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Blenderって何?魅力・特徴・できること! 【これから始める方へ】

3DCGと聞けば、みなさんは何を想像されるでしょうか?

映画・ゲーム・アニメーション・テレビ・建築・製品デザイン・医療や工業デザイン・VRやAR・VTuber・3Dプリンターなどなど、デジタルの急激な発展にともない様々な分野で3DCGは活用されています。

その3DCGを作成できるソフト「Blender(ブレンダー)」についての魅力や特徴・学び方などをここでは紹介します。


Blenderってどんなソフト?

Blender(ブレンダー)は3Dコンピューターグラフィックスやアニメーションなどを制作できるソフトウェアで、最大の特徴は誰でも無料で使用する事ができるんです!!

で、どのようなものが作れるのか?
まずはBlenderの公式YouTubeチャンネルから、こちらの動画をご覧下さい。

これが作れるんです、、す、すごいですよね!
(ちなみにBlenderは日本語にも対応しています)

3DCGソフトには、大きく分けて統合型と特化型の2種類があります。

統合型は3DCGを制作するために必要な多くの機能が備わったもので、一つの作品を最初から最後まで作成する事ができ、代表的なものには、MAYA(マヤ)や3ds Max(スリーディーエスマックス)などがあります。

一方、特化型は特定の機能(モデリングやペイントなど)に特化した、より使いやすさなどを重視したもので、代表的なものには、ZBrush(ズィーブラシ)やMARI(マリ)などがあります。

Blenderは全ての機能が備わった統合型のソフトになります。
ただ、Blenderと上記に挙げた代表的なソフトとには決定的な違いがあります。それは、Blenderは無料という事です!
無料ソフトによくある何かの機能が使えない、といったこともなく全ての機能が使えます。

なぜBlenderは無料なのか?

Blenderはオランダの会社Not a Numberにより1995年に販売されましたが、2002年に会社が閉鎖されBlenderの開発も終了。。

しかしその後、開発者のトン・ローゼンダール氏の「誰でも利用できるようにしたい」という想いが、熱心なボランティアグループと数千人の Blenderサポーターに伝わり、多くの寄付金により無料になって世界に再リリースされました。

Blenderの特徴は、自由で開かれた環境とそれに賛同する世界的なコミュニティです。現在においても開発費や使用料は、多くの有名企業や個人の寄付によって、無料のオープンソースウェアとして世界中で配布されています。

出典:blender thanks

また、Blenderは利用する側だけではなく、開発する側にもオープンです。
世界中の個人ユーザーや企業が開発した機能を、新たに取り入れたりカスタマイズすることも可能で、そのあたりもBlenderの魅力の一つです。

でも無料だから、やっぱり有料のソフトの方がいいのでは…?

そう思った方はぜひ、Blenderを試してみて下さい!
むしろ全てを把握し使いこなすことは無理と言えるほど、膨大で充実した機能が搭載されています。

Blenderで何ができる?

Blenderでできる主な機能を、YouTubeにUpされている参考動画と共にいくつか紹介していきます。

■モデリング
3D空間内で物体(オブジェクト)の形を作る


■スカルプト
彫刻や粘土のような感覚でオブジェクトを形成


■アニメーション
モデリングで作ったオブジェクトに動きをつける


■テクスチャリング・シェーディング
3Dモデルに色や質感・模様などをつける


■グリースペンシル
3D空間に絵を描いたり、2Dアニメーションの制作も可能


■VFX
実写映像との合成や特殊効果


■シュミレーション
炎・流体・布・粒子・髪の毛などを物理演算を用いて表現


■レンダリング
画像や動画などを書き出す作業


■ビデオ編集
カットやカラーグレーディングなどの動画編集

こんなにも、いやこれで全てではなく、まだ他にもあるのですが。。

やりたいことは全てできる、と言っても過言ではないくらい機能が揃っていて、しかもそれが無料で使えてしまう、まさに「神ソフト」なのです!


