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ポケギア3.0から学ぶデッキ調整討論方法


どうもです。

本日のテーマはこちら。

公式ナイス再録

ポケギア3.0ですね。
このカードをロストデッキに入れるか否かという検討から始めて、それに伴ってデッキ調整などのための議論に何が必要かを確認していきます。

それでは早速内容に入っていきましょう。

1.ポケギア3.0の採用理由

◯ロストデッキの初動となるアクロマの実験につながりうるから
◯中盤終盤に使うことで採用数が1〜2枚のキバナやツツジ、クララに触りにいくことができるから
◯相手のバトル場にクレッフィがいる場合はなえらびができなくなるため、はなえらびをすることなくロストをためたりあなぬけのヒモを探しにいくため

などなどが確認できました。

2.ポケギア3.0の不採用理由

◯ポケギア3.0を採用することでデッキパワーが下がるから
◯初手にポケギア3.0あってもアクロマを引ける確率がn%しかないから(nが正しい数字とは限りません)
◯他に採用したいカードがあるから不採用

などなどが確認できました。

3.ポケギア3.0における
前提の確認

さて、自分の結論を書く前に諸々の前提を確認していきましょう。
まず、ポケギア3.0はどのようなカードなのでしょうか。

自分の山札を上から7枚見て、その中からサポートを1枚選び、相手に見せて、手札に加える。残りのカードは山札にもどして切る。

確定サーチではないですが、4枚しか入れられないはずのサポートの擬似的な枚数を増やしたり、2枚ずつ採用されているサポートカードが全体的に引きやすくなり2.4枚採用くらいの感覚で引きやすくなったりします。
デッキタイプは選びますが強いデッキに使われると非常に噛み合い過去の優勝デッキやTier1デッキにも何度も採用されています。例えば、溶接工やブルーの探索を4枚採用されているデッキに採用されていることが多々ありました。

どっちもお世話になったカード

特にブルーの探索の方には「特性を持つポケモンがいるなら、使えない」という制約がある関係で最近でいうとルミナスサインやナイトアセットのようなポケモンの特性で探しにいけないので採用されることはかなり多かったでしょう。

ざっと振り返った限りポケギア3.0と相性がよく、たくさん強く使われていたサポートカードはこの2枚だと認識しました。
さて、ではこの2枚の特徴とは何でしょうか?それは「デッキ構築が制限されるがカードのポテンシャルが大きいこと」であると言えます。

特に溶接工に関しては本来では1ターンに1枚しかつけられないはずのエネルギーカードをそれとは別に2枚追加でつけることができるのはカードパワーの暴力と言っても過言ではないでしょう。基本炎エネルギーを採用しなければならないという制限があるものの比較的ゆるく、手札を3枚(溶接工+エネ2枚)揃えなければいけないとはいえ巨大なカマドというカードもあったり最悪エネルギーは1枚でも良かったりと、得られるアドバンテージに対して制約がかなり緩いです。
ちなみに、溶接工はポケモンの特性で持ってこれたり探しにいけたりもしたためポケギア3.0不採用なことも当然ありました。


ブルーの探索に関してはトレーナーズを2枚持ってくる"だけ"といえばそれだけなので正直カードパワーはそこまで高くないでしょう。しかし、このカードが存在する時代とはTAGTEAMGXというカードパワーの暴力の権化とも言えるたねポケモンたちがいるのです。

フェロマッシ単はCL優勝経験あり

このポケモンたちは毎ターンエネルギーを手貼りしながらワザ宣言をするだけで強かったです。ポケモンカードの基本のキをやってるだけで強いのです。
それであるならば、必要なことは「ちゃんと毎ターンエネルギーを手貼りしながらワザ宣言すること」なんですよ。そうなるとブルーの探索という安定感の化身といえる「トレーナーズ2枚サーチ」は意味の分からないレベルのアドバンテージです。しかも、このポケモンたちは手貼りしてるだけで強いので「特性持ちポケモンが使えない(使いにくい)」という制約もそんなにきつくないんですよね。
そして、基本のキをやってる間にブルーの探索で手札を整えると不思議なことに、毎ターン全回復したり条件達成GXワザを使えたりグッズロックができたりしていました。

