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ありがとうコメダ北大阪店

いらっしゃいませ。

朝8時のコメダはほとんど満席で、席に着いた3分後には整理券が導入されて、すぐさま待機の列が発生した。ギリ滑り込みセーフ。

作業をするときにはコメダを良く使う。
コーヒーが美味しいし、パンが食べられる。シンプルな山食パンが結局一番うまいのだ。

世間からしたら立派な朝活の領域だと思う。
でも少し前だったら、8時なんて言ったらむしろコメダを出る時間だった。

大阪にいた頃は5時に起きて作業して、7時の開店と同時に最寄りのコメダに行って朝ごはんを食べながら作業して、8時には飛び出して電車に乗る生活を一時期は繰り返していたと思うと自分の体ながら信じられない。お前、正気か?とすら思う。

今ほど飲み会がなかったから必然的に早寝早起きの習慣も整えられてた部分もあるにせよ、今からそれをやろうと思ってもメンタルがついてこない。大阪にいた頃は、割とよく頑張ってたと思う。

というか、大阪という土地がやっぱり何より肌に合っていた。いや、大阪のキタに2年間住んで働いてただけで大阪のことなんかまだほとんどわかっちゃいないけれども、少なくとも今住んでる駅の最寄りのコメダよりかは大阪の時に通い詰めたコメダの方がくつろぎやすかったし、紀伊國屋梅田本店への愛着は書店員に勝るとも劣らない自信があるし、朝ですら対して混まない地下鉄も快適だったし、縦と横にしか行かない路線図の潔さも見ていて清々しかった。

やっぱり大阪に帰りたい。

大阪は「行く」でも「戻る」でもなく、「帰る」場所だと考えているあたりよほど馴染んだのが自分でもわかる。

大阪に行きたすぎて禁断症状が出そうである。
本当はこの土日に弾丸で大阪に行こうかとも思っていたけど、別に行ってもやることはないし、6連勤で力尽きたのでやめた。
大阪はあくまで住む場所だ。

大阪のことを考えながらコメダでパンを齧ってたら梅田〜淀屋橋の近くにあるめちゃくちゃ美味いパン屋達を思い出してまた萎えた。山食パンも美味しいけど時々食べるマジなパンには勝てない。マジなパンってなんだ。もはや語彙力も失っている。

大阪の土地柄も相まって当時そこそこ真面目に生きてたなあなんて今更ちょっと美化されて思い出される。思い出したくもない地獄みたいな仕事までもが何食わぬ顔で尊い大阪の記憶の中に鎮座してることだけは許せないけど。

大阪にいた頃は「学生時代はよかったなあ」なんて思いながら生きていたので、今「大阪はよかったなあ」って思って生きているあたり現実を見ないのはいつまで経っても変わらないらしい。

目の前の大量の課題を前に「直視できるかよバカやろうが!」と毒づいて生きてる。結局困るのは自分だからどうせやるんだけど、やるにしても、追い込まれたらさすがにもうちょっと頑張るタイプだと思っていた。もはや追い込まれてもやらなくなってきた。これが老いです。

コメダの入口近くの席は整理券を取りに来る客で頻繁な出入りがあるのでその度に冷たい風が入る。大阪の時に通ったコメダは入口前は広くスペースが空いていて、外気の温度を気にしたことなんかなかった。今とても寒い。だんだんイライラしてきたし待機の列も続いてるからさっさと切り上げて退出しよう。結局ジャケットを一度も脱ぐことがなかった。コメダにきたらやる気が湧いてくるからと思ったけどそんなことはなかった。

後ろの方でガシャーンとカトラリーの山がぶちまけられた結構大きい音がした。体裁を保っていたものが崩壊する様子に、色々頑張ろう!というメンタリティが崩壊した今ならシンパシーを感じられる。

このまま究極に堕落の道を突き進めば、いつか反動でとてもえらいひとになれるんじゃないか。分かっている、今、とても頭の悪そうな考えをしている。
そう思って一旦面倒なことを色々棚に上げて現実逃避をしようと思う。とりあえずもう一回寝る。起きたら真面目な自分になってるかタスクが全部終わってますように。



本日の営業は終了しました
まだのご来店をお待ちしています

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