見出し画像

離婚から10年。元夫と娘と過ごした49歳の誕生日、にあったこと。

下戸の暮夜とは
夫なし、子は独立。
酒の飲めない40代が、ひとり過ごす昼夜を綴る生態エッセイです。
気付けば主に家族の話・・・になってます。
※お酒の話ではありません。


まえがき

------------------------------------------------------------

【本日の登場人物】

元夫:46歳 離婚後数年で再婚

:24歳 結婚し子供二人の現在専業主婦

そしてわたし:49歳 離婚後シングルマザー 娘独立後ひとり暮らし

------------------------------------------------------------

【わたしたちの離婚理由】

一人っ子同士の親から生まれ「親戚」と呼べる人が祖父母以外にはいなかったわたしと、両親共に7~8人兄弟。親戚が多く親妹とも繋がりも密だった元夫。

良く言えばそれぞれ好きなことをし互いに干渉しない。
悪く言えばバラバラ、な家庭に育った超個人主義家庭出身のわたしと
両親自営業で夕食は18時に家族全員揃って食べる、という家庭で育った元夫。

家族に頼る頼られるという意識が薄く、盆暮れ正月に決まりのないわたしと、「結婚とは独立」というよりも「家族が増える(嫁が来る)」という考えで、盆暮れ正月は親戚が集まる一大イベント!に喜んで参加する元夫。

親兄弟でも嫌いな人と無理に付き合う必要はない、と思っているわたしと
そんなことは考えたこともない元夫。

隣に住んでいた義父母は・・・って、あ、もういいですか?
そうですか。では

もっと知りたい方はこちらから。

------------------------------------------------------------


【わたしたちの現在の関係性】

離婚してから10年、元夫と会わない年はなかった。
はじめは子供の学校行事で会い、その後も父娘2人きりで会うには時間を持て余すようで食事の席にはいつも呼ばれた。
離婚直後、元夫の車に乗るときは娘と一緒&後部座席一択だったけれど、今は助手席も可。ふたりだけでも「ま、いいでしょう」(←何様。)
お互いを「あなた」と呼ぶが、娘の前では今も「お父さん」「お母さん」と呼び合う。(娘に違和感のないように、という建前のもとの、習慣の延長。)
娘の結婚では(挙式なし)両家顔合わせに2人で並んで出席し
出産時もふたりで病院へ駆けつけ、ともに産声を聞いた。
娘が2人目の子供を出産した今年は、早くも3度会っている。

------------------------------------------------------------

本 題

------------------------------------------------------------

49歳の誕生日。わたしは元夫と共に4年前に結婚した娘の家にいた。

今日はその日、わたしの誕生日にあったこと。
3月14日の「よそじの台所から」に書いた「面白かった話」について書こうと思う。

元家族が揃うと「温泉行った?」と聞くのが恒例となっていた。
元夫は外食、旅行、温泉が好きで、このところは毎月夫婦でどこかしらの温泉地へ出かけているという。

いやもうほんと、なんで結婚したんだ!?と思うのだけど、わたしはそれらが好きではない。離婚理由も含め、あのまま結婚生活を続けていたら、地獄だったな、と思う。

だから娘とわたしは、再婚した奥さんとはそういう点で「も」とても相性が良いんだね、良かったよね、なんて話している。


元夫は自ら何でもペラペラとしゃべるタイプではないので、こちらが聞いたことにぽつぽつと答える。
特に娘は興味津々で聞くので、わたしもそこにのって「どうなのどうなの?」と煽る。
しかし元夫はわたしに「自分の再婚家庭の話をしたくない」と言う謎の思いを持っているらしい。

「だって逆だったら俺は聞きたくない」

って言うんですけどね。
もしかしてわたし、未練があると思われます??
ないないないっ!
わたしとしては親戚のおじさんの再婚話を聞いているみたいなものなので、何の心配をされているのかわからないけれど、こちらには微塵の抵抗もないのです。