溶接工もブルーの探索も気になる人は過去のYouTubeとかで見てみてください🙆‍♂️

さて、少し老害(?)語りをしてしまいましたが言いたいことは以下のことになります。

ある一種のサポートから得られる
アドバンテージが圧倒的である場合、
ポケギア3.0は採用されてきた。

ということです。


さて、ここで1つ疑問です。
ポケギア3.0.というカードの採用はデッキパワーを下げているのでしょうか?答えは否です。なぜなら、任意のそのサポートを打てることで得られるアドバンテージとはすなわちデッキパワーと言い換えることすらできるほどにそのサポートが強かったからです。
「選択肢が狭まる」「できることが減る」などは正しいでしょう。例えばロストバレットの場合ドラピオンVやマナフィの2枚目や頂への雪道ややまびこホーンを不採用にしてポケギア3.0を採用した場合、それはデッキパワーを下げるというよりも選択肢が狭まり、できることが減ったと表現すべきというのが自分の認識です。


4.個人的結論

と、いうわけで個人的にはポケギア採用派です。
なぜならロストバレットというデッキコンセプトがまず強く、キュワワーアクロマでロストゾーンを貯めてヤミラミでダメカンばら撒くだけで勝てることができそうだと思うときに使うからです。
ミラーや対策の対策を考えると色々入れたい…という風になる時は使わないから不採用の形は使いたくないなぁというのが個人的認識です。

あと、これは感覚的な話なのですがポケギアを採用せずに「アクロマの実験に全然触れなくて負けた」という負け方を自分は受け入れられません。したがって採用します。
ちなみに、この感覚は競技的に見ると弱者の感覚だと認識しています。なぜなら、"勝利"という競技的に見て絶対的に価値のあるものを得るために採用理由を決めるのではなく、"負け方"などという勝利からかけ離れたところにあるものを軸にして採用を検討しているからです。

しかし、これはあくまでも個人的結論なので今回のnoteにおいてさほど意味はないです。


5.ここからが本題

さて、ここからが本題です。
自分はポケギア3.0というカードをとても高く評価しています。なぜならば、「溶接工でエネ加速すれば勝てる!」や「ブルーの探索で安定させてれば勝てる!」などといったAというコンセプトさえ達成すれば勝ちというAを見つけたときに、そのAを達成するために最も安定感を上げるカードがポケギア3.0であることが多いからという理由になります。これは経験と実際の過去にあったデッキをもとに生まれた認識をしています。
みなさんは今回紹介した溶接工とブルーの探索が強かった頃をご存じでしたか?いや、Cレギュのカードなので知らない人も多くいると思います。そして、それは悪いことでも何でもないです。

ただ、「この当時強く使われていたポケギア3.0を知っている人間」と「それを知らない人間」で議論してもお互いが抱いてるイメージや認識が違うのだから、そこの擦り合わせをしないことに議論が始まらないとは思いませんか?

また、途中で"デッキパワー"という曖昧な語彙を使いましたが、このデッキパワーが具体的に何を定義してるか共通認識がないと議論で使えない単語だと思いませんか?もしかしたら、デッキパワーが落ちると言っている人は自分と違って「選択肢の多さ、器用さ」をデッキパワーと定義していたのかもしれません。

また、上記でポケギアの採用理由にクララやツツジに触れることがありましたがその役割もあることを認識せずに議論しようとしていた人はいませんか?

また、あなたはポケギアの採用/不採用理由は理屈で説明しますか?感情論で説明しますか?理屈で説明する人と感情論で説明する人がいたとき、お互いが全く別のベクトルを向いてることを認識していなければ議論にならないとは思いませんか?

ちなみに自分は感情論派

また、以下の問題には正しく答えられますか?

