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【エンジニア採用】年間1名だったエントリーが349名になるまで1年間でやったこと(後編)

こんにちは。株式会社DELTAで経営企画室におります、吉川と申します。
DELTAは2023年アドベントカレンダーに参加しています。

今回は前編に引き続き、DELTAで23年度から本格化した採用活動について総括しようと思います。

前編のハイライト
・年間エントリー数1名という実績からスタートする。
・とりあえず求人票を掲載、スカウト送信。全く成果は出ず。
・自己紹介記事など、インターネット上のコンテンツを整備し、何十回も改善する。
・初めて人材エージェントさんとタッグを組む。
・半年でエントリーは累計125名になる。

DELTA 公式note:【エンジニア採用】年間1名だったエントリーが349名になるまで1年間でやったこと(前編)

7か月目:スカウト媒体利用を「いったんやめる」

ありがたいことにエントリーいただく回数は増えてきていたのですが、お互いにとってマッチング度の高いエントリーが増えていたかでいうと、そうでもありませんでした。よりマッチング度の高い方と出会うために媒体運用の質を上げなければと考えました。

よくある話④スカウト系媒体運用の難しさ、コスト

結論から言うと、DELTAで本格的に運用している媒体は今は特にありません(最低限の求人掲載などは続けています!)。スカウト系媒体を中心に、様々な媒体を検討しましたし実際に運用もしましたが、どうにも今は成果が出せるイメージがわきませんでした。

まず「スカウトでは、面白さが伝わりづらい」と感じました。
DELTAの主な面白さは、CTO向かいの仕事であること、ソリューションフリーであること、SEVENRICH GROUPに属していることによって広がる可能性と思っています。
ただし、実績が多ければまだしも、初見の方にこれをスカウトメールで長々と伝えることが難しく感じています。だからと言って何かを省略して短く伝えようとすると、「なぜ強いのか?」がわからない内容になってしまったりします。

また、スカウト系媒体の運用にはとにかく人的コストがかかります。掲載求人やスカウト文、ターゲティングのPDCAを毎日回し続けるのは片手間ではできません。

そして、一定までスカウト文や条件をPDCAすると、そこでの差別化は難しくなり、終盤は送信可能数と確率論の世界に入るというのは、過去の事業経験から感じていました。つまり、スカウト系媒体利用でカギになるのは結局「スカウト送信可能数」である、ということです。

その点、今の弊社とマッチするスキルセットや志向性をもつエンジニアの方はプラットフォーム上に少ないという仮説をたてました。すなわち、「CTOを相手にする面白さと難しさに共感できる」「(何か革新的な)特定のプロダクトの機能開発をすることだけが面白さではない」「連続的に技術負債を解消するのは面白い」と感じてくださる方です。

プラットフォーム上に比較的多く存在する若手エンジニアの方だと、「こういう機能を作りましょう!」など、もっとわかりやすいエンジニアポジションに惹かれることが多いのではと考えました。

逆にベテランの方だとこの面白さを共感してくださることが多いのですが、ベテランの方は媒体ではなくリファラルなどで転職活動をすることが多いので、こちらも相性悪と判断。

結論として、今のDELTAがこのフィールドで勝負することは得策でないと判断しました。

8,9か月目:エージェントさんへのフィードバックをめちゃくちゃ丁寧にやる

媒体運用が得策でないなら、エージェントさんからの紹介の質を上げる努力をしなければなりません。

  • 「こういう方はDELTAに合うと思う」を伝える

  • 「この方はこういう点がすごくマッチしていた。こういう点があればよりマッチだった」を伝える

言うのは簡単なんですが、上記をほぼすべてのエントリーに対して徹底しました。
正直、この施策が母集団拡大において最も効果のあった行動だったと思っています。

弊社クライアントのCTOは自社メンバーに任せきれないリアーキテクチャ、コスト削減、速度改善、可用性の向上など非機能要件を多く抱えています。我々の技術支援は、CTOの課題を聞きながら、エンジニアが自ら解決策を考え、提案するお仕事です。そこで、このような構造に対しての理解と、その解消を好む志向性の有無が弊社の判断材料になります。

しかし、この頃多くの履歴書や職務経歴書、エージェントさんからの推薦文には、上記に関する情報が少なかったです。そのような経験をしていないけど書類エントリーがあるとか、そのような志向性がないから書類に記載がないとか、経験があっても必要性を感じずにアピールしていらっしゃらない場合もあります。
これだとミスマッチは減りません。

そのような経験をしていなければ弊社の即戦力にはなりえないですし、したいと思っていなければ面談した時点で会話がかみ合いませんし、アピールしてもらえなければ書類選考の時点で僕らが目を付けられません。

そこで、上記のようなミスマッチや機会損失を減らすために、エージェントさんに対して、個別の候補者さんごとのフィードバックを送らせていただきました。月次の定例で抽象的に伝えるのではなく、個別に伝えました。

エージェントさんへ送っていたSlackの一部抜粋
エージェントさんへ送っていたSlackの一部抜粋 2

1度でもエージェントさんが素敵な紹介をしてくださったら、共通言語が生まれます。そこからは早いです。「○○さんの■■バージョン、みたいな感じです!」みたいなコミュニケーションがとれるようになります。

余談ですが、こういったフィードバックに真摯に向き合ってくださる担当者さんと採用活動をご一緒するのはとても有意義に感じます。
改めて、いつも真摯にご支援いただいている皆様、ありがとうございます。

