バーチャルSNSのモテを考える
私がバーチャル空間での生活をはじめて2,3ヶ月くらいが経ちました。最初はclusterから始まり色々縁があり、NeosVRとVRChatへも進出。プラットフォームごとに異なる様々なカルチャーに触れることができました。
また私自身もバーチャル空間でDJをやったり、バーチャル空間内のフリーペーパーの編集記者として活動したりと、なぜか新しいことにチャレンジしたくなるバーチャルSNSの妙を感じています。
とはいえ常に目的を持って行動しているわけではなく、大半は遊んだり、雑談をしている時間の方が長いです。そんな時間が長く続いて各バーチャルSNSに友人ができました。まだこちらの世界の生活が短い私ですが多分100人近くの人には出会ったと思います。
私たちはバーチャル化していますが、魂はリアルにあるので少なからず素の部分が出ます。ある程度は別の情報で上書きしたり、演じたりすることでリアル空間とは異なる情報を付加することもできますが、全ての情報を作り変えることは難しいでしょう。
またバーチャル化していても私たちは人間です。異なる人間と出逢えば意気投合して仲良くなったり、逆に様々な点の不一致で険悪な関係になることもあります。また恋愛関係(擬似的なものも含む)になることも少なくないでしょう、「お砂糖」という関係もありますね(ちなみに最近は複数形の多糖類という概念もあるそうです)。
そこで私の狭い交友関係の中で「この人はバーチャルSNSでモテそうだなー」と思った2タイプから、なぜ私がそう感じたかをまとめていきたいと思います。
バーチャル世界でモテる真反対の2タイプ
私が「この人モテそうだなー」と強く感じた人は2タイプいらっしゃるのですが、タイプは真反対です。ここではリアルの延長線上にあるモテと、バーチャルSNSならではのモテという表現をします。もちろん他にモテてる人もいるでしょうし、違うタイプのモテ方をしている方もいると思いますので、ぜひいらっしゃったらぜひお話を聞かせてください。
さて、バーチャルSNSのコミュニケーションはリアルと事情が異なります。具体的にはバーチャルはリアルから情報が落ちていると私は考えています。例えばどんなに容姿端麗でもアバターで見た目は変わるし、相手の体に触るという物理的な触覚や、付けてる香水の香りもない。フルトラでも細かい仕草までは再現できないし、今いる場所に関する情報もありません。
私はずっとSNSでの情報量の話をしていますが、コミュニケーションというのは様々な情報を相手と共有する行為ですよね。声を聞いて、顔(表情)を見て、肌に触れて、相手の匂いを嗅いで、話をするというのがリアルのコミュニケーション。
テキストベースのコミュニケーションはそういったあらゆる情報が抜け落ちたコミュニケーション。そしてバーチャルはリアルより情報は多い、けど落ちてる情報もあるし、すげ替えられるところはすげ替えられる。それがバーチャル世界の妙だと思います。
そんなこれまでにはなかった空間、バーチャルSNSで彼らはどんなコミュニケーションをとっているのでしょうか?
一方はリアルでも持てそうなお兄さん/お姉さんタイプ
このタイプの人は一言でいうと包容力があるタイプです。安心感を与えてくれる、深く信頼できる人とも言えます。頼りになるお兄さん/お姉さんタイプですね。
普段はおどけて冗談を言っていたり、くだらない話をしているのですが、真面目な話をするとちゃんと真面目に返してくれるし、相談にも乗ってくれる。誰かの話を受け入れるだけじゃなくて、時には真剣に叱ってくれるというタイプです。
表面上だけ取り繕った「困ったらなんでも相談に乗るよ」っていう人もいらっしゃるのですが、このタイプの方ははバーチャル世界の見知らぬ他人に真摯につきあい、人間関係、人とのコミュニケーションに多くのリソースを割いています。もちろん相手の性別などで差別することなく平等に接してくれます。
他の様々な要素も絡んでくると思うのですが、素直にリアル空間でも人気が出るタイプだと思います。
バーチャルだからこそモテ力が倍増するタイプ
こちらが本題です。私はバーチャルSNSの利点を使うからこそモテ力が倍増するタイプの方に出会いました。
モテを考える前にそもそも他人と信頼関係を築くことを考えてみます。バーチャル世界ならではの利点とは何でしょうか。
私は「美少女アバターを使えること(見た目が変えられること)」が利点で、モテ力を上げるためにはそこに付随する「相手との(仮想空間上での)物理距離を詰めやすいこと」、「ボディタッチがしやすいこと」という大きいと思います。
「美少女アバターを使えること」これは非常に大きいと思います。例えばリアルでいかつい男性アバターが近づいてきたら身構えてしまいますよね、私は身構えます。バーチャル世界みたいに「特に用はないけど挨拶するために近づいた」なんて言われたら即座に警察に通報します。
ですが美少女だとどうでしょうか。相手に与える威圧感は限りなく低いと思います。むしろ可愛いらしいので積極的に近づきたいとすら思うかもしれません。コミュニケーションのステップをショートカットできる、美少女にはそういう力があると私は思います。
そして(仮想的な)距離を詰めての肉体の接触です。リアル空間でもボディタッチが上手い方というのはいらっしゃると思いますが、バーチャル空間でもボディタッチが上手い人は人との距離を縮めやすいのではないかと思います。
今のバーチャル空間ならではの利点だと思うのですが、軽率に相手の頭を撫でるような行為が、ごくごく一般的な社交的行為として浸透していますよね。リアル空間で初対面の人の頭を撫でるなんてことは一般的な大人の社会では認められないでしょう。
頭を撫でる以外にも、抱きついたり、手をつないだりとバーチャルだから許される距離の近いコミュニケーションがバーチャル空間では可能です。そういった行為で相手との距離を一気に縮めることができます。
美少女になるメリットや理由についてはバーチャル美少女ねむさんが詳しいのでnote読んでください。
もちろん他のタイプもいると思いますし、真似をしたらモテるというわけではないと思います。
ただバーチャルSNSでのモテを考えて、改めて感じたのがバーチャル空間はリアル空間と地続きの場所でありつつ、また独立している場所でもあるんだなということです。リアル空間のノウハウがそのまま活かせることもあれば、バーチャル空間ならではのノウハウもあります。逆も然りでバーチャル空間だからこそ気をつける必要があることもあるでしょう。
そしてそれはモテに限った話ではなくバーチャル空間上の人間関係の構築にも言えるのかなと思ったりします。バーチャル空間ならではの立ち振舞を掴む人がバーチャル全盛になるであろうこの先の社会で、アドバンテージを握っていくのかなーなんて思いました。
バーチャルゲームライター:でんこ
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