Blenderは公式サイト↓↓↓からダウンロードすると誰でも無料で使えます。


Blenderの将来性

3DCG制作の現場では、MAYAや3ds Maxなどが今でもメジャーなソフトなので、その分野で活躍するには使用するソフトを習得することが前提となってきます。ただソフト自体高額なものが多いため、一般の方が最初から購入の価値があるのかどうかを判断するのに、迷ってしまうのが現状です。

現在の世界中の流れを見てもデジタル革命により、あらゆる情報がデジタル化され3DCGの分野においても、今後ますますクリエイターの需要が増えていくと予想されます。

そんな中、Blenderは無料で使えるので、導入のハードルが低く気軽に始める事ができます。また作った作品は商用利用もできるため、世界中で一般のユーザー数が多い要因となっています。

さらに新機能の追加や改善などのアップデートが計画的に行われ、公式サイトのリリース情報を見ても進化のスピードが速く、次にどんな機能が搭載されるのか将来的にも期待が膨らみます!

出典:Blender リリース スケジュール 2023 ~ 2024 年


また、Blenderを導入する企業も増えてきています。あの「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の一部の制作段階でBlenderが使用され、制作を手掛けたアニメ・CG制作会社も「Blender開発基金への賛同」と「主要な3DCGツールをBlenderへの切り替えを開始している」と以前に発表がありました。

出典:Blender ユーザーストーリー

Blenderへの移行を決めた背景には、やはり主要ツールのコストが問題にあったそうです。大規模なプロジェクトにおいて、同じツールを使用しないと互換性の問題から生産性が低下してしまいす。なので全てのクリエイターが共通のツールを使うのに、無料で導入できるBlenderへの移行を決断されたそうです。

前述のように、一般のユーザー数が多いのもBlenderの特徴で、クリエイターの育成という観点からも、気軽に利用できるBlenderは大きな役割を果たし、将来的にはさらに成長を加速していく可能性は十二分にあると思います。

Blenderの学び方

Blenderには膨大で充実した機能が搭載され、常に進化を続けているので「習得するのは容易です!」と言うと嘘になります。途中で挫折する方も少なくないかもしれません。

Blenderに一度触れてみて楽しさを少しでも実感できれば、Blenderには強力な味方がいます。それは無料のオープンソースウェアであるがゆえに、世界中に広がるクリエイター同士のコミュニティです!

海外のクリエイターの方はもちろんですが、日本のコミュニティも広がっていますので、検索すると日本語の記事もかなり豊富ですし、今ではYouTubeで使い方などの解説動画もたくさんあります。

ちなみに私自身もチュートリアルをいくつか配信していますので、ご興味のある方は下記のリンクより是非!

スクールに通うと直接指導を受けられるのが強みではありますが、独学で勉強できる環境が揃っている時代でもあります。少し自己投資できる方であれば、オンライン講座を受講するのもスキルアップに繋がると思います。

まずはなんとなくBlenderで何ができるのかを把握したら、たくさんある機能を使いこなす前に、YouTubeで簡単そうなチュートリアルを参考にするのがおすすめです!最初のステップは気軽にBlenderに触れることです。

基本的な操作はBlenderを触っていると必ず身につくので、徐々に自分が作りたいもの、何が楽しそうかを絞って学習するのが、最初のスキルアップの1番の近道だと思います!

まとめ

今回は3DCG制作ソフトBlenderの特徴やできる事・将来性などについて見てきましたがいかがでしょうか?
無料で高機能な上、情報量も多いので気軽にはじめてみたい方や、将来3DCG業界で活躍してみたいという方にも、Blenderは最適なソフトだと思います。

先日、テレビで小学生の子供がBlenderを使って、素晴らしい作品を作っているのをたまたま目にして、この先さらに3DCGの需要が高まっていくのを実感しました。

一番最初に記述したように、3DCGは映像作品だけではなく様々な分野で活用されています。この記事を読んでBlenderに興味を持たれた方は、ぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか!

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