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店長の誕生日をお客様がお祝いしてくれるお店を作るには?〜岡崎市の和食「魚信」さんのコロナ経営奮闘物語20(7月31日)

こちらの続きです。

なんと、このシリーズも20回到達。いいねやフォローのご支援ありがとうございます!

キャンセル続きの4連休が明けた後、西田さんいかがですか?

「感染者が!」とますますヒートアップ、冷静さを欠いた報道が続くせいでしょうか、せっかくのお祝いや都会から帰省されるご家族でのお食事の機会はまたもや夢となりそうです。今日もキャンセル電話が続き、悲しいです。

とのこと。キャンセルとなった釜飯の200セットは?というと、

本当にありがたいです。ご支援ありがとうございます。おかげさまで中間点の100セットを超えています。後少しのところなので、引き続きよろしくお願いします。

おお、良かったですね。こちらの方も引き続きご支援のほどよろしくです。

さて、今日は以前、別のNOTEマガジンでも語った「お客様がもう1度行きたくなるお店づくり」と関係する話題をご紹介したいと思います。

この勉強会は6月11日(木)に、映像による人財教育企業ブロックス様によって主催されたものです。

https://www.doit-fun.jp

当時は6月19日に東京の自粛解除直前。さあ、来週から営業再開、ということで、「もう一度来ていただくにはどうしたらいいか?」を考えるタイムリーな勉強会でした。

そして、この勉強会で学びを深めるうちに、この「お客様がもう1度行きたくなるお店作り」というテーマは危機から平時に戻る一過性のものではなく、平時においても常にどんな商いにおいても追求すべき深いテーマだと気づかされました。小手先の「おもてなし」「ホスピタリティ」「利便性」「オンライン化」ではなく、お客様とどう長期の関係性を構築していくか、そんなことを考えるきっかけにもなっています。

この困難な時期、勉強会が終わってからも、常に「自分がやっていることは、お客様がもう一度行きたくなるお店・会社になるよう貢献しているだろうか?」という自らへの問いは続いています。「愛されるってどういうことよ?」的な答えのない追求を深める問いです。

 そんな中、昨夜も23時ごろから「うおのぶ食堂」京介店長さんのフェイスブックライブが始まりました。昨日は誕生日、ということもあり、「今日はありがとうございました」とお店の営業状況などを話し、森川さんへカメラをバトンタッチした直後、サプライズが!(映像の10分50秒ごろから)

 なんと、常連のお客様方が誕生ケーキを持ってうおのぶ食堂さんに来訪。店長さんの誕生日祝いに駆けつけたのでした。ライブ中の森川さん、そして、店長も感激されうるっときていたシーンが上記ビデオに映っています。

 自宅からスマホで見ていた母親のけい子女将さんも「愛されとる」とコメントされていました。それを読んだ自分も思わずじわっと感動しました。

 そもそも、京介店長さんがこのフェイスブックライブを始めたのが4月12日ごろと思います。それから3ヶ月半ずっと、見てくれる方がいなくてもほぼ毎日動画配信を続けてこられてきた積み重ねが、昨日の誕生日のサプライズにつながったんだと思います。

そして、冒頭の勉強会での質問になるのです。

「お客様がまた行きたくなるお店って、どんなお店だろう?」

きっと、それは、常連のお客さんたちで相談し合って、店長さんに誕生ケーキを届けたくなるような、うおのぶ食堂さんのようなお店なんだと思います。

だって、「お客様がまた行きたくなるお店」よりも「お客様が、わざわざ終業後に、店長の誕生日を祝いに来てくれるお店」の方がつくるのは難しい、いや難しいどころじゃない。誰でもできることではない。

 様々なビジネス書やコンサルがいろいろと後づけの知識でああでもない、こーでもないと指南することよりも、西田さんの魚信は、そんな素晴らしい店長を見事に育成されました。大手から中小から、どの企業も悩んでいる「お客様から愛される人財の育成」に見事成功されています。

 僕も仕事柄、これまで多くの経営現場で学ばせていただき、医院経営の最前線にも立ち、現場も見てきました。ホワイト企業、いい会社、と言われる建築会社さんや著名な菓子屋さんなどでは、店員さん同士で「おめでとう」「お前が生まれてきてくれて嬉しい」と語り合うシーンは感動的でした。

 しかし、昨日は、何人ものお客様が、定食屋の店長さんの誕生日お祝いに来てくれる、それも、自然発生的な常連さんのつながりから、まるで1つのプロジェクトチームのように集まって、打ち合わせして決められた、とのこと。

彼らにとって、うおのぶ食堂は、単なる食堂ではありません。京介店長は、単なる定食屋の店長、という存在ではありません。

何ていうか、お店とお客、サービス供給側(サプライヤー)とユーザー、という関係を超えて、「仲間」「家族」になってる感じ。

なんだ、もうお父さんの西田社長さんが会社の方針として「岡崎の市民から愛されるお店に」「岡崎市民は皆家族」って経営理念を掲げたら、もう実現が始まっちゃった?!感じ。

 西田さんは、ご家族で長男京介さんの誕生日祝いを少し早めですがおこないました、という家族写真がフェイスブックに上がっていました。

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家族同士が仲良しで良いですね。しかも、3世代、7人の大家族です。この「大家族」で「家族仲良し」で育った経験。これは実に当たり前で価値のないことのように思われますが、しかし、社会に出て、幸せや喜び楽しいことよりも理不尽や怒哀を経験する人生において、戻ってこられる場所があること、それは本人にとっても大丈夫、と心の支えとなることですし、気を使うことなく気楽に過ごせる場所がある、ということは、本当に大切なことです。

「家族経営」を20年以上体感し続けてきた京介店長は、生まれながらにして「愛されるお店作り」につながる体験を自然に積んできていて、あらためて学問的知識的に学ばずとも既にわかっていたのでしょう。

第2波が、と言われる中でも、多くのお客様と寄り添い、心のつながりがあるお店には不況はないのかもしれません。

今日もありがとうございます。

追伸 こちらのマガジンもぜひお読みください。8月は読者さんとの「オンライン釜飯会」も開催します。

(この記事の続きはこちら)


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