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ファームステイの活動報告#2 @ニュージーランド 豚+コミュニティ=ゴミ削減!!

【イントロ】

いつも読んでいただきありがとうございます。
今回は前回の台湾編に引き続き
2回目ファームステイについての記事です。

2020年1月に仕事と仕事の切れ目を使って、
ニュージーランドで
ファームステイをしてきました。
South Island(南島)のWest Coast(ウェストコースト)で、
海沿いで静かに老後を過ごしながら、
自給自足を目指す老夫婦のもとにお邪魔しました。
潮騒の音とゆっくりとした空気が流れる
ご夫婦と一緒に有機農法や
コミュニティーと連携してゴミ削減などを学んできました。

5分もあるけば、壮大な海を臨むことができます。

本記事では、
このファームステイの活動報告と、
その経験を通して何を学んだか、
そして、読者にシェアしたいこと、
をまとめてみました。

今回の記事の目標は、
①読者さんにもファームステイに興味を持ってもらう
②私自身の経験の振り返り
③有益なパーマカルチャー/
 自然農法/有機農法、生活の知恵のシェア
です。

「ファームステイ」「持続可能な生活」
「パーマカルチャー」「自然農法」「旅」
「田舎が好き」「自然が好き」「ニュージーランド」
などのキーワードに興味がある方に
特におすすめな記事です。
今回もお付き合いいただければ幸いです。

なお、この記事のファームは
HelpxやWOOFFを通して検索することができます。
「ここに行ってみたい!!」と思った方は、
上掲の二つのプラットホームを使ってみる
すぐ見つかると思います。
South Island(南島)のWest Coast(ウェストコースト)
では、ファームステイのホストがそこまで多くないので笑。



【ファームの基本情報】

【ファームとオーナー】

ニュージーランドの南島の
西岸の町Hikitaka(ホキタカ)から
数キロも離れてない場所にホストの家があります。
①自分で作れる食べ物は極力自給してみる
②活かせるものを全て活かす
③家族やコミュニティーと協力する
こと
がホストの目標です。
このファームの運営者は
敬虔なクリスチャン老夫婦です。
おばあちゃんは、会話好きで
さまざまな文化や言語に興味津々。
料理が大好きで、
チーズも材料も含めて自家製で作ってしまいます!!
おじいちゃんは、
笑顔と寡黙を併せ持ち、
シワのある優しい目で見守ってくれる方です。
両者とも精力的に外に出て、
牛/豚/鶏の面倒を見るパワフルな一面もあります。

もともと地元の教員として働いていました。
退職後は、もともとやってみたかった
有機野菜作り、家畜の世話などをしています。
加えて、長年の地元の人々との繋がりを大切にしながら、
地域のレストランと連携したゴミの削減にも
挑戦しています。
そのやり方が非常に独創的で、
驚かされたのを覚えています。

ファームステイのホストになった理由は、
若い人との接点を持ちながら、
様々な交流が生まれ、
そこからホストとボランティア通し
学ぶあうことができるからだそうです。

また、おばあちゃんは密かに日本語を勉強しています。
受け入れた日本人ボランティアと仲良くなり、
いつかその人に会いに行きたいからという理由で、
日夜Duolingoに励んでいます。
日本語話者は特にウェルカムだそうです。

【主な生産物】

彼/彼女らの土地の構成は、
温室畑と放し飼いができる牧草地と養豚所です。
基本的に自給自足やボランティア
へのシェアを目的としています。

主な生産物は
野菜(レタス/ルッコラ/トマト/バジル/ネギ/玉ねぎ)
根菜(ビーツ/にんじん)
動物からの恵み(牛乳/牛肉/豚肉/卵)などです。
非常に寒いニュージーランドの南島では、
野菜は育ちずらい環境では、
放牧された動物たちが貴重な食料資源になります。


【ファームステイで学べること】

①コミュニティと連携したゴミの削減
これは本当に素晴らしい!!と思いました。
地域のレストランでは、確実に生ゴミがでます。
どんなに気をつけたとしても、
卵の殻や野菜の切りカス、消費期限切れの物などが
あまってしまいます。
焼却処分の過程で、
生ゴミは水分を含んでいる分、
焼却効率を落とす原因になります。

ファームホストはクリエイティヴなことを
思いつきます。
「豚は何でも食べる」+
「長年のコミュニティとの繋がりがある」=
「生ゴミの削減」

という結論に行きつきました。
週に数回、
車で町のレストラン(みんな知り合い)を周り、
捨てられるはずの生ゴミを回収する。
それを豚ちゃんたちに食べさせる。
こうすることによって、
ゴミを削減につながり、
なおかつ、豚の飼料の節約になります。
目から鱗でした!!