そんな元夫が恒例の質問の答えに

「今月も予約してるけど、行きたくないんだよ・・」と言う。
聞けば奥さんの親戚も一緒で、どうもその方々と元夫は相性が悪いという。
以前にもそんな話があったけれど、今回はまた別の相手だという。

先ほど「再婚した奥さんとはそういう点で「も」とても相性が良い」と書いた理由はこれで、彼らはお互いに親戚関係が密なのだ。
ってことは、お互い様じゃないですか。

しかし、互いに密であっても一方に「嫌」という感情が生まれれば、対等ではなくなる。

「要するに嫌いってことね?」と聞くと
「これって嫌いなのかな?やっぱりそうなのかな!?」
と自分のことながら半信半疑な元夫に笑ってしまった。
「あまり自分が再婚家庭の話をしたくない」元夫がわたしにここまで話すのだから、相当嫌な思いをしたんじゃないか、とも推測する。

「俺はいいから行ってきなよって言ってるんだけどさぁ・・・」
悩んでいるからにはどうやらそれは許されない。ということらしい。

いやぁ


こんな巨大なブーメラン、初めて見たんだが。


まるで結婚当時のわたしの話を聞いているみたいじゃないか。
その話を否定せずに聞いてやったことが響いたのか

娘が義実家の愚痴をこぼしたところ


「そんな言い方するなよぉ・・・


あ、こういうことを言っちゃいけないのか・・・」と言った。


元夫は自分が経験したことではじめて

受け入れられたという安心感

を知ったのだと思う。

こちらが良かれと思ってしたアドバイスや自分の考えを伝えたとしても、「否定された」と感じる人もいる。
と、いうことに気が付いた。のかな?

いやぁ思いのほか学習能力あったんじゃないですかぁ?(どっから目線だ)というか、伸びしろしかないんですよね。

その機能、あまりに未熟すぎて。

午後、歯医者の予約があると言い、ひとり帰って行った元夫。
スマホを開くと3人のグループLINEにいくつかのメッセージが送られていた。

おい。懐くんじゃないよ。


せめて味方になって欲しい。と言ったら
「味方になったら調子に乗るじゃん」と言ったことも

「そんなんで介護できるの?」と言ったことも

「年寄りだから」「悪気はないから許してやって」と言ったことも

「お前たちは捨てても親は捨てられない」と言ったことも

こっちはアレ全部・・


忘れてねぇぇからなぁぁーーー!!!


まだ続く、人生は長いのだよ。
と、いうわけで、いつかのXデーに備えて

渾身のざまぁみろ!!

を練習しておこうと思います♩
っていう父と母の遺伝子を継いだ娘



「お父さん、それ(あ、こういうことを言っちゃいけないのか・・のくだり)が分かっただけでも再婚して良かったよね。」

と言うあんたがいちばん大人や・・。


------------------------------------------------------------

あとがき


------------------------------------------------------------


娘は元夫の再婚相手に会ったことがありません。
娘が、というよりも、アチラが会いたくない、ようです。
でもそれには
「奥さんの思いを尊重したんだね。」
離婚で学習したんだねぇ、成長したねぇ、と娘もわたしもむしろ感心していました。

でも元夫は再婚したことすらしばらく娘には内緒で、その間新居の住所も教えていませんでした。
わたしになんかあったら娘はどうするん??って思いながらも、元夫なりに娘の気持ちを考えてタイミングをみているのだろうと、わたしのほうも元夫の思いを尊重したつもりです。

がしかーーし

我が子にそんな仕打ちをしていた人は、娘の旦那さんが盆暮れ正月挨拶に来ないことが、もやっとするそうです。

一体どの立場で、ど の お く ち が 言うのーーーー!?



親戚って何?誰?家族って何?誰?
なんで 結婚したら、家族だから
それだけで嫌な人とも「仲良く」しなきゃならんの?
どうして強制できると思うの?
なんで一方だけが努力したり我慢を強いられるの?
そんで、どこからどこまでを大事にしてどっからは蔑ろにしていい
とかあるわけ??
あぁ、やっぱりわたしゃ


わっかんねぇわぁ。


でも今ひとつ、確かなことは





離婚して良かった❤



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?