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コロナ危機で、世界最大手10社の広告支出はどう変化した?

マーケティング業界にはこんな通説がある。不況時でも広告を出しておくことで、不況を抜けたときに会社はより強くなる、というのだ。

しかし、今回の危機は並のものではない。ただ、業界全体が停滞しているところもあれば、好況な産業もある。たとえば、消費財大手のP&G(プロクター・アンド・ギャンブル)などは、日用品を買い置きしておく家庭が増えて、売上が伸びていることもあり、マーケティング支出を増やしているという。一方、コカ・コーラ(Coca-Cola)などは、広告予算を大幅に削減している。家庭外、すなわちコンサートやスポーツ観戦の会場、コンビニなどでの売上が減少しているためだ。

そこで米DIGIDAYは、広告支出世界上位10社(RECMAの2018年度データを使用)が発表した最新の決算発表を分析し、各社がこの新型コロナ危機に合わせてマーケティング戦略をどう変化させているのかを調査した。

1. P&G : 広告支出を増やし、ブランドの良さを消費者に訴え続ける方針

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