに持ち込む
  • 事業A ・・・ リソースの余裕はないが、幸いにも小さいコストである。

  • 事業B ・・・ リソースの余裕はないし、コストも大きい。

  • 事業C ・・・ リソースの余裕はあるが、コストが少し大きい。

「体験の最適化」を実現するために必要なリソースは、それぞれの現状によってさまざまなサイズになります。また、その時々によって、事業のプロジェクト状況は変動しています。

この場合、当たり前にプロジェクトをトレードオフする必要も出てきます。

プロジェクトをトレードオフする必要がある

事業個別で必要としているプロジェクト と、全体最適化のために必要と考えているプロジェクト。これらの評価を天秤にかけるのは、非常に難しいことです。
60以上の事業がある中で、無視できない状況も発生します。

このような状況下において、ベストなリソース配分やリリースの計画を検討し、立てていくことが、「リソースの全体最適化」です。

※いくつかの大企業では、ある程度トップダウンで実施内容が決まったりしますが、DMMでは「アルファ室」が触媒となって、その全体の意思決定の役割を担う組織であるとイメージいただければ良いかなと思います。

⭐アルファ室のPdMとして必要なスキル。

このように、私たちは「体験の全体最適化」と「リソースの全体最適化」 という特殊なミッションを持っています。
※通常イメージされるPdMとは少し違ったミッション・業務であるため、社内ではプランナーと呼んでいたりもします。

私たちはこの特殊なPdM(プランナー)に対して、
4つの必要スキルを定めています。

企画】ユーザー課題を発見し、ソリューションを提案できる
【計画】
複雑に絡み合ったプロジェクトの実行計画を立案できる
【実行】
プロジェクトを自走して実行できる
【説明】
ステークホルダーに対して適切な説明をし、関係性を構築できる

【企画】
定性分析や定量分析の結果からユーザー課題などを導き出し、アイディアを創出する行為です。通常のプロダクト開発でも一般的に行われる行為かと思います。実現したい世界観(全体最適の世界観)を検討し、企画書などをアウトプットします。

【計画】
プロジェクトの計画を立てます。先ほどの通り、ある開発チームとONE-TEAMで進める訳ではありませんので、時には数十にものぼるステークホルダーとの調整を行いながら、計画を立てていきます。

【実行】
PjMのスキルを必要とします。WBSの作成、課題管理、進捗管理等です。
こちらはPdMチームのメインスキルからは外れますが、必須なスキルになります。

【説明】
以下の出典によるところの、Bサイドの側面にあたります。「DMMのアルファ室」における仕事では、他社とは異なった特殊な調整環境に置かれていると思います。
幅広く高い視座を持ち、それぞれの立場に立ったコミュニケーションを心がける必要があります。

出典は以下記事


🎈「体験の全体最適化」と「リソースの全体最適化」のやりがい

「体験の全体最適化」と「リソースの全体最適化」が、主にアルファ室のPdMが担うべきミッションであることをここまで、ご紹介してきました。
DMMサービスが、全体として目指す姿を日々模索しています。
その中で、特にやりがいを感じる部分をご紹介します。

⭐アルファ室のPdM、やりがいは何か?

まず、述べた通りでステークホルダーとの関係性がかなり特徴的な現場です。超大企業のようなきっちりした上下関係がある訳でもなく、スタートアップのような比較的緩くて狭い関係でもない、ちょうど間のような関係性です。

関係者は多いが、意思決定や推進力はPdM自身に必要になってきます。

そうした意味で言うと、スキル面で「調整・合意形成・アカウンタビリティ」と言う点は難易度も高くレベルアップが見込める現場です。

次に、成功した時に成果が大きく跳ね返ってくる、と言う点です。
全体の最適化は、険しい道のりで、まだまだ道半ばです。

ですが、連結で3,400億もの売り上げをもつプラットフォームの体験改善は、0.5%プラスサムで跳ね返ってきただけでも大きな躍進になります。



以上、『取り組み』というタイトルで、現在アルファ室のPdMが取り組んでいる課題と内容をお伝えしました。

次回の第3話では『挑戦』というタイトルで、私が入社から1年いくつか挑戦したことについて、ご紹介していきたいと思います。

今回の記事で少しでもアルファ室が気になった方は是非募集要項をチェックしてみてくださいね。


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