PyCon APAC 2023に参加してきたよ!
2023年10月26日(木)~29日(日)に東京で開催されたPyCon APAC 2023に参加してきました。今回はそのレポート記事です。
4日間すべて参加するのは困難だったので、2日目、3日目のカンファレンスと、4日目のスプリントに参加しました。
PyCon APACとは
PyCon JPとは
1日目:チュートリアル
1日目はPythonのチュートリアルということで、参加を見送りました。Pythonを布教している側としては他の方のチュートリアルも参考になるので見たい気持ちはあるのですが、このために1泊増やすかというとちょっと…
手元の仕事のことと、秋から年末にかけて技術同人誌イベントが立て込んでいることもあり、断念しました。
2日目:カンファレンス
2日目の朝に新幹線に乗って東京へ。午前のセッションは見送り、午後から参加しました。
会場のTOC有明コンベンションホールに入って4階受付へ。受付からすぐ隣の部屋がスポンサー展示ブース、そのそれぞれ奥にセッション用のホール2つずつが伸びている、という形です。
とりあえず受付でびっくりしたのがノベルティが豪華。会場案内のパンフとスタンプラリー用のカードはともかく、トートバッグとTシャツが付いてきましたw
スポンサーブース
到着したのがランチタイムだったのもあってとりあえずスポンサーブースへ。
こんな感じでたくさんのPython関連企業様が出展されていました。
セッション
そして肝心のセッションへ。
Higuchi Kokoroさんの『Pythonでのパッケージング:エコシステムの理解と現場での活用』
膨大なライブラリにより幅広い分野で活用されているPython。それを可能にしているパッケージングエコシステムについてのお話です。
機械学習やAIの発展とともに特に注目されるようになったPythonですが、実はその歴史は長く、どういった経緯で、どういった課題に対応するためにこれらのシステムが生まれてきたのか。
背景事情から概要を学びとることができます。
続いてTakayuki Shimizukawaさんの『Django ORM道場:クエリの基本を押さえ,より良い型を身に付けよう』
DjangoのORMの裏で実際にどんなSQLが発行されているのか、ログを見る重要性や「Django ORMあるある」を紹介しつつ、ORMを利用する際の注意点、基本、改善方法まで、実際のコードに近い実例を用いながらの発表でした。
セッションはPyCon JP さんから公式にYouTubeに公開されています。
今回参加できなかった方はぜひ実際のセッションを見てみてください!
英語のセッションを聞けるか挑戦
今回は日本開催ですが、PyCpn APACは世界的なイベントなので当然英語のセッションも多いです。国外からいらっしゃったスピーカーさんはもちろん、日本人スピーカーでも英語でのセッションがあります。
そんな英語セッションを私は聞くことができるのだろうか、というのも気になったので実験してみました。
結果。うん、ムリそうw
セッション内容がほぼ自分が知っていることであればいけるかなーという感じ。
(参考までに、英語レベルは高1の時に取った英検準二級と、輸入販売やってた時のメールのやり取りくらい。「聞きとる」訓練をほぼしていないのでまぁ厳しいですね。)
ただ、セッションは大きな会場でも聞き取りやすく話そうとしてくれるので、リスニングの練習として結構いいのでは、と思いました。技術わかるけど英語がーという人はこういうカンファレンス通うと英語力も向上しそう。(なかなかないけど)
PyLadies Caravan & Python Boot Campミートアップ 2023
2日目のカンファレンスの後はこちらのミートアップに参加。
PyCon APAC 2023の開催に合わせて全国から集まるであろう PyLadies Caravan & Python Boot Camp(以下PyCamp) 関係者で集まって交流するイベントです。
9月に「Python Boot Camp in 富山県富山市」を開催させて頂いたご縁で、pycamp現地スタッフ枠で参加させて頂きました。
どちらも日本各地でイベントを開催しているコミュニティだけあって、関東圏以外にも愛知、徳島、福岡など各所からPythonistが集まりました。
オンラインで交流したりお世話になったけれど実際にお会いするのは初めて…という方もちらほら。初めて会うのに「あの時はお世話に~」「懐かしいですねー」みたいな会話が盛り上がるのはチョット不思議な楽しさもありました。
3日目:カンファレンス
この日は朝から丸一日カンファレンス。
Keynote(基調講演)
2日目はLorena Mesaさん。
元政治学者で、活動家ということもあり、政治や倫理を絡めた熱の入ったお話でした。
エンジニアリングとデータ サイエンスのキャリアを追求するきっかけとなった背景、コミュニティをいかに組織していくかなど、自身が立ち上げたシカゴのPythonコミュニティ、Chipyという実例を交えながら話してくださりました。
スポンサーブース&お昼
昨日混んでて回れなかったブースを訪問してからお昼。
セッション
午後のセッション。
まずはPyCamp富山でTAを務めてくださったShota Kokadoさん。
PyCampメンバーで集合写真を撮るために20階へ。20階はPythonに関する様々な団体・コミュニティの告知スペースとなっています。
再びセッションへ。
こちらは PyCamp で学んだ内容をもう少し発展させて、Webスクレイピングでデータを取得→データを整える→そのデータを使ってご当地グルメマップを作る、というもの。
PyCampをきっかけにPyConAPACに参加した方も楽しみやすい内容となっていました。
そしてLT&クロージング。
LTそのものも興味深いですが、日本人エンジニアが頑張って英語での発表に挑戦したり、逆に外国から来てくれた方が挨拶だけでも日本語に挑戦してみたり。
こういったトライは国際カンファレンスならではでした!
