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理系出身が捉えるポーカーの世界観

私は大学で物性物理を専攻していました。挫折もありましたがそれなりに勉強はしてきたつもりです。こんな私が理系知識を使ってポーカーをどのようにとらえているかをお話します。

これは確率の話ではありません。世界観・感性のお話です。

別に正解・不正解とかではなく自分がこういう世界観を持ってますよ、という小説みたいなもんなので、批判とかはなしでお願いします笑

逆に自分はこうだ!とかあればぜひ教えてください!笑

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①アクションはマクロの暗記

これを読んで共感していただけた方は、次のセクションに進んでください笑

マクロとはプログラミング用語で、いつも行う同じ操作をワンクリックでできるようにするExcelの機能です。

ポーカーはAハイボードなら全レンジCBだったり、AAでチェックしてチェックレンジを強くしたり、シチュエーションが決まればだいたいやることが決まっています。

プログラミング思考

プログラミング的思考は順次・繰り返し・条件分岐でできています。

「順次」は、ポーカーでいうとただの「ルール」ですね。順番にチェックしてフロップ・ターン・リバーと進んでショーダウンです。

「繰り返し」は、ある操作をある条件が終了するまで繰り返します。ポーカーでいうと、「ハンドレンジの中でありそうか・なさそうかを考える」作業です。BBでディフェンスしてCBを打たれた。さあコールするか。AAはある?ATsはある?そうやって考えていきます。

「条件分岐」は、ある条件で次の操作が変更します。ポーカーでいうと、「相手によってアクションを変える」作業だと思っています。さっきのプレイでAAでチェックしたから、この相手にはこっちのルートで対戦しよう、というイメージです。

ポーカーの強さとは、このマクロが多く入っているかどうかだと思います。このボードは得意だけどこのボードは苦手、この相手は得意だけどこの相手は苦手。そんなことよくありますよね。これはあなたの頭の中のマクロが足りないのです。

Excelには「マクロの記録」という機能があります。これはプログラミングができなくても、自分がした操作を勝手に記録してくれる便利な機能です。ポーカーでいうと「強い人を観察してマネをする」です。よく降りたら暇だという方がいますが、もったいないです!降りた時は自分のハンドについて考える必要がないので、上手い人を観察するチャンスです!どんどん盗みましょう。


②ショーダウンは固有値の確定

これは量子力学です。

量子力学はこの小さなスペースで説明するには難しすぎるので簡単に笑

「シュレーディンガーの猫」をご存じでしょうか?

シュレーディンガーの猫

まあ色々あって猫が生きてたり死んでたりする思考実験です。詳しくはググってください笑

猫は箱を開けるまで生きている状態と死んでいる状態の重ね合わせで存在します。

この重ね合わせの状態を全て記述した関数がシュレーディンガーの波動方程式です。そして、箱を開ける作業を量子力学では観測といいます。観測されると波動関数に固有関数をかけて固有値が求まります。猫でいうと生きているのか・死んでいるのか分かるということです。

ついて来てますか?笑

この考え方をポーカーに取り入れます。相手のハンドはショーダウンまで「レンジ」で存在します。これが「ショーダウン」によってひとつの「ハンド」に確定します。

アクション中は相手のレンジ(波動関数)は正確に知ることはできません。だから推測して自分のアクションを決定するのです。


③ヘッズアップ(単一系)とマルチウェイ(多体系)

これは古典物理学だとかカオス理論の範囲です。

多体系

私は大学で多体系を勉強していないのでざっくりとしか分かりませんが、多体系は単一系より圧倒的に複雑です。

太陽と地球だけの運動を考えるのは簡単です。ケプラーの法則で完全に計算できます。しかし、太陽と地球と月の3体になると話は途端に複雑です。現代科学をもってしても完全に計算することはできず、近似解です。

ポーカーだって同じです。HUは(条件付きですが)GTOソルバーによって解析できます。しかしマルチウェイはまったく歯が立ちません。

そのくらいマルチウェイは難しいのです。逆に言えば、昔ながらの経験と知恵に基づいたアクションがまだまだ使える分野であるということですね!


④まとめ

どうでしたか?

私の頭の中を言語化してみました。もしかしたら同じようなことを思っていた方もいらっしゃるでしょうし、全くの新しい考え方の方もいらっしゃると思います。

ポーカーはルールの中で何をしたっていいんです。だからそれを捉える世界観だって様々です。

だからポーカーって楽しいゲームなんだと思っています。

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