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継代される思い

君は行く 水銀の川辺で
君は見る ありふれた日々を
君は立つ 痛みと引き換えに
君は知る さよならの意味を

僕が無くしたものを
君は探し続けてる
砂が舞う荒れ果てた夜にも
眩しい光の朝も

君は行く 重い大気を吸って
君は見る ひび割れた空の色
君は立つ 傷ついたその脚で
君は知る 憧れの姿を

僕が忘れたものを
君は追い続けていた
疲れ果てたその深い瞳に
明日は見えているのか

何も見えないまま
たたずむあの子の未来を

僕は失くしたものを
君の中に見つける
砂が舞う荒れ果てた世界の果てで
息づく希望を

         ー River of Hope(2015)
           Lyrics by はがね(Division15)

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僕は随分と長く生きたような気がする

その道中でたくさんの人と会った

ああいう風になりたいと
憧れを持って見つめていた先輩たち

負けられないと思って
勝手にライバルとして争った同世代

そしていつの間にか
僕は年齢を重ね

出会う人たちは
僕よりもはるか年下の若い世代になった

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世界は目まぐるしく変わり
様々な新しい価値観が乱立する

そんな怒涛の中で
僕は少しずつ自分の夢を諦め

若い世代に任せて
世に隠れるように生きようとしていたのだけれど

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たくさんの人々と出会い
若い世代と語るたびに

自分がこの世界からいなくなった後も
この先の何十年、何百年も続いていく未来に思いをはせること

自分が培ってきたものを
若い世代に伝えていくことこそが
果てしなく続く未来を変えていく事になる

そんなことを思い始めた。

ーーーーーー

自分自身が実現できそうもない美しい未来を語り
次世代に託すことこそが

僕の夢をかなえることに繋がる。

そんな
曖昧ではあるけれど根拠のない確信が
僕の肩の上に降りてきた。

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未来に満ち溢れた川のほとりを歩め

絶望と焦燥と諦念の中に

必ず希望は見つかる。


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