懇親会
そしてPyConAPAC公式の懇親会。
20階からの壮観な景色と食事を楽しみながらのパーティーです!
今回の PyCon APAC に参加するきっかけとなった PyCamp, PyConJP の皆様をはじめ、多くのPythonistたちと交流することができました!
目玉はなんといっても今回の PyCon APAC 限定オリジナルビール!
醸造所の t0ki.brewery さんのご協力により実現したそう!
仕込みの様子も動画にしてくれています。
https://www.youtube.com/watch?v=Vp6go5KCpKA
4日目:スプリント
4日目は渋谷のHENNGE株式会社様でスプリント。
スプリントとはアジャイル開発の中心的な手法で、スクラムチームが一定量の作業を完了させる際の、短く区切られた期間のこと。
つまりこのイベント日を1つの開発期間として、みんなで何か作ってみよう!というイベントですね。
私は Python Boot Camp チームに参加して、PyCampのチュートリアル用テキストのアップデートに挑戦しました!
こんな感じで画像1つ追加するだけでもGitHubのリポジトリをフォークして、ローカルにクローンして、プッシュする前にsphinxでHTML出力確認して、sphinx入れるためにvenvでPythonの仮想環境を作ったり…
特にGit周りはチームでの作業に慣れていない私にとって良い経験になりました。
ちなみに作業内容は5分で終わるような簡単なものもたくさんあって、このイベントで経験させてくれるために、あえて残しておいてくれたのがよくわかります。
そして16時からは成果報告タイム!
各スプリントリーダーが5分で本日の進捗や成果を発表します!
UnOfficial Party
このあと非公式があったのですが、日程的な都合で私は参加せず、そのまま新幹線へ。
それでもカンファレンス漬けの2泊3日、めちゃくちゃ楽しかったです!
(楽しみすぎて体力がゼロですw)
総括
今回の PyCon APAC、私にとって
初めてのPython系大型イベントへの参加
初めての国際カンファレンスへの参加
初めてのスプリント
など、色々と初めてづくしではあったのですが、個人とは別に、富山IT勉強会の主催としてなにか富山に持ち帰れないか、という視点でも参加していました。
もちろん規模はマネできませんが、企画やスキームは参考にできるかもしれません。
特にスプリントは富山でもできるのでは!と思っています。数名のスプリントリーダーがいれば可能…富山IT勉強会のサイトを改善するチームと、技術合同誌を書くチームと、Djangoで実際にWebアプリ作ってみるチームと…リーダー3つ兼任はムリィ><
までも先にリーダー候補を数人捕まえて日程を合わせて…ってすればできそうですね( ̄▽ ̄)ニヤリ
あとこのレポート、人が載ってる写真少なすぎィ!
次回大規模イベントに参加する際はもっと声かけて一緒に写真撮るとかしていきたいです!
(本当は来場者ブワーッってなってる写真撮りたいんだけど、全員に許可取るの無理だしその辺は公式さんにお任せします!)
書籍の宣伝
最後に少しだけ宣伝をさせて下さい!
10月にインプレス社様より『PythonとDjangoではじめる!Webアプリ制作ハンズオン』を発行させて頂きました。
Pythonの基礎文法を身に付けた方向けの本で、Python製WebアプリケーションフレームワークDjangoを使って、Webアプリ制作を学ぶ本です。
本書の特徴はWebアプリを作るための周辺知識を浅く広く包括的に扱っている点で、HTMLでWebページを作るところから開発用のローカル環境の構築、Djangoを用いたWebアプリの制作、そして最後はVPSをレンタルして、制作したWebアプリを実際にデプロイするところまで抑えています。
今回のPyConAPACやPyLadies Caravan、Python Boot CampでPythonのチュートリアルを終えた方、次のステップとしてWebアプリの制作に挑戦してみませんか!
ということで今回の記事を締めくくりたいと思います。
それでは!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?