Q.後攻の初手に他にプレイできるカードがなくポケギア3.0で4枚採用のアクロマの実験を探しにいく時、より正しい確率を求めるための計算としてxに入る数字は何?
「x枚の中から7枚確認して4枚採用されているカードが1枚以上当たる確率」

Twitterでアンケートしたところ結果は写真の通りになってます。

上から順に49%、45%、44%、40%となります。49%だと思ってる人と40%だと思ってる人では議論にならないと思いませんか?そもそもこの確率計算を間違えていたら議論する意味がないと思いませんか?

ちなみに正解はx=52です。もしかしたら4割くらいは間違えるかもしれないのかなぁとか思いながらアンケートとったので大変ショッキングな結果でした。まさか過半数間違えるとは思わないですよ。問題文読み間違えた人もけっこういるみたいですが、テキストやルールをちゃんと読むことは大事なのでそれはそれで反省してもろて。。。
サイド落ちのカードが分かっていないためバトル場のポケモンと手札の7枚以外の52枚のカードがどこにあるかは山札であろうとサイドであろうと場所の名前に関係なく分かりません。52枚のカードが6枚サイドに選ばれ、7枚はポケギアの対象に選ばれるだけです。
申し訳ないのですが当たり前のことと認識しているので文字での説明がこれ以上難しいです。分からない人は身近の分かってる人に聞いていただければと思います。

6.討論のために必要なこととは

討論のために必要なこと、それは「前提を共有すること」です。
あるカードについての議論をするならばそのカードについての解像度を共通させなければいけません。なぜならある人にとって当たり前だと思っていることが別の人にとっては当たり前ではないことは多々あることです。上記の確率計算式を立てられる人と立てられない人が多々いることからも明らかです。
そして、この解像度が高い人同士の議論で生まれる結論と低い人同士の議論で生まれる結論には説得力やそもそもの違いなどが生まれてしまうでしょう。
より高度な討論のためには「解像度の高い前提を共有すること」だと言えます。

この解像度という表現は自分がカードゲーム上級者と認識している人のnoteから拝借しています。デュエプレをもとに書かれているnoteですが、「結論、何が言いたいのか」のところから読み始めても理解できるものになっていますのでぜひそちらを読んでください。

ちなみに、「進化設計図→ポケギア3.0」「アヴァラルド→アクロマの実験」と読み替えれば前半部分もなんとなくは十分に読めるかと思います。

また、上記の記事にも書いてありますが確率・場合の数が分からない人は青チャート数Aでぜひ勉強し直してください。必ずその辺の有料記事何個か買うよりも遥かにためになります。
あと、学生は数学頑張ってください。

ちなみに討論のために前提を共有必要があると書きましたが、これができないからTwitterの140文字って議論に適さないんですよね笑
とはいえ、断片的にでもいろんな人の思考が見れるのは面白いですから、もっとしてくれ〜。
ゴミ箱にポケカある話とかイカサマ話とかお気持ち表明なんかよりも遥かに楽しいのでもっとしてください。

んで、友達とかと議論する時にはちゃんと前提条件揃えて議論してよきカードゲームライフを🙆‍♂️

7.その他

色んなことを書いてきましたが数ヶ月くらいはまともにポケモンカードをしてないエアプ勢の考えです。
今回のポケギア考察においても自分はロストバレットに対する解像度がまだまだ低いんだなと気付きました。
例えば、「ロストバレットにおける初手に欲しいカードはアクロマの実験、バトルVIPパス、キュワワーの3種12枚があるためポケギア3.0は必要ない」というような意見がありました。これは自分には目から鱗の考え方で、アクロマを引けてなくてもバトルVIPパスが引ければキュワワー並べられるため、ロストを貯めることと手札補充の目的を達成するためなんとかなりうるという考え方なのでしょう。
この考え方をできなかったのは、バトルVIPパスというカードに対する解像度とロストバレットというデッキに対する解像度が低かったことが原因でしょう。


当たり前ですが、このnoteに書いてあることが必ず正しいわけではないですし、全てではありません。なぜならば自分の解像度があなたよりも劣っている可能性がありますから。
鵜呑みにしすぎず、ちゃんとご自身で考えてくださいね。考えるの大変かもですけど、考えた方がカードゲームは楽しいものです。


それでは。

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