生ゴミを喜んで食べる豚たち

②搾乳からチーズ作りまで
とにかく自分で作れるものは自分で作ること!!
天然の牛乳は、無添加である一方で、
すぐに腐ってしまいます。
そのため、牛乳が取れ過ぎた場合、
チーズに加工します。
チーズ作りは、ここのファームボランディアであれば、
必ず学ぶことになると思います。

②豚の解体
これは完全にオプショナルです。
もしも、動物のウェルビーイングのために、
そんな現場には参加できない方がいれば、
ホストも理解を示してくれます。
豚の屠殺から、肉の加工まで、
親戚一同で行います。
その一部始終を経験できるので、
自身で豚を飼いたいなら、
是非参加した方がいいです。

お昼寝中。

④キリスト教
キリスト教の教えになぞった生活をしています。
非常に興味深いディスカッションができました。

また、コミュニティの中で人々をつなぎとめる
接着剤的な役割も興味深かったです。
週に1度は知り合いたちが教会に集まり、
お互いの様子を確かめ合う。
上掲の「①コミュニティと連携したゴミの削減」で触れた
生ゴミの回収の連携も、
こうした信仰が根幹にある地域のつながりの中から
生まれたのではないか、と思っています。


【実際の活動内容】

【ボランティアの1日の流れ】

8時から仕事が始まります。
7時には起床し、朝ごはんを食べます。
天気の移り変わりが激しいこともあり、
ギリギリまで仕事の内容が決まらないことがあります。
まったりなファームステイなので、
急に休みになったり、
「教会に行っちゃう?」という流れになったりします。

昼食は残り物がメインです。
昼食後も心変わりの激しい天気がつづくので、
その日によって仕事の開始時間が変わります。

まれに「猫と犬、豚に餌付けだけしておいて〜」
というゆるい流れの日もあります。

ただし、晴れた日は忙しいですよ〜。

また、週に二日の休みがあります。
休日中は基本的に自由行動です。
5分も歩けば、ビーチで散歩することができます。
波が高いので泳ぐことはできませんが濡。

【主な活動内容】

ー 生ゴミの回収 ー
豚ちゃんたちのために、
レストランから長ゴミを回収します。

地域のレストランから回収された生ゴミ。
私の車の中の匂いが香ばしい笑。

ー 雑草の処理 ー
文字通り雑草の処理です。

ー 料理の手伝い ー
1日の楽しみといえば食事!!
食事もみんなで作り、
みんなで洗います。

ー お孫さんたちと遊ぶ ー
ホストの家の隣には、お孫さんを含めた
親戚が住んでいます。
パワフルな子供たちと遊ぶ可能性もあります。
一番疲れます笑。


【心に響いたこと/実践に移したいこと】

【コミュニティとの関係性】

コミュニティと連携することによって、
時として、一人ではできないことができるようなること。
豚とコミュニティを活かしたゴミの削減は、
その最たる例でした。
どこかに定住をすることになったら、
一人で閉じこもらないようにしたいと思いました。

【何もしなくてもいいということ】

ニュージーランドのWest Coast(ウェストコースト)は、
一般の都市にあるエンターテイメントが
ありません。
一方で、そこでは、「何もしなくていい」
という贅沢があります。
老夫婦が旅行に行ってしまい、
私も休みを二日もらいました。
豚に餌をあげる以外、
「しなければならないこと」がありませんでした。
ただ犬を連れて、
海沿いをぼーっと歩くだけの1日でした。
深く足を沈ませる砂を見たり、
寄せては帰る波に犬と突進してみたり、
夕暮れの一色とは言えない多彩な色の広がりに気づいたり。
「何もしなくてもいい」という環境に
とてつもない贅沢さを感じました。


【まとめ】

歴代のファームステイの中で、
最もまったりしていました。
しかし、緩慢な時間の流れだったからこそ
得られたインスピレーションがありました。
あまりフィジカルに自信がない方でも、
十分に楽しめます。
働く、というよりは、
肩の荷を下ろすようなファームステイでした。

この度もご一読いただきありがとうございました。
上記のファームのホストはヘルピクス(Helpx)という
プラットフォームからコンタクトを取ることができます。
もしもヘルピクスに興味がある方、
ヘルピクスへの見識が欲しい方は、
下記の記事も読んでみてください。


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