10か月目:新卒採用活動、インターン募集開始

これまで新卒採用活動に尻込みしていた理由は、「ジュニアスキルな方にアサインできる仕事のイメージがわかないと思うから」「自社で満足いく教育体制を構築できないと思うから」というものでした。

よくある話⑤「若いメンバーはカルチャーをつくる(から、新卒採用をオープンすべき)」

一方で、多くの先輩経営者がカルチャー形成観点での若手採用の重要性を説きます。私は長い間これにピンとはきておらず、「まあ今じゃないか」と軽んじていたのですが、段々とこの必要性を感じ始めました。というのも、たくさんの方と話す中で、「若いエンジニアの皆さんは、エネルギッシュだ!」と感じる機会がシンプルに多いのです。

当然スキルや経験は粗削りなこともありますが、そんなことはエネルギーがあれば入社後でも改善していけます。我々経験者は一定の正解を知っているかもしれませんが、失敗を知っているからこそ打席を恐れたり、コミットを怖がったりします。でも彼らにはそれが少ないのです。とにかく成長したい、いい人生にしたい、そういう前向きな姿勢と向き合うたびに、「このエネルギーで組織がいっぱいになったら、励まされるな!楽しいな!」と思います。

若干発足2年ですが、新卒採用にまずはトライすることに決めました。数個の媒体に求人掲載をしつつも、中途採用での反省も踏まえて、よりリファラルや地上戦に近い戦略を立てていました。

新卒採用やろう!ってなったあとのSlack

結果的に2023年12月現在、内定直結型インターンには20名を超える応募をいただき、うち2名が弊社でインターンを開始しています。

よくある話⑥逆求人?コミュニティ?イベント?

まずはいくつかの求人掲載型媒体に弊社インターンの募集を掲載しました。採用支援を行っている会社が主催する逆求人イベントにも参加しました。

ただ、最も私たちとして実施してよかったと思えたのは、学生向けのハッカソンでした。

23年の12月に、株式会社Xtravelerさんの主催、弊社は協賛という形で1dayのハッカソンを学生向けに開催しました。当日は9名の学生が3チームに分かれて開発課題に取り組んでくれました。

当日の開発課題は、全て弊社代表の丹が作成し、弊社の幅広い支援実績からインスパイアされたものになりました。前日まで「問題が簡単すぎたら(難しすぎたら)どうしよう」「つまんないっておもわれたらどうしよう」と話してみましたが、蓋を開けてみれば、「(旧帝大の2次試験みたく、)だいたい5~6くらい解ける」ちょうどよく楽しめるものにできていたようでした。

学生さん方持ち前の超前向きパワーで、積極的に取り組んでくれるだけで嬉しく感じました。
そして、実際にゴリゴリと課題を解決している学生さん方(しかも何人もいました!)には、心からインターンのオファーをしたいと思えました(そう思える出会いは、他の手段ではなかなか稀なものでした)。

11か月目:めちゃくちゃいろんな人に会う

終盤になって参りました。ここまでである程度の下地が整い、いわゆるミドルレイヤーの方々と会う回数やマッチング度は比較的高くなってきました。いわゆる「母集団形成ができた」と言うやつなのでしょうか(あまり言い方が好みではありませんが)。

しかし、いわゆるEM、ハイレイヤーの方との出会いは、それでもとても難しいものです。それはそれは残酷なまでに、どこにも出会いがありません。しかし、それではDELTAは次のステージにいけません。難しいではなく、やらなければいけないのです。

これは採用に限った話ではなかったのですが、丹と吉川は「もうとにかくめちゃくちゃ人に会う」をすることにしました。私たちは、毎日の放課後を「今まで話したことがなかった人」「今まで話していなかった話題」と共にする時間にしました。考えている事業アイデアにフィードバックをもらったり、ダイレクトに採用の相談をさせていただいたりを繰り返しました。1日も漏れず、毎日を注ぎました。

非連続な事業成長は、毎日の業務の延長線上にはないのです!
今までその時間でできていたことの多くを犠牲にしてでも、もうやるしかないからやってみました。

結果的には、媒体やエージェントさん経由ではなかなか出会えなかったであろう出会いが、いくつもありました。事業や採用の相談していた方から素敵な方を紹介いただいたりもありました。
(そして、近日中にハッピーなニュースを発表予定です。どうぞご期待くださいませ。)

全ての出会いに意味がありました。
相談に乗ってくださった皆様、本当にありがとうございました!
そしてこれからも何卒よろしくお願いいたします!

まだまだ道半ばですが、これからも非連続を生んでいくべくたくさん人と会っていきたいです!

12か月目:組織的にもネクストステージへ向かう

昨年1名しかなかったエントリーが、23年12月3日現在、正社員・業務委託・インターン合わせて349名、うち14名の方に入社いただきました
本年度、チームDELTAに興味を持って下さった方々、誠にありがとうございました。来年度も幅広いポジションでエンジニアを募集していきます。

「今ではDELTAの仲間集めがとてもうまくいっている」というふうにはまだ思っておりませんが、それでも「0→1」を抜け出そうとしている動きを感じています。
今採用に悩んでいるCTOや人事の皆さまの参考になっていれば嬉しいです。

We're hiring!

最後までお読みいただきありがとうございます。
今もDELTAでは仲間を大募集中です!お気軽にフォームからご連絡ください。
採用についての語り合いも、大歓迎です!☺


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