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年末年始の移り変わり20年

「能登半島地震」で被災された多くの皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。一日でも早く日常を取り戻せるよう、願っています。


私が嫁いできた28年前。


年末は大掃除をしなきゃと、家じゅうを掃除した。
田舎の家は、手が届かない位に高いところもあるし、なんてたって掃除をするところが多い!
縁側に、お庭に、家の入り小口の広い玄関。

義母も、はじめは、すこしは掃除してたっけ。

驚くことに、基本誰も興味をもたない。

だから、ほぼ私ひとりでやってた。


1日2日ではできないんだって分かってからは、1週間ほど前からするようになったけど、年々簡略化。


今回は、母屋のほうは、義母が日々掃除機をかけてくれているし、もうええか。
私が日常出入りする、台所と洗面所やお風呂を、大掃除仕様に、少し丁寧目に。
トイレは、いつものように掃除でOK。

その代わり、台所と洗面所は、断捨離に踏み切った!
どことなく、「他人(ひと)の家のモノ」で遠慮があって、触れやんかったけど、これはぜったいイランやん!てなものが、たくさんあるって、昔から思ってたから、少しずつ断捨離に踏み切った。

怖いくらいに賞味期限の切れたもの。蓋のない容器や、壊れた調理器具。
古いドライヤーや、息子が小さい頃に使ったバリカンに、使わないバスマットや、昭和の体重計。そのほかいろいろ。


捨てるにあたっては吟味したが、なるべく夫の了承なしに捨てた。
聞くと「残しといて」というのは、決まってる。

義母のものも、少しずつすこしずつ・・・。

もし「しらん?」て聞かれても、義母が言うように「わし、知らん。なにも触ってない」でOK!


こんなに手抜きな大掃除は、はじめてやったけど、まともに大掃除するより、スッキリするし、意味のあることやと感じた。
それに、大掃除を手抜きにしたところで、誰も、とがめはしない。


毎年、12月の28日か29日は、我が家の年末の、餅つきの日と決まってた。

農作業が差し迫っていて、忙しい中、餅つきをするのは負担があるのか夫はいつも怒っていた。私も、本音を言うと、腰が重かった。

「合いの手」は、義母から私へと受け継がれたが、夫の機嫌からすると何をされるか分からないし、タイミングがつかめなくて、慣れるまで四苦八苦。
作業的にいえば、餅をつくまでのことではないのに、あんなに体力のいることなんて想像もしなかった。

餅を丸めやすいように切り出していくのは義母の役割で、子供たちは丸める役で、その間に、私は後片付けをした。

雑煮に入れる餅は、「ついた餅」でなければ崩れるとのことで、義父が特にこだわっていたが、3年ほど前に、夫が音を上げ、一時期は、初の餅つき機なんかを使ってみたが、「サトウの切り餅」へ移行。
神棚に備える餅も、スーパーで一緒に購入。

それに伴って、一年間に、何度かしなければならない餅つきも取りやめ。
すべて、店で仕入れるようになった。

その餅つきがなくなっただけでも、随分と楽になった。


おせちのない正月で育った私が、まさか、おせちを担当することになるとは、思いもしなかった。

「煮しめ」と「黒豆」「なます」は、義母が手作りしてくれるし、私は体裁をとりつくように、ちょっとしたものを手作りしたりはしたが、市販のものを詰めるだけ。

手間がかからなかったといえば、それまでだったが、義兄弟の分を含めて作らなければならない。

早めに入れては賞味期限が気になるし、年末ギリギリになって詰めていた。


今年はなんと初めて、二十年以上やっていたおせち作りをやめた。


スーパーはずっと正月の間もやっているし、義父母のものも含めて、ちょっとしたものを買いに行って、テーブルへいつでも食べれるように置いておく。
お正月気分を味わうために「ミニおせち」もつけて。

今まで、おせちの材料にかかっていたお金を、食べたいものへ回す方が、よっぽど効率的だ。
大人は、年々食が細くなっていって、そう食べないし。

作ったのは、お雑煮だけ。楽チン楽チン♫


正月は、いつも二日くらいから、義兄一家と義姉一家が、泊りがけで来た。

甥っ子、姪っ子が大きくなってからは、大人だけがくるようになり、そのうち、義兄の嫁さんの仕事が、正月も忙しいとかで、義兄一家は来なくなった。

今年は、元旦に義姉夫婦と甥っ子だけが来た。

今までは「なべ」が定番だったが、それもやめた。

いつもは買わない上等の「すし」と、ワンランクアップしたオードブルと、量もボリューミーの惣菜やデザートを。


夫から聞かされた時は、「えーっ?!正月からくるの?💦」😱だったが、何てことなかった。


何を用意するでもなく、テーブルには買ってきたものを並べるだけ。(洗い物最小限)


大勢のなかの、どこかアウェイ状態のなかで、聞き役に徹し、心の中で「早く終わらないかな」と願っていた若い頃と比べれば、ゼンゼンマシ。


くだらないことばっか言ってる夫のよこで、適当に笑っていてはいたけれど、何なら、まともな話題を提供するまでに成長している自分に気付く。

これも「note」で、いろんな方とコミュニケーションを、とらせてもらうようになったお陰かもしれないと思いながら。

私が、話題を提供するってこと、そうなかったから。
聞き役が楽だし、目立たないってのが、私のもともとの性格。


さいごは、甥っ子が、東京にいる姪っ子(妹)に、皆の集合写真を撮って送るとかいうから、部屋に引っ込んでいた義父や息子もやってきて、写真を撮るが、スマホに向かってピースなんかをしてる私がいる。
作り笑顔が、こわばっていたかもしれないけど。


写真撮るときに、ピースなんてありえへん!ありえへん!昔のわたしなら。


正月早々に、来客関係はぜんぶ終わらせて、再びまったりしたお正月。


嫁いだ当時と変わらないのは、この時期は、なぜだか分からないけど、常にお腹が空いていること。

次々、お腹にたべものを放り込み、お正月があけると、まぁ大変!
体重、何キロ増えてるねん?!である。


きっと正月があけたら、農作業で、増えた体重を取り戻すのも変わらない。

夏にむかって、ゆっくりゆっくり、体重は減っていく。

だから、正月くらいは、美味しいものを食べてもいいか!
うん!いいや。


年月を重ねるうちに、お正月のカタチも変わりゆくけど、子供に、「餅つき」や「おせち」、「初詣」の思い出を残せたのは、よかったのかな。

わたしの思い出のなかには、どれひとつないけど。

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