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Universal Tourism (ユニバーサルツーリズム)

ユニバーサルツーリズムを語る前に、まずは観光地自体、ユニバーサルデザインの街づくりがされているデスティネーションか、確認が必要です。
観光地として知名度、認知度をあげたい、と言っても、そもそも地元住民の理解と協力なくして、共存共栄はできません。
昨今生じているオーバーツーリズムやごみの回収の問題等は、まずキャンペーンだけでなく、この振り返りも同時に考慮する必要がありそうです。

総じて、デスティネーションがユニバーサル対応できていない中、旅行者に快適にお越しいただくという話は本末転倒です。こうした中、先進的な取り組みと事例をツーリズムEXPOジャパンの各ブースで見聞することができましたので、各ブースの展示や資料から学んだことを共有していきます。
早速ですが、沖縄県のサイトのご紹介をしたいと思います。

沖縄県 ユニバーサルツーリズム ポータルサイト

https://okibf.jp/

2007年 沖縄観光バリアフリー宣言

同宣言文、関係者が良く考えて作成されたことが推察されますので、全文ご紹介します。

~“誰もが楽しめる、やさしい観光地”を目指して~
沖縄県は、ご高齢の方や障がいのある方、妊娠されている方、小さなお子様を連れた方、外国の方はもちろん、本県に来訪されるすべての方々、そしてすべての県民、“誰もが楽しめる、やさしい観光地”を目指しています。
その実現に向けて、次に掲げる観光のバリアフリー化に、強力に取り組んでいきます。

1 私たちは、美しい海と豊かな自然、独自の文化など沖縄の魅力をいつでも、誰でも楽しめるように、移動のバリア、情報のバリア、言葉のバリア、心のバリアなどすべてのバリアを取り除くことに取り組んでいきます。

2 私たちは、様々なバリアの存在について理解を深め、それをなくすためには、どうすればよいか、みんなで考えていきます。

3 私たちは、行政や観光に携わる者だけでなく、すべての県民が手を携え、できることから1つずつバリアを取り払っていきます。

以上、ここに宣言します。
素晴らしい宣言文なのですが、この本文、2007年に策定されています。今から16年ほど前ですが、当時、ここまでの発想を持っていた自治体さんは他にはなかったのではないでしょうか。
以下、これまでの観光白書や観光庁からの資料をもとに、ユニバーサルデザインからユニバーサルツーリズムまで、その考え方と取り組みを学んでいきます。

ユニバーサルデザインの街づくり

ユニバーサルデザインの街づくりの推進

駅のバリアフリー化

(平均利用者数が 2,000 人/日以上の鉄軌道駅等)
 ①2025 年度(令和7年度)末までに、原則全てバリアフリー化等、バリアフリー整備目標の達成
②改札とプラットフォームとの移動時のエレベーター
③プラットフォームのホームドア化
・宿泊施設等のバリアフリー化促進
・観光スポットのバリアフリー化促進
・上記各施設のエレベーター、スロープの設置等
・観光地のバリアフリー情報提供の促進

道路のバリアフリー化

・「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成 18 年法律第 91 号)」(バリアフリー法)で指定された特定道路
全ての人が円滑に移動できるよう、バリアフリー化を推進
指定された特定道路等で鉄道との結節点における自由通路等の歩行空間のユニバーサルデザイン化を図る事業の重点支援

・ユニバーサルデザインの街づくりに向けた道路標識改善
各都道府県の標識適正化委員会で策定した標識改善の取組方針や英語表記規定に基づき、道路標識の改善。
具体的には、ローマ字読みから海外の方が分かりやすい翻訳による英語表記

・高齢者障害者等用施設等の適正な利用の推進
高齢者障害者等用施設等の適正な利用の推進に向けた広報活動及び啓発活動

・バリアフリートイレ、車椅子使用者用駐車施設等、旅客施設等のエレベーター、及び車両等の優先席の適正な利用の推進

新幹線の新たなバリアフリー対策(2020 年8月公表)

車椅子対応座席等のウェブ予約の導入

タクシー・バス車両のバリアフリー促進

・バリアフリー法に基づく 2025 年度(令和7年度)末までの整備目標の達成に向けて、バリアフリー化したタクシー車両の普及
・UD(ユニバーサルデザイン)タクシーについて車両 69 の導入に係る費用の補助や取得に係る減税措置
・バス車両のバリアフリー化促進
ノンステップバス
・空港アクセスバス(リフト付きバス等)

場所におけるバリアフリー化
空港におけるバリアフリー化
空港ビル等公共交通事業者に対し、各空港ビルディングの具体的な対策

接遇・接客
・高齢者、障害者等を対象とした交通事業者による接遇研修
・接遇や研修の在り方の見直しを反映した「接遇研修モデルプログラ ム」の改訂版を 2022 年に策定

博物館・美術館等の文化施設の充実

① 文化資源の磨き上げ 
多言語化・Wi-Fi・キャッシュレス環境整備等の利便性向上
② デジタル技術を活用した多言語解説を観光施策と連携
③ 訪日 外国人旅行者が文化財への理解を深め、満足度を向上できるような環境整備

東京国立博物館
① 高精細複製品やデジタル技術・映像等を用いた体験型展示
② 日本及び アジア諸地域等の歴史・伝統文化の理解促進に寄与する展示
国立博物館やその他の博物館等
③ 外国人目線に立った多言語対応等のインバウンド受入整備・キャッシュレス環境整備

博物館来館者
障害者、子供、高 齢者、外国人等を対象とした鑑賞支援
ハンズオン、参加・体験型プログラム、講座やワークショップといった教育普及事業のオンライン配信等

博物館や劇場・音楽堂等が行う文化芸術活動
子供、高齢 者、障害者、訪日外国人旅行者等が実演芸術に気軽に触れることができるよう、バリアフリー・多言語 対応、学校や地域との連携を促す。
芸術系大学等の資源を活用して文化芸術活動を担う人材育成

「文化観光拠点施設を中核とした地域におけ る文化観光の推進に関する法律(令和2年法律第 18 号)」に基づき認定された観光地や拠点を含む地域 における、多言語対応、Wi-Fi・キャッシュレス環境整備、バリアフリー化等の受入環境整備に係る取組 を支援

新幹線・空港における非常時の訪日外国人旅行者向けの情報提供の充実

新幹線における非常時の訪日外国人旅行者向けの情報提供
駅頭掲示、駅構内放送、車内放 送、ウェブサイト等で、多言語(英語、中国語及び韓国語)により実施した。また、特に災害発生時には、 その都度対応指針に沿った情報提供がなされるよう指導を行った。 さらに、空港については、「滞留者対応計画」を含む空港 BCP16に基づき、空港関係者やアクセス事業者 と連携し、多言語や SNS 等による情報提供を含む災害時の対応を行った。加えて、空港 BCP を実効性の あるものとするため、全国の 95 空港において、各種訓練等を 2022 年(令和4年)8月までに実施し、訓 練や点検の実施状況等を確認、関係機関等で共有することで、空港 BCP や訓練の見直しを推進した。

ユニバーサルツーリズムの推進

ユニバーサルデザインの取り組みの紹介と一部重複する内容もありますが、
観光白書からユニバーサルツーリズムへの取り組みを以下まとめています。

① 今後増加が見込まれる高齢者等の旅行需要を喚起するため、そのニーズを的確に把握し、誰もが気兼ねなく参加できる旅行(ユニバーサルツーリズム)の普及、定着を目指す。このため、観光施設における心のバリアフリー認定制度の認定数の増加に向けて、制度周知、認定施設に係る情報発信の強化等を推進するとともに、ユニバーサルツーリズムの商品造成に資するモデルツアーの実施による商品組成手法の確立等を進める。

② 高齢者、障害者等を含めた訪日外国人旅行者が我が国を安心して旅行できる環境を整備するため、訪日外国人旅行者の来訪が多い観光スポット等におけるバリアフリー化を引き続き推進する。

③ 高齢者、障害者等を含めた訪日外国人旅行者の滞在時の快適性向上を図るため、宿泊施設等のバリアフリー化支援を進めるとともに、バリアフリーに関する情報発信等、多様なニーズに対応する宿泊施設等の提供を促進する。
④ 航空旅客ターミナル施設について、2021 年(令和3年)4月に改正法が施行された「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成 18 年法律第 91 号)」(バリアフリー法)を踏まえ、引き続きユニバーサルデザイン化に向けた取組を推進する。

⑤ 鉄道駅について「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成 18 年法律第 91 号)」(バリアフリー法)に基づき、エレベーター、ホームドア、バリアフリートイレ等の整備により、引き続きバリアフリー化に向けた取組を推進する。また、都市部における鉄道駅バリアフリー料金制度の活用、地方部における支援措置の重点化等により、引き続き全国の鉄道駅バリアフリー化を加速していく。

⑥ 「新幹線の新たなバリアフリー対策について」(2020 年(令和2年)8月公表)、「特急車両における新たなバリアフリー対策について」(2022 年(令和4年)1月公表)を受け、引き続き鉄道における車椅子利用の環境改善に向けた取組を促進する。

公共施設等の一体的・総合的なバリアフリー化

① 「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成 18 年法律第 91 号)」(バリアフリー法)に基づき指定された特定道路について、全ての人が円滑に移動できるよう、バリアフリー化を推進する。また、同法に基づき指定された特定道路等で、鉄道との結節点における自由通路等の歩行空間のユニバーサルデザイン化を図る事業について、重点支援を行う。

② 高齢者や障害者等も含め、誰もがストレス無く自由に活動できるユニバーサル社会の構築に向け、歩行空間における移動支援サービスの普及・高度化を図る。民間事業者等が多様な移動支援サービスを提
供できる環境を整備するため、データプラットフォームを構築し、施設や経路のバリアフリー情報等の移動に必要なデータの整備・更新や利活用の促進を図る。

③ バス・タクシー車両のバリアフリー化を促進する。特に、空港アクセスバス(リフト付きバス等)やUD(ユニバーサルデザイン)タクシーについて必要な支援を行う。

④ 「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成 18 年法律第 91 号)」(バリアフリー法)に基づく 2025 年度(令和7年度)末までの整備目標の達成に向けて、バリアフリー化したタクシー車両の普及を促進する。特に、UD(ユニバーサルデザイン)タクシーについて必要な支援を行う。

⑤ 高齢者障害者等用施設等の適正な利用の推進に向けた広報活動及び啓発活動の一環として、バリアフリートイレ、車椅子使用者用駐車施設等、旅客施設等のエレベーター、車両等の優先席の適正な利用の推進に向けて、引き続きキャンペーン等を実施し、真に必要な方が利用しやすい環境の整備を推進する。

⑥ バリアフリー対応や情報発信に積極的に取り組む姿勢のある観光施設を対象とした「観光施設における心のバリアフリー認定制度」の認定件数の増加と制度の周知促進を図るとともに、観光施設の更なるバリアフリー対応とその情報発信を支援し、高齢者や障害者がより安全で快適な旅行をするための環境整備を推進する。

⑦ バリアフリー化を進める観光地において、バリアフリーの情報が適切に提供されるよう、国土交通省のウェブサイトにおいて「観光地におけるバリアフリー情報提供のためのマニュアル」の普及を促進する。

⑧ 1日当たりの平均利用者数が 3,000 人以上及び基本構想の生活関連施設に位置づけられた1日当たりの平均利用者数が 2,000 人以上の鉄軌道駅等について、原則として全てバリアフリー化することとするなどの 2025 年度(令和7年度)末までのバリアフリー整備目標の達成に向け、マスタープラン・基本構想の策定促進や、バリアフリー教室の実施による心のバリアフリーの推進等、引き続きハード・ソフト両面からのバリアフリー化を推進する。

共生社会の実現に向けたユニバーサルデザインの推進

身体障害者等の運賃割引の促進

身体障害者手帳、療育手帳又は精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた利用者に対して鉄道等の公共交通機関が実施している運賃割引について、更なる導入促進に向け、引き続き公共交通事業者等に理解と協力を求めていく。

道路案内標識における英語表記改善・看板の集約及びスマホとの連携

歩道に設置された道路案内標識について、鉄道駅やバスターミナル等の交通結節点においてほかの 機関が設置する案内看板と連携した設置や、英語表記の改善・充実を図った。
また、交通結節点や観 光地等でのわかりやすい道案内の実現に向けて、看板及び歩行者案内標識の集約、二次元バーコード の貼付等による周辺施設案内の充実を図った。
道路案内標識と国土地理院が公開した英語版地図(2.5 万分の1等)における道路関連施設や山等 の自然地名の英語表記の整合を図るため、各都道府県の道路標識適正化委員会において、英語表記の 原案を作成するとともに、国土地理院と地図について調整した。

日経電子版 2023/10/25 14:30 [有料会員限定]
ユニバーサルツーリズム脚光 年齢・障害、気兼ねなく旅

ユニバーサルツーリズムは誰でも無理なく楽しめるように配慮した旅行で、体力が落ちてきた高齢者や介助が必要な人も参加しやすい。同社は聴覚に障害がある人や車椅子を使用する人などを対象としたツアーを提供し、介護の専門知識があったり、手話ができたりするスタッフらが窓口で対応する。

男性は看護師資格を持つ添乗員が同行するツアーに参加した。旅行中、坂道や砂利道を一人で移動することが難しい場面では添乗員が車椅子を押してサポートした。

こうしたツアーは時間に余裕があるスケジュールで組まれる。段差の有無などに配慮した宿泊施設や移動手段を重視する。また通常のツアーよりトイレ休憩の回数も多くすることで参加者の安心につながる。

■旅行意欲高まる

新型コロナウイルス禍で落ち込んだシニア層の旅行意欲は高まってきている。JTB総合研究所が2023年3月に実施した調査によると、「1年以内に国内旅行を予定・検討している」と回答した60歳以上の男性は48.7%と前年に比べて4.3%増えた。60歳以上の女性も同6.8%増の38.3%だった。

2020年、観光庁はユニバーサルツーリズムの促進のため
「観光施設における心のバリアフリー認定制度」

ユニバーサルツーリズムについて | 観光産業 | 政策について | 観光庁

配慮のある対応や情報発信に積極的に取り組む事業者を認定する制度
2023年9月末時点で認定施設数は1100を超えた。事業者は申請が通ると認定マークを使用でき、利用者や旅行会社に配慮している点をアピール。

観光施設における心のバリアフリー認定制度

2023年10月16日(月)から、「観光施設における心のバリアフリー認定制度」事務局(以下、心のバリアフリー認定事務局)を設置

次のいずれかに該当している観光施設が対象です。
1.宿泊施設
 (1)旅館業法(昭和23年法律第138号)上の営業許可を得ている施設
  (2)国家戦略特別区域法(平成25年法律第107号)上の認定を受けている施設
(3)住宅宿泊事業法(平成29年法律第65号)上の届出をしている施設
2.飲食店(食品衛生法(昭和22年法律第233号)上の営業許可(食品衛生法施行令(昭和28年政令第229号)第35条第1号及び
第2号に掲げるものに限る。)を得ている施設)
3.観光案内所(日本政府観光局から外国人観光案内所の認定を受けている施設等)
4.博物館(博物館法(昭和26年法律第285号)第2条第1項に規定する博物館及び同法第31条の規定により博物館に相当する施
設として指定された施設)

認定基準 次の基準を「すべて」満たす必要があります。

※接遇やサービス等による取組
「高齢の方・障害のある方などをお迎えするための接遇マニュアル」(2019年観光庁発行)もご参照 
  宿泊施設編: https://www.mlit.go.jp/common/001226565.pdf
  観光地域編: https://www.mlit.go.jp/common/001226567.pdf

認定施設一覧(令和5年9月現在)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/sangyou/content/001603185.xlsx

1分でわかる心のバリアフリー認定制度
https://youtu.be/GzIjYLkqWig?si=btdYQbnqZ9t5yHm8

心のバリアフリー認定制度とは


各県の具体的な取組を紹介

今回のツーリズムEXPOジャパンの会場で、すべて情報を拾い上げれているわけではありませんので、ご紹介できていない自治体、観光協会、DMOの皆さん、予めご了承ください。

札幌市

日経電子版 2023年8月19日 [会員限定記事]
バリアフリーの札幌ナビ、市がネット公開
経路、色分け表示

ユニバーサルツーリズム推進事業受託コンソーシアム
(公益社団法人北海道観光振興機構 監修)
https://www.hokkaido-ut.com/ja/

長崎県

2021年1月
長野県ユニバーサルツーリズム推進事業
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoshin/universal_tourism.html
長崎ユニバーサルツーリズムの取組
https://www.pref.nagasaki.jp/bunrui/kanko-kyoiku-bunka/kanko-bussan/universaltourism/
長崎空港に「ユニバーサルツーリズムセンター」開設
https://nagasaki-ut.net/
窓口では観光施設の情報や車椅子の貸し出し、入浴介助者の派遣など旅を手助けするサービスを提供する。相談者の状況に応じた観光コースも提案

ながさき福祉事業事業協同組合(加盟32団体) 介護旅行のノウハウを持つ

同HP内の「お知らせ」を遡っていくと、同組合のユニバーサルツーリズムへの熱い思いと取り組みが理解できます。

長崎県旅館ホテル生活衛生同業組合(加盟 県下288件)

両団体が一緒に事務局となり、長崎ユニバーサルツーリズム産業共同提案体(団体本部)

長野県諏訪市

諏訪ユニバーサルツーリズム |諏訪観光協会 公式サイト

長野県長野市

戸隠ユニバーサルツーリズム | 戸隠観光協会公式ホームページ

兵庫県

2023年4月 兵庫県 ユニバーサルツーリズムの推進
https://web.pref.hyogo.lg.jp/sr16/ut.html

ユニバーサルツーリズム推進に特化した条例を施行
県によると全国初という。事業者が車椅子でも利用が可能なスロープ設置や浴室、トイレを改修する費用やシャワーチェアの購入費、施設内の点字案内作成の費用などの一部を補助する。県は基準を満たした宿泊施設を公式観光サイトで紹介し、観光客増加を図る。

神戸市:神戸ユニバーサルツーリズムの推進

京都府

京都市:ユニバーサルツーリズムの普及促進

鹿児島県

ユニバーサルツーリズムについて

群馬県

ぐんまユニバーサルツーリズム相談窓口

東京都

アクセシブル・ツーリズム ポータルサイト

東京観光バリアフリー情報ガイド
都内の観光スポットをつなぐ35コース

ユニバーサルツーリズム | TAITOおでかけナビ | 上野・浅草・谷中・浅草橋・徒蔵など台東区の公式観光情報サイト

ユニバーサルツーリズム促進事業について・実施事例【自治体事例の教科書】 | 自治体通信Online
https://www.jt-tsushin.jp/articles/column/casestudy_universal-tourism_case

ユニバーサルツーリズムがもたらすインバウンドの拡大と地域への貢献(前編)|インバウンドノウハウ|JNTO(日本政府観光局)
https://www.jnto.go.jp/projects/regional-support/resources/3288.html

ANA ユニバーサルツーリズム
https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/flight_service_info/accessible_tourism/

JAL ユニバーサルツーリズムは?

JTB ユニバーサルツーリズム 
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/jrireview/pdf/14144.pdf

近畿日本ツーリスト ユニバーサルツーリズム
https://gtc.knt.co.jp/ut/

鉄道会社さんの新車両での対応等

近鉄

近鉄特急「青の交響曲」
1号車 車椅子対応関、多目的トイレ(車椅子対応)

近鉄特急「しまかぜ」大阪難波駅⇔賢島駅、京都駅⇔賢島駅は2号車、近鉄名古屋駅⇔賢島駅は5号車に、車椅子対応席、多目的トイレ(車椅子対応)

しまかぜの車両編成

駅バリアフリー施設のご案内
https://www.kintetsu.co.jp/barrierfree/barrierfree.html
駅バリアフリー施設のご案内ページの見方
https://www.kintetsu.co.jp/barrierfree/info.htm

京阪電車 プレミアムカー

https://www.keihan.co.jp/traffic/premiumcar/train/

車いすをご利用のお客さまのためにプレミアムカー内の車いすスペース付近の席(2A、2B)を前日まで確保しています。

プレミアムカーの車両編成

京阪電鉄のバリアフリー設備
https://www.keihan.co.jp/traffic/safety/barrierfree.html

京阪電鉄の移動等円滑化取組計画書/報告書について
高齢者、障がい者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)に基づき、移動等円滑化の取組計画および実施状況を公表しています。
https://www.keihan.co.jp/traffic/safety/pdf/barrierfree/keikakusho-2023.pdf

東武鉄道 

駅のバリアフリー設備
https://www.tobu.co.jp/railway/guide/barrier_free/

東武鉄道 特急列車の車椅子利用
https://faq-tobu.dga.jp/faq_detail.html?id=40

             【ドア幅】
■スペーシアX号      1,000mm
※車椅子をご利用のお客さまの優先席のある5号車のみ1,150mm
■スペーシア号          794mm
■りょうもう号          900mm
※車椅子をご利用のお客さまの優先席のある3号車のみ1,015mm
■リバティ号        1,000mm
※スペーシア号には車椅子対応トイレはなし。

ホームドア設置

日経電子版 2023年11月17日  [会員限定記事]
ホームドア設置、首都圏鉄道急ぐ 都営地下鉄は18日完了

東急電鉄
2020年3月  東横線・田園都市線・大井町線全駅ホームドア設置

都営地下鉄
2000年8月  三田線完了
2013年  大江戸線完了
2019年     新宿線完了
2023年  浅草線完了(押上駅を除く全駅)押上駅24年2月に設置予定

東京地下鉄(東京メトロ)は22年度までに88%の駅で設置が完了しており、25年度までの全駅設置を目指す

小田急電鉄
年内で10駅に設置が完了
2032年度までに37駅の設置計画

京王
2020年代中ごろまでに全駅整備 井の頭線 
2030年代前半までに全駅整備  京王線

JR東日本
2022年度末までに 99駅整備
2023年度     18駅整備
東京圏の在来線
2031年度末までに330駅に設置

京浜急行
2030年代中ごろまでに全駅整備

京成電鉄
2035年度までに17駅

東武鉄道
東武スカイツリーライン・日光線のうち
東京都心への直通列車が停車する押上・浅草~東武動物公園~久喜・南栗橋の各駅
野田線(東武アーバンパークライン)の全駅
東上線の池袋~森林公園の各駅にホーム柵を整備

2025年度までに新たに13駅に整備。
東武スカイツリーライン・北千住~北越谷の各駅
東上線の東武練馬・下赤塚・成増の各駅に整備

2035年度の時点では、85駅を優先整備
東武スカイツリーラインの押上・浅草~北春日部
東上線の池袋~川越市
東武アーバンパークラインの全駅
伊勢崎線の久喜駅に整備

高速道路のサービスエリア

NEXCO東日本(東日本高速道路株式会社)サービスエリアの快適性向上

https://www.e-nexco.co.jp/activity/service_area/detail_01.html
サービスエリアのトイレ設備
https://www.driveplaza.com/assets/pdf/sapa/shisetsu_service/toilet/restroom.pdf

NEXCO中日本(中日本高速道路株式会社)バリアフリー

https://sapa.c-nexco.co.jp/guide/barrierfree

NEXCO西日本(西日本高速道路株式会社) バリアフリー

https://www.w-holdings.co.jp/service/barrierfree.html

各エリアの設備詳細対応表(PDF)

https://www.w-holdings.co.jp/service/pdf/barrier-free_toilet.pdf?20230808

日本ユニバーサルツーリズム推進ネットワーク

2011年1月 日本ユニバーサルツーリズム推進ネットワーク 設立http://jutn.net/

全国各地ユニバーサルツーリズムセンターや団体一覧

ツアーを動画で紹介 http://jutn.net/movie



北海道・弟子屈町
北海道・滝上町
北海道札幌市
新潟県柏崎市
石川県「能登半島&金沢」
東京都「車いすで高尾山山頂へ」
神奈川県湘南「江ノ島イルミネーション」
滋賀県「ローカス琵琶湖 車イスパラグライダー体験」
兵庫県神戸市「神戸UTマップ」「さあ! 町に出かけよう 北野工房のまち」「さあ! 町に出かけよう 神戸どうぶつ王国」「さあ! 町に出かけよう 王子動物園」「ユニバーサル観光 だれでも神戸・まち歩き」
兵庫県有馬「有馬温泉」まち歩きモニターツアー
兵庫県「さあ! 町に出かけよう 舞子公園」
兵庫県明石「2022年 あかしユニバーサルツーリズムモニターツアー」「NPO法人日本ユニバーサルツーリズム推進ネットワーク あかしモニターツアー」
兵庫県「淡路島まち歩きモニターツアー」
兵庫県(姫路城)「1泊2日 中播磨モニターツアー」「姫路まち歩きモニターツアー」「車椅子の方も楽しめる姫路城」「姫路城バリアフリーチェック」「家島町モニターツアー」
兵庫県 「みんなでキャンプに行こう!「ハチ高原」」「「城崎温泉」まち歩きモニターツアー」「モニターツアー in 「但馬」」
沖縄県バリアフリー旅「魅力の沖縄」「モニターツアー in 「奄美大島」」

一覧をご覧いただいてお分かりの通り、兵庫県の動画が圧倒的な件数です。
そして、日本ユニバーサルツーリズム推進ネットワークの事務局も、兵庫県神戸市にあります。

一般社団法人日本介護旅行委サポーターズ協会(リョコサポ)
https://www.travel-supporters.com/

・旅行をサポートする介護人材の養成、介護旅行情報の発信、そして旅行者とサポーターとのマッチングを行うことに設立
・旅行介助士は現在は民間資格(国家資格への採択を目指しています)

提言

ユニバーサルデザイン、ユニバーサルツーリズムへの提案

1 FAST-LANE、VIP-LANE

FAST-LANE(国交省表記:ファーストレーン)はもともとは、プレミアムチケット等を保有する方を対象に特別に早く中に入っていただくためのレーンを意味します。特に空港や海外の遊園地で、よく見る名称です。
FAST-LANE、VIP-LANEですが、海外では障害者に対しても、全く同じルールで、同伴者と一緒に同laneを進むことが当たり前となるようになっていると筆者は経験上理解しています。しかし、日本では、総じて、上位クラスの座席券や優先券を所持している方が通る、という理解が多いように思います。

ユニバーサルデザイン、ユニバーサルツーリズムの発想からは、「障害者や高齢者も対象です」ということでしたら、
その表示等を一般客、観客にも、あまねく分かる形で、「表示」を充実させていただけたらと思います。

2 パンフレットやウエッブサイトでの表示の課題

総じて、まだパンフレットやウエッブサイトでの課題は山積みです。

障害者の対象者としては、身体障がい、聴覚障がい、視覚障がい、知的障がい、精神障がい、高齢者をそれぞれ想定して、の対応が必要だということです。

昔から歩行をベースに想定しがちですが、耳が遠いことから音声が聞こえないため、表示を探すが、見つからない。視力が弱いことから音声による説明を必要とする。さらには、付き添いの同行者への配慮と行動ルールを設ける等、一件づつ丁寧に改善、対応していきたいです。

質問される前に、パンフレットやウエッブサイトには、文章はもとよりイラストや動画を準備し、掲出していきたいです。

・各施設での課題
トイレに特化しての表示・表記
障害者用トイレ 洋式トイレ(和式ではなく)
トイレまでのスロープ
手すりトイレまでの通路
トイレまでの照明(車椅子対応)緊急呼び出しブザーの有無

・風呂に特化しての表示・表記
風呂までのスロープ
シャワーの取っての位置
風呂椅子の有無 
(風呂椅子は、Bath Stool(バス スツール)と言います
バスチェア(Bath Chair)は車椅子を意味することもあります。
車椅子は一般には Wheel Chairかと思います。
ニュアンスが違っていたら、ごめんなさい。)
手すり 風呂までの通路
風呂までの照明(車椅子対応)
さらに露天風呂での人の介助の有無
入浴補助道具の有無

・宿泊部屋に特化しての表示・表記
車椅子で使用可能なエレベーターの有無
部屋までのバリアフリー確認(エレベーター)
エレベーターと部屋までの距離
部屋までのスロープ
手すり 部屋までの通路
部屋までの照明(車椅子対応)

上記の件が、パンフレットやウエブサイトにデフォルトで掲出の確認
探しても見つからないケースもあり、サイトも何回層も深いところにコンテンツが格納されている場合があり、見つけるのが困難なサイトもあります。

3 施設内の案内標記は、ピクトグラムと外国語併記で!

ピクトグラム(絵文字)は、一見してその表現内容を理解でき、年齢、国の違いを越えた情報手段として大変有効です。
国土交通省の以下のURLからダウンロードが可能です。

以下、国土交通省のHPより転載
案内用図記号(JIS Z8210)(PDF版)
○[1]公共・一般施設(PDF版)
○[2]交通施設(PDF版)
○[3]商業施設(PDF版)
○[4]観光・文化・スポーツ施設(PDF版)
○[5]安全(PDF版)
○[6]禁止(PDF版)
○[7]注意(PDF版)
○[8]指示(PDF版)
○[9]災害種別一般、洪水・堤防案内(PDF版)
○[10]JIS Z8210付属書JA(参考) 付属書JD(規定)
旅客施設における誘導サイン・位置サイン・案内サインの表示例(PDF版)

施設内の案内標記には、ピクトグラムと外国語併記で表示しましょう!

・バリアフリー整備ガイドライン(国土交通省)

ガイドライン、大変参考にある資料(PDF)ですが、ページ数が多いです。
バリアフリー整備ガイドライン(旅客施設編) 注意:264ページhttps://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/barrierfree/content/001475234.pdf

バリアフリー整備ガイドライン(車両等編) 注意:223ページhttps://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/barrierfree/content/001475313.pdf

バリアフリー整備ガイドライン(役務編)注意:116ページ
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/barrierfree/content/001475339.pdf

4 東京オリンピックの経験を活かそう!

忘れてならないのは、2020年東京オリンピックの貴重な事例が私達にはあります。
東京オリンピックのボランティア活動に参加しましたが、英語、日本語のマニュアルは素晴らしいものでした。今も大切に、日英両語のボランティアマニュアルは書棚に入れてあります。

ユニバーサルデザイン、ユニバーサルツーリズムの発想から障害者をケアしていくことは、そのままインバウンドで海外からの来日された方、海外からの障害者の方にも、英語でご案内できるようになります。

外国訪日客のメディカルツーリズムの積極的誘客は、日本の高度医療施設のセールスにもなり国益につながると考えますが、併せて、訪日患者様のリハ ビリテーションも治療とセットで利用して頂ける仕組みを作ることも考えていけば、メディアカルツーリズムにもつながります。
円安のために、今は話題になりにくいかもしれませんが、「温泉療養とリハビリテーション」を組み合わせる事例は、各地の温泉地とインバウンドの地方誘客に繋げることが可能です。
温泉は日本のメディカルツーリズムに寄与できるポテンシャルがまだまだあると思いますが、ユニ バーサルツーリズムの考えを理解してくれる従業員のの育成が課題になります。

5 インバウンドのお客様の宿泊施設、交通機関での緊急時の対応

日本人は海外に旅行する際、旅行保険に入っているケース、結構多いと思います。お手持ちのクレジットカードに付随していたり、別途空港で申し込んだりした経験をお持ちの方もおられるかと思います。

それでは、海外から来日される方々の旅行保険、ご本人が加入しているか否
か、聞いたことってありますか?

お薬手帳って海外の方は携帯しているのでしょうか?
私の知る限り、ご本人に常備薬があれば、その処方箋や医薬品のリスト、あるいは健康状態を示す文書を英語で持参していることが多いように思います。

とはいえ、いざ、緊急病院へ、となっても、どの病院が急患受付が可能なのか、英語対応が可能なのかは、日本人でも旅先では分かりません。
やはり、日頃から協会や、関係施設等で、その緊急リストの一覧を日本語と英語で準備しておく必要がある、ということかと思います。
特に昨今、プレーする側でのスポーツツーリズムやアドベンチャーツーリズムがポピュラーになってくると、事前にこうした情報を把握したい、と考える旅行者は国内外、増えてくると思いますので。

こうした時に心強い味方が、旅行保険会社さんです。日本人が海外旅行の際に、現地の事務所や提携先で親切な対応でカバーしてくれた経験を持つ方は多いのではないでしょうか?
障害者の方、海外からの方、皆さんが快適に良好できるように、
「備えあれば憂いなし」のホスピタリティで対応したいですね。

長文となり恐縮でした。
ユニバーサルツーリズムとは別にサステイナブルツーリズムも